レポート作成の自動化|RPAとiPaaSの使い分け・事例・定着のポイントを解説

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複数ツールからデータを手動で集め、Excelに転記してレポートを作る。この作業が月次・週次・日次と繰り返されるたびに、担当者の時間が定型作業に取られています。「分析に時間を使いたいのに、データ集めだけで半日かかる」という状況は、RPAとiPaaSを組み合わせることで大きく改善できます。

この記事では、レポート作成の自動化に使えるツールの仕組み・実名3社の事例・定着させるためのポイントを順に解説します。

この記事でわかること
  • レポート作成が属人化・工数過多になりやすい構造的な理由
  • RPAとiPaaSの役割の違いと使い分けの考え方
  • 実名事例3社(小売・家事代行・SIer)の自動化成果と削減数値
  • 自動化でもたらされる3つのメリット(BizteX独自調査データ付き)
  • 定着させるための3つのポイント
目次

レポート作成が大変になりやすい理由

レポート作成の工数が増える背景には、ツールの多様化と手作業への依存という構造的な問題があります。

複数ツールのデータ収集・転記に時間がかかる

広告・営業・在庫・勤怠など、部門ごとに異なるSaaSや管理ツールを使っている企業では、レポートを作るたびに複数の画面を開いてデータをコピー・貼り付けする作業が発生します。ツールの数が増えるほど、この収集・転記の工数は比例して膨らみます。

担当者が毎回ログインして、画面を切り替えながら数値を拾い集める時間は、分析や改善提案に使うべき時間を奪っています。「データを集めること」が目的になってしまう状態が、レポート業務を重くしている根本です。

定義のズレと転記ミスがレポート品質を不安定にする

担当者によって指標の集計方法が異なる、ツールの更新タイミングでデータの鮮度がバラつく、手作業のコピーで数値が1つずれる。こうした問題が積み重なると、レポートの信頼性が下がり、確認・修正という二次工数が発生します。

定義やルールが属人化していると、担当者が変わったときに品質が一気に落ちるリスクも抱えることになります。

レポート作成をRPA・iPaaSで自動化できる仕組み

レポート作成の手作業を減らすツールには大きく2種類あります。RPAは画面操作を代行し、iPaaSはシステム間のデータ連携を担います。それぞれの役割を理解した上で使い分けることが、安定した自動化の基本です。

RPAで「取得・転記・更新」の手作業をなくす

RPAは人がパソコンで行う画面操作をそのまま自動化するツールです。ブラウザやアプリケーションへのログイン・データのコピー・Excelへの貼り付け・ファイルの保存といった繰り返し操作を、設定したシナリオ通りに実行します。

APIに対応していないレガシーシステムや管理画面でも、画面操作ベースで自動化できる点がRPAの特長です。「毎朝9時にデータを取得して定型フォーマットに貼り付ける」といった時刻指定の定期実行も可能です。集計が完了したGoogleスプレッドシートをLooker Studioのデータソースとして接続しておけば、RPAが動くたびにダッシュボードも自動で最新状態に保たれます。

>>「RPA完全ガイドブック」で自動化ロボットを理解する

iPaaSでデータ連携・集約・通知を自動化する

iPaaSはクラウドサービス同士をAPIでつなぎ、データの流れを自動化するツールです。管理画面のUIが変わっても処理が止まりにくく、RPAに比べて安定した長期運用が見込めます。設定したスケジュールでの定期取得だけでなく、特定のイベントをトリガーに即時連携できるため、データのリアルタイム性もRPAより高くなります。

RPAが「画面操作の自動化」を担うのに対し、iPaaSは「サービス間のデータ連携の自動化」を担います。SaaSからデータを定期取得してGoogleスプレッドシートに自動集約し、完了をSlackで通知するといったフローをノーコードで構築できます。API非対応の管理画面からRPAでデータを取得し、iPaaSで別のシステムに連携するといった構成も可能です。

なお、広告媒体の管理画面からデータを収集して広告レポートを自動化する手順については、「広告レポート作成を自動化する方法」で詳しく解説しています。

>>「iPaaS参考書」でデータ連携プラットフォームを理解する

レポート作成自動化の実績事例3社

実際にどのくらい削減できるのかを確認するために、BizteXのツールを活用したレポート・データ集計自動化の実名事例を3社紹介します。業種・対象業務はそれぞれ異なりますが、「繰り返しが多く・ルールが明確な業務から始めた」点は共通しています。

日本能率協会マネジメントセンター:日次30分のPOSデータ集計が毎朝9時に自動完了

出版・人材育成業を展開する日本能率協会マネジメントセンター様は、POSデータの日次集計作業をRPAで自動化しました。毎朝担当者が手動で行っていた30分の集計業務が、毎朝9時に自動で完了するようになっています。

POSデータ集計業務をRPAで自動化したフロー図

月次の集計についても7時間から3時間へと短縮されており、担当者が出社してからすぐに分析作業に入れる環境が整いました。RPAツール「BizteX robop」を活用したこの事例は、時刻指定の定期実行によって「データが揃っている状態で1日を始める」体制を実現した典型例です。

株式会社ベアーズ:営業KPI・日報の情報共有を自動化し、毎日30分を削減

家事代行・清掃サービスを手がける株式会社ベアーズ様は、営業KPIや日報の情報共有フローをiPaaSで自動化しました。毎日発生していたKPI集計データの集約・共有作業に30分を費やしていましたが、自動化によってこの時間が削減されています。

iPaaSツール「BizteX Connect」を活用し、複数のデータソースから取得した数値を所定のフォーマットに自動集約・送信する仕組みを構築しました。対応リードタイムが短縮され、担当者は情報整理の作業から解放されてより早いタイミングで業務改善に動ける体制が整っています。

TIS株式会社:経営DB生成業務を自動化し、月70時間・年間1,400時間を削減

大手SIer・TIS株式会社様では、RPAを導入し、経営データベースの生成業務を自動化しました。複数のシステムからデータを収集して経営DBを生成する作業をRPAが担うことで、月70時間、年間換算で1,400時間のコスト削減を実現しています。

RPAツール「BizteX robop」とiPaaSツール「BizteX Connect」を組み合わせた運用で、複数システムにまたがるデータ収集・集計の一連のフローを自動化。担当者は生成されたデータの分析・活用に専念できる環境になりました。

RPA「BizteX robop」導入事例一覧
iPaaS「BizteX Connect」導入事例一覧

レポート作成を自動化する3つのメリット

BizteXが実施したRPA導入目的の調査では、1位は「コア業務へのリソース割り振り(53.8%)」、2位は「ヒューマンエラーの防止(49.8%)」でした。この2点はレポート自動化の効果とそのまま対応しています。

定型業務の工数を削減し、分析・考察に時間を使える

収集・転記・整形という定型工数がRPAやiPaaSに移ることで、担当者はデータが揃った状態からレポート業務をスタートできます。「データを集める時間」が「データから考える時間」に変わります

毎週・毎月繰り返す作業を積み上げると、年間で数百時間の削減に相当するケースも少なくありません。削減できた時間は、仮説検証・提案・改善施策の立案といった付加価値の高い業務に使えます。

数字がタイムリーに更新され、意思決定が速くなる

手作業でレポートを作ると、データの取得日と共有日にタイムラグが生じます。特に日次・週次のレポートでは、このラグが意思決定の遅れに直結します。自動化すれば指定した時刻にデータが取得・反映されるため、情報の鮮度が上がり、翌朝には最新数値を確認できる状態になります。

ミス・抜け漏れを防ぎ、レポート運用が安定する

コピーペースト・手入力が多いほど、ヒューマンエラーが発生するリスクは上がります。ルール通りに動くRPAやiPaaSはミスを起こさないため、数値の信頼性が安定します。

担当者が変わっても同じ品質でレポートが出続けるという属人化の解消も、大きなメリットのひとつです。確認・修正という二次作業が不要になり、チーム全体の運用負荷が下がります。

レポート自動化を定着させる3つのポイント

自動化を導入しても定着しないケースには共通のつまずきポイントがあります。以下の3点を事前に押さえることが、安定運用への近道です。

自動化する範囲とデータの「正」を最初に決める

「どこまで自動化するか」と「どのデータを正として使うか」の2点を曖昧にしたまま進めると、後からズレが起きやすくなります。自動化の範囲は「データ取得まで」「転記まで」「出力・共有まで」のどのステップかを最初に決めます。

データの「正」については、同じ指標でも集計方法が担当者や部門によって異なる場合があります。自動化のタイミングで集計ルールを統一することで、以降のレポートが一貫した基準で出力されます。

例外の扱いと運用ルールを先に定義する

自動化が止まる主な原因は「例外処理の設計不足」です。レポートのフォーマットが変わったとき・ツールのUIが更新されたとき・データに欠損が生じたときにどう対応するかを、運用ルールとして先に定めておきます。

「エラーが起きたら担当者に通知する」「例外データは別シートに退避する」といったルールが明文化されていると、実際に止まったときの対応が速くなります。

小さい範囲で動かしてから横展開する

最初から複数業務・複数ツールを一度に自動化しようとすると、設計・テスト・調整のコストが膨らみます。まず1業務1フローに絞って動かし、安定稼働を確認してから次の業務に展開する順序が定着率を高めます。

小さく始めることで現場の信頼を積み上げ、改善点も早期に発見できます。RPA導入の失敗を防ぐポイントについては「RPA導入の失敗原因と対策」も参考にしてください。

レポート作成の自動化を支援するBizteXの3サービス

レポート作成の自動化に対応するBizteXのサービスを紹介します。自動化したい内容・社内体制・IT環境に応じて使い分けられます。

BizteX robop|取得・転記・更新の繰り返し作業を自動化

BizteX robop紹介画像

BizteX robopはBizteX株式会社が提供するデスクトップ型RPAです。ブラウザ・Excelなどの画面操作を記録してロボットを作成でき、プログラミングの知識は不要です。IT部門以外の利用が約70%という実績があり、現場担当者が自分でシナリオを作って展開するケースが多くあります。

2週間の無料トライアルで作成したロボットはそのまま本番利用でき、専任のカスタマーサクセスが運用定着まで伴走します。

BizteX robopの主な特徴
  • プログラミング不要。マウス操作でロボットを作成できる
  • IT部門以外の利用が約70%。現場主導での横展開が可能
  • 時刻指定の定期実行に対応。「毎朝9時にデータ取得」も設定できる
  • 2週間無料トライアルあり。専任CSが伴走

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BizteX Connect|データ連携・集約・通知を一気通貫に

BizteX Connect紹介画像

BizteX Connectはクラウドサービス間のAPI連携を実現するiPaaSです。kintone・Salesforce・Slack・Google Sheetsなど多数のサービスと連携し、ノーコードでデータの自動連携フローを構築できます。

データの集約・自動通知・Googleスプレッドシートへの書き出しといったレポート作成の後工程も自動化できます。継続率97%以上の実績があります。

BizteX Connectの主な特徴
  • ノーコードで連携フローを設定できる
  • 複数ソースのデータを1つのシートに集約する処理に対応
  • Slackやメールへの自動通知も設定可能。共有業務も自動化できる
  • API非対応のツールはBizteX robopと組み合わせて対応できる

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インテリジェント フロー|設計から運用まで一括代行

インテリジェント フロー紹介画像

インテリジェント フローはBizteX株式会社が提供する業務プロセス最適化の代行サービスです。自動化したい業務はあるが、自社で設計・構築するリソースがない場合に適しています。

現場にツール操作を求めず、プロセス設計から構築・運用改善まで一貫して代行します。「ツールを導入したが定着しなかった」という経験がある場合や、専任のIT担当者がいない環境での活用事例があります。

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無料プランから始められる、現場に優しい自動化サービス

レポート作成の自動化でよくある質問(FAQ)

レポート作成の自動化を検討している方からよく寄せられる5つの質問にお答えします。

レポート作成はRPAで自動化できますか?

自動化できます。RPAは人がパソコンで行う画面操作をそのまま自動化するため、データの収集・コピー・貼り付け・ファイル保存といったレポート作成の定型作業に向いています。日次・週次・月次のスケジュール実行にも対応しており、毎朝指定の時刻にデータを取得してレポートフォーマットに転記するといった使い方が一般的です。

レポート作成の自動化にRPAとiPaaSのどちらが向いていますか?

「画面操作を自動化したい」場合はRPA、「クラウドサービス同士のデータ連携を自動化したい」場合はiPaaSが適しています。API非対応の管理画面からデータを取得したい場合はRPAが向きます。SaaSのデータをGoogleスプレッドシートに自動集約するといったフローはiPaaSが得意とする領域です。

集約したスプレッドシートをLooker Studioのデータソースとして接続すれば、ダッシュボードが自動更新される環境を作れます。一方で両方の特性が必要な業務は、RPAとiPaaSを組み合わせて構築することができます。

レポート作成の自動化で何時間くらい削減できますか?

事例によって異なりますが、日本能率協会マネジメントセンター様ではPOSデータ日次集計30分が毎朝9時に自動完了・月次7時間→3時間に短縮を実現しています。TIS株式会社様では経営DB生成業務の自動化で月70時間・年間1,400時間のコスト削減を実現しています。削減効果は自動化する業務の件数・頻度・対象ツールの数によって変わります。

レポート自動化はどこから始めればいいですか?

「毎週または毎月繰り返す・手順が決まっている・担当者が変わっても同じ結果になる」業務を1つ特定するところから始めるのが現実的です。

まず対象業務を1つに絞り、データの取得元・転記先・出力フォーマットを整理します。その上で自動化ツールの選定と小規模なテストを行い、安定稼働を確認してから他の業務へ展開する順序が定着率を高めます。

Looker StudioとRPAを組み合わせてレポートを自動化できますか?

組み合わせられます。BizteX robopでAPI非対応の管理画面からデータを取得してGoogleスプレッドシートへ自動書き出しし、そのシートをLooker Studioのデータソースとして接続する構成が代表的です。これにより、RPAが取得・書き出しを担い、Looker Studioが可視化を担うフローが完成します。手動でCSVをダウンロードしてシートに貼り直す作業がゼロになります。

まとめ

レポート作成の自動化は、RPAとiPaaSを組み合わせることで「データ収集・転記・更新」という定型工数を大幅に削減できます。日本能率協会マネジメントセンター様の「POSデータ日次集計が毎朝9時に自動完了・月次7時間→3時間」・株式会社ベアーズ様の「KPI日報共有で毎日30分削減」・TIS株式会社様の「経営DB生成業務で月70時間削減」という事例が示すように、業種や対象業務が異なっても、繰り返し型の作業を自動化する効果は共通しています。

定着させるためには、範囲とデータの「正」を最初に決め、例外ルールを先に定義し、小さく始めて横展開する順序を守ることが重要です。

BizteX robopでは2週間の無料トライアルを提供しており、作成したロボットはそのまま本番環境で利用できます。まず1つの業務から試して、効果を確認してから展開する流れを推奨しています。

\2週間お試し利用ができます/

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この記事を書いた人

DX hacker編集部 瀧澤のアバター DX hacker編集部 瀧澤 マーケティング部オウンドメディア担当

DX hacker編集部の瀧澤が不定期で更新します。
業務自動化・DX推進に役立つ最新情報を、30,000件以上の支援実績をもとにわかりやすく発信中。
「インテリジェント フロー」や「BizteX robop」「BizteX Connect」などの業務最適化サービスも紹介しています。

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