RPAとは、簡単にいうと「決まった手順の事務作業」をロボットが代行してくれるツールのことです。
人手不足や働き方改革などの問題を解決するため、今では多くの企業が導入を進めています。
そこで本記事では、RPA導入による5つのメリットや導入効果が出た事例を詳しく掘り下げていきます。
せっかくのRPAが無駄にならないよう、RPAのデメリットの部分についても触れていきます。両面どちらも知ったうえで、RPA導入を検討したい方は、ぜひご一読ください。
RPA導入のメリット5つ
![](https://dx.biztex.co.jp/wp-content/uploads/2020/08/rpa_merit02.jpeg)
RPAとは、繰り返し行われる定型業務を自動化することを得意とする業務改善ロボットです。「人手不足でリソースが足りない」「もっと適切な人員配置をしたい」といった企業が導入することで多くのメリットが得られるでしょう。
RPA導入後に得られる主なメリットとしては、以下の5つがあります。
- 人的ミスを防ぎ、業務品質を向上できる
- スピーディに業務を処理できる
- コア業務にリソースを注力できる
- 人件費などのコストを大幅削減できる
- 働き方改革を推進できる
一つずつ解説していきます。
人的ミスを防ぎ、業務品質を向上できる
RPAのロボットは、事前に設定したシナリオに従って忠実に業務を遂行します。
そのため、導入後は下記のようなヒューマンエラーが起こる心配はありません。
- 疲労や集中力低下によるミス
- 作業忘れや操作の間違いによるミス
退屈で疲れやすい単純作業も、RPAならミスなく高い精度で仕上げてくれるので安心です。
スピーディに業務を処理できる
RPAが自動で業務処理をすることで、人力でやるより業務スピードを格段にアップできます。
業務の正確性も高いので、内容の確認・修正にかかる手間も必要ありません。このように業務を自動化・効率化することで、スピード感を持って仕事を進めることが可能です。
実際に下記のような導入効果が出た企業様もいらっしゃいます。
- 年間の作業時間を約77%削減(650時間 → 150時間)
- 報告書の作成頻度が大幅向上し、高速PDCAを実現(3ヵ月 → 毎日)
※ご参考になりそうな内容として、「【クラウドRPAの導入事例】人材サービス/人材採用代行業務」もぜひご覧ください。
コア業務にリソースを注力できる
RPAを導入すれば、ルーティンワークに費やしていたリソース(時間や集中力など)を、より付加価値の高いコア業務に充てられます。
下記のような業務に集中できれば、生産性が向上して高い成果を上げやすくなるでしょう。
- 利益に直接つながる業務
- クリエイティブな業務
具体的には、戦略立案やデータ分析、企画書の作成などです。ひいては、業績アップや競争力強化にもつながります。
人件費などのコストを大幅削減できる
RPAはロボットなので、導入後は「1日8時間・週5日労働」ではなく、「24時間365日」働けます。
一人当たりのキャパを超える作業量を難なくこなせるうえに、休みは一切必要ありません。
社員一人を採用・教育したり、人件費を払ったりする場合と比べると、大幅なコスト削減が可能です。
少子高齢化により、採用難や人手不足などで悩む企業は多いですが、RPAならデジタルレイバー(仮想知的労働者)としてそれらの問題を解決する一手になりえます。
働き方改革を推進できる
RPAが膨大なルーティンワークを代行することで、労働時間の大幅な削減が可能です。
これにより、下記のような改善を推進できます。
- 長時間労働の改善
- ワークライフバランスの実現
RPAの活用が浸透すれば、「RPAに任せられる仕事はないか」と、業務の見直しによる全社的な生産性向上も図れます。
RPAは働き方改革を進めるなかで企業が取り組むべき手段として、総務省の公式サイトでも重要視されています。
\事例を含めて5分でRPAがわかる/
関連記事:RPAとは?意味や導入事例を簡単にわかりやすく解説!
RPAの導入効果が出た事例3選
RPAを導入して本当に前述したようなメリットがあるのか、実際の事例をもとにご紹介します。
今回紹介するのは、BizteXで提供している「BizteX robop」で導入効果が出た企業様の事例です。
>>BizteX robopについてはこちらで解説しています。
月50時間ほどの時間コストを削減した成功事例|川西ほんわか訪問診療クリニック
川西ほんわか訪問診療クリニックは、訪問診療に特化したクリニックです。 病院に通うのが難しくなってきた方の御自宅に伺い、家で診察などをおこなっていますが、その際に大量の書類作成が必須となります。
この書類作成業務をRPAを導入することで自動化しました。
![書類作成業務をBizteX robopで自動化したフロー画像](https://service.biztex.co.jp/dx-hacker/wp-content/uploads/2024/05/honwaka-clinic-jirei-flow1.jpg)
1名あたり3~4つの書類を作成を約200名の患者さんに対して行っており、手作業だと合計で月3,000分、つまり50時間ほどかかっていました。これを全て削減し、より患者さんへのフォローアップにリソースを割けるようになりました。
関連記事:【RPA事例】医療関連書類やリスト作成業務の自動化で月50時間の作業時間を削減【川西ほんわか訪問診療クリニック】
マクロによる大量エラーをRPAでゼロへ|株式会社日本能率協会マネジメントセンター
株式会社日本能率協会マネジメントセンターは、人材育成支援事業だけでなく、手帳・カレンダー事業、出版事業などで本や手帳を販売している企業です。事業管理部では、日々全国の取扱店で販売された本や手帳のデータ集計をマクロによって自動化していましたが、エラーが大量発生しており、メンテナンスコストがかかっていました。
この本や手帳のPOSデータ集計作業をRPAで自動化しました。
![POSデータ集計業務をRPAで自動化したフロー図](https://service.biztex.co.jp/dx-hacker/wp-content/uploads/2024/05/nihon-nouritsu-kyoukai-jirei-flow1.jpg)
マクロでも自動化できていましたが、7時間ほどかかっており、大量のエラーも発生していました。RPAを導入したことで、3時間に短縮されただけでなく、エラーの発生もなくなりました。
業務効率化による生産性向上はもちろん、精神的なストレスも軽減されたそうです。
関連記事:【RPA・業務自動化】毎日・毎月発生する数百のデータ集計作業を自動化【株式会社日本能率協会マネジメントセンター 】
一部署で年480万円近くのコスト削減に成功した事例|日本リビング保証株式会社
日本リビング保証株式会社は、主に住宅設備機器や家電製品の延長保証サービスを提供している企業です。お客様からの申し込みがあった際に、基幹システムへの登録業務を手作業でする必要がありました。
この申し込み処理業務をRPAを導入することで自動化しました。
![申し込み処理業務をiPaaSとRPAで自動化したフロー画像](https://service.biztex.co.jp/dx-hacker/wp-content/uploads/2024/05/nihon-living-hoshou-jirei-flow1.jpg)
上記の図のメールの検知部分は、システム連携を自動で行うiPaaSというツールも併用することで自動化を実現しています。これにより、申し込み処理業務を一気通貫で自動化できるので、あとは基幹システムの内容を確認するだけとなります。
※iPaaSについてはこちらで解説しています。
その他にも見積書の作成・送付業務などを自動化し、一部署だけで月40万円近く、年間だと480万円ほどのコスト削減を実現しました。
関連記事:【DX事例】申込み処理や見積書作成・送付業務の自動化で年間約480万円のコスト削減を実現【日本リビング保証株式会社】
▼BizteX robopでは、2週間無料で上記事例のようなRPAの自動化体験ができます。
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RPA導入のデメリット・弱点3つ
![](https://dx.biztex.co.jp/wp-content/uploads/2020/08/rpa_merit03.jpeg)
RPAには多くのメリットがある一方、デメリットや弱みも存在します。
RPAの導入・運用を成功させるには、ネガティブな面も押さえて対応することが必須です。
- ロボットが停止する場合がある
- ロボットを管理しきれないおそれがある
- 不正アクセスや情報漏洩のおそれがある
それぞれのリスクについて紹介します。
ロボットが停止する場合がある
RPAは設定したシナリオ通りの処理はできますが、例外的な処理やシステム変更に弱いというデメリットがあります。
たとえば、WebサイトのUI(表示画面)が仕様変更して、下記のようなことが起きると、エラーが起きてロボットがストップしてしまうことも。
- ボタンの位置が変わる
- ポップアップ画面が表示されるようになる
ほかにもサーバの障害や災害によっても停止するおそれがあるため、なにかトラブルが起きた時の対応はあらかじめ決めておくのがおすすめです。
※システム変更に強いiPaaS(アイパース)という自動化ツールもあります。詳しく知りたい方は、こちらをぜひご覧ください。
ロボットを管理しきれないおそれがある
ロボットの数がどんどん増えると、十分に管理しきれず以下のようなトラブルが起きるおそれがあります。
誰が作ったか分からない「野良ロボット」が量産される
- 知らないところで、意図しないアクションを勝手に取り続けてしまう
- サーバに負荷をかけたり、不要なファイルを増やし続けたりする
業務のブラックボックス化が進む
- ロボットがどんな業務をどんな工程で行っているか誰も分からなくなる
- エラー対応やメンテナンスに時間がかかってしまう
「生産性の向上」を目的とするRPAが、業務の負担になってしまっては本末転倒です。
このような事態を避けるためにも、ロボット作成のルールやロボットを管理する担当者・管轄部門などをあらかじめ決めておくなど、社内の体制づくりが大切です。
不正アクセスや情報漏洩のおそれがある
プログラムの不具合や設計上のミスが原因で、情報セキュリティ上の欠陥が生まれる可能性はゼロではありません。
また、以下のような人的ミスを突かれ、不正アクセスや重要データの漏洩などの被害を受けるおそれもあります。
- ロボット作成時に、連携サービス(GmailやSlackなど)のパスワード暗号化を怠る
- 担当者への引き継ぎ不足で、野良ロボットがメンテナンスされず放置される
セキュリティ対策の一環として、ロボットのアクセス権限を特定のメンバーに限定するなど、運用が疎かにならないよう注意する必要があります。
関連記事:なぜRPAは意味ない・役に立たないと言われるのか?
RPAの導入効果が出なかった失敗例
RPAの導入はメリットが多く、非常に便利な自動化ツールですが導入効果を出せなかった失敗例もあります。
これは、初心者でも覚えやすい学習プログラムが豊富ですぐ覚えられるか、即日対応可能な充実のサポート(操作代行など含む)があるかなどが大きく関わっています。
実際に下記のようにRPA導入後に解約してしまったケースもございます。
総務部の業務を改善する目的で、情報システム部主導でRPAを導入。
導入後、総務部で触ってみたものの現場レベルでは操作の難易度が高く、1年で解約。
その後は、現場で自動化することを諦め、情報システム部でコードを組んで社内自動化。
※ただ、その後もなんとか現場で完結できないか情報収集を進め、最終的にはBizteX提供の「BizteX robop」を導入してしました。
関連記事:RPAの導入は失敗しやすい?失敗事例からみる成功のポイント
RPAのメリットを最大化するポイント
![](https://dx.biztex.co.jp/wp-content/uploads/2020/08/ipaas_linl02.jpeg)
RPAのメリット・導入効果を最大化するポイントは下記の3つです。
- 初心者でもわかる学習プログラムが豊富はRPAを選ぶ
- 即日対応かつ操作代行してくれるサポート付きRPAを選ぶ
- 導入後に、社内展開して自動化範囲を広げていく
RPAで導入効果が出ない大きな要因は、そもそもRPAが難しくて扱いきれないという点です。導入事例で挙げたように、RPAはしっかりと活用ができれば費用対効果が出せるツールです。導入効果を最大化したいのであれば大前提、操作をすぐに覚えられて、わからない点があったらすぐにサポートしてくれるRPAを選ぶことが重要です。
また、特定の部署だけでなく別の部署にもRPAを広げていき、全社的に活用することで導入効果が最大化されます。とはいえ、導入済企業の半数近くが全社展開まで至っていません。(※)
※RPAを導入済み・あるいは以前に導入していたことがある企業のIT担当者860名を対象にしたアンケート調査の結果より
\導入効果を最大化する方法を解説/
関連記事:これでRPAの社内展開・全社展開が加速する?成功プロセスを徹底解説
導入効果が出やすいRPA「BizteX robop」
![robop紹介画像](https://service.biztex.co.jp/dx-hacker/wp-content/uploads/2024/07/robop-shoukai1.jpg)
BizteXでは、導入効果が出しやすいRPA「BizteX robop」を提供しています。RPA初心者の方でも2時間ほどで基本操作を覚えられる学習プログラムや即日対応・操作代行も可能なサポートをご用意しているため、導入企業様のおよそ7割が現場部門でRPAを活用しています。
PCへインストールするデスクトップ型RPAなので、「自社開発ツール」や「独自の管理画面」といったレガシーシステムにも対応でき、プライベート環境への構築など高いセキュリティを維持した自動化も可能です。
▼BizteX robopはさまざまな業界で導入効果を出しています。
RPA「BizteX robop」の導入事例まとめ
【業界別RPA事例】RPAが労働分配率を抑えて生産性向上・効率化する理由
RPA×ホテル・旅館業の導入メリットや活用事例
RPA×人材業界の導入メリットや活用事例
RPA×物流業界の導入メリットや活用事例
RPA×建設業界の導入メリットや活用事例
RPA×製造業界の導入メリットや活用事例
\非IT部門でも使いやすく覚えやすいRPA/
RPAのメリットを実感したいなら無料トライアルがおすすめ
どんなに素晴らしく見えるRPAツールでも、実際に使ってみないことには操作性や相性などは分かりません。
そこでRPAツールの導入前には、無料で使えるトライアル期間を利用して、複数のツールを比較検討するのがおすすめです。
トライアル期間を設けているRPAツールは多いので、遠慮なく試してみましょう。また、その期間を通じて「なにかあったときにすぐ相談できるか」などのサポート体制も吟味しておくとよいです。
「BizteX robop」では、今なら無料トライアルキャンペーンを2週間お試しできます。
\2週間お試し利用ができます/
▼無料トライアル中には、下記のような業務も自動化できます。
採用業務の効率化はRPAでできる!自動化で採用プロセスが高速に
営業リスト作成をRPAで自動化!「BizteX robop」で効率化した事例も紹介
メール送信をRPAで自動化!BizteX robopで効率化した例も紹介
コールセンターの電話対応をラクに!RPAの導入メリットや自動化の活用事例
【DX】広告運用業務を自動化する方法とは?確認・レポート作成の工数を大幅削減【RPA・iPaaS】
RPAのメリットをより活かすiPaaS「BizteX Connect」
![API連携を簡単に実行](https://service.biztex.co.jp/dx-hacker/wp-content/uploads/2022/11/BizteX-Connect-768x361-1.png)
iPaaS「BizteX Connect」は、プログラミングの知識がない方でも、ノーコード・ローコードで操作することができるシステム連携ツールです。簡単にSaaSやDB、RPAなどの接続・連携ができるようになります。
例えば、KING OF TIMEなどによる勤怠打刻や申請通知もBizteX Connectを使えば、Slackと連携して自動化することができます。
![iPaaSでSlackとKING OF TIMEを連携した活用事例](https://service.biztex.co.jp/dx-hacker/wp-content/uploads/2024/05/connect-slack-kot.jpg)
「つなぐ」ことを得意とするiPaaSは、部分的な自動化を得意とするRPAと非常に相性が良く、併用することで、今まで以上に業務を自動化させることができるでしょう。
関連記事:
iPaaS活用術 | KING OF TIMEの新規申請情報をSlackに通知する
勤怠管理システムKING OF TIMEをチャットやスプレッドシートにAPI連携して、業務の自動化・効率化する方法を解説
>>BizteX Connectと連携できるサービス一覧はこちら
>>BizteX Connectの導入事例記事はこちら
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まとめ:RPAのメリット・デメリットを押さえて導入効果を出そう
改めて、これまでの主な内容をまとめます。
RPAの主なメリット5つ
- 人的ミスを防ぎ、業務品質を向上できる
- スピーディに業務を処理できる
- コア業務にリソースを注力できる
- 人件費などのコストを大幅削減できる
- 働き方改革を推進できる
導入メリットを最大化するには
- 初心者でもわかる学習プログラムが豊富はRPAを選ぶ
- 即日対応かつ操作代行してくれるサポート付きRPAを選ぶ
- 導入後に、社内展開して自動化範囲を広げていく
RPAの主なデメリット3つ
- ロボットが停止する場合がある
- ロボットを管理しきれないおそれがある
- 不正アクセスや情報漏洩のおそれがある
業務を自動化できるRPAは、メリットも多いですがデメリットも存在します。
どちらの面も吟味したうえで、自社で導入効果が出せるRPAはどれなのか、そもそも入れるべきなのか検討してみましょう。
\事例を含めて5分でRPAがわかる/
関連記事:RPAツール比較15選!おすすめの選び方や製品を徹底解説
【問い合わせ】RPAで導入検討時はぜひ一度BizteXにご相談ください
BizteX株式会社では、デスクトップ型RPA「BizteX robop」、国内初のクラウドRPA「BizteX cobit」、SaaSとSaaSを繋ぐiPaaS「BizteX Connect」を開発・提供しています。
中小企業から大手企業まで豊富な導入実績があり、万全のサポート体制により多くのお客様からご好評をいただいています。
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