RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、定型業務の効率化を図る手段として多くの企業に導入されています。ところが実際には、導入後にうまく定着せず、十分な効果が出なかったという声も少なくありません。
こうした失敗を避けるためには、RPA導入における課題や失敗事例を理解し、自社に合った進め方を選ぶことが重要です。
さらに最近では、RPAだけに頼らず、プロの支援とAIやRPAなどの複数テクノロジーを活用して業務プロセス全体を最適化する新しい手法「IPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)」への注目も高まっています。
本記事では、RPA導入にありがちな失敗事例とその回避方法を整理しつつ、「次の選択肢」としてIPOという新しい業務最適化の考え方も紹介します。
RPAは導入に失敗しやすいツール
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、繰り返し行うようなルーティン業務を自動化することができます。うまく活用できれば、数十から数百時間ほどのコストを削減できる費用対効果の高いツールですが、導入に失敗してしまうケースも多く見られます。
特に、自社に適さないRPAベンダーを選んでしまうと、期待した成果が得られず、コストだけがかさむことになります。
導入に失敗して一度はRPAの運用を諦めたものの、別のRPAへ乗り換えたことで大きな費用対効果を出せたという成功事例もあるため、「どのRPAを使うか」は非常に重要です。
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RPA導入後の失敗事例
企業がRPAの導入に失敗してしまう理由には、どんなものがあるのでしょうか。
失敗事例を2つご紹介します。
総務部で導入したが現場では使いこなせなかった
総務部の業務を改善するために、RPAを導入した企業の事例です。
RPAの導入当初は業務自動化への期待値が高かったものの、現場での操作は難しく、総務部だけでは十分に活用しきれませんでした。その後、情報システム部がRPAの運用を巻き取り、社内の業務を自動化する方向に切り替えました。
しかし、情報システム部にかかる負担が大きく、当初期待していた「現場だけで業務を自動化する」という目的とはかけ離れてしまったため、導入から1年でRPAツールを解約することになってしまいました。
RPA人材がいないため広がらなかった
RPAを全社的に導入し、業務効率化を図ろうとした事例です。
全社展開を見据えて、RPAを導入しましたが、導入時に社内でRPAを扱える人材は情報システム部門の少数に限られていました。
自動化フローの構築は情報システム部門で行えたものの、現場部門でもフロー作成をして扱えるようにするには操作が難しく、浸透しませんでした。全社的にRPAを使うことで属人化を避けようと導入したRPAでしたが、結局はRPAを扱える情報システム部門に依頼が集中し、さらなる負担がかかってしまいました。
RPAの導入に失敗した理由
前述した失敗事例のように、おもに操作の難しさから、多くの企業がRPAの導入に失敗しています。導入前の情報収集や、トライアルでの操作感の把握などが不足していると、期待した効果を得られないことが少なくありません。
RPAに関する調査や失敗事例からわかった、企業がRPAの導入に失敗した理由を紹介します。
習得までに多くの時間がかかった
RPAの導入に失敗する要因として最も多いのが、「習得までに多くの時間がかかってしまうこと」です。
初心者向けの学習プログラムが充実していないツールを選ぶと、基本操作を覚えるのに精一杯で、本来実現したかった自動化フローを構築できません。
実際、RPA導入企業のIT担当者860名を対象にしたアンケートでは、習得に「2〜3日」以上かかっていると、高確率でRPAの運用を取りやめてしまっています。

初心者でも2時間程度で基本操作を覚えられるRPAもあるため、RPAベンダー選びは非常に重要です。
難易度の高い自動化から取り組んで挫折
RPAを導入する際、いきなり全ての業務や複雑な業務を自動化しようとすると、その難易度の高さから挫折しやすくなります。
RPA人材が多く在籍する企業は少ないため、まずは、スモールスタートで小さく部分的な自動化から始めることが大切です。
実際に、RPA導入企業のIT担当者860名を対象にしたアンケートでも、全社展開できない理由として、「RPA人材の不足」を多くの企業が挙げています。

複雑な業務フローの自動化にお悩みの際には、サービス間のデータ連携が可能なiPaaS(Integration Platform as a Service)などの導入も視野に入れるとよいでしょう。
導入コストを上回る費用対効果が出せなかった
RPA導入には1ライセンスあたり月額数万円の固定費がかかるため、事前にどの業務を自動化し、どれだけのコスト削減が見込めるのかをシミュレーションすることが不可欠です。
費用対効果を算出せずに導入を進めると、RPA導入コストと固定費だけがかかり、無駄なロボットを抱える結果となりかねません。
失敗の予防策として、タスクマイニングツールの利用を検討してみましょう。これにより、現在の業務のどこが自動化できるかを可視化し、具体的な費用対効果を明確に算出することができます。
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RPA導入を成功させるためのポイントと、次の一手
RPAの活用で効果を上げるには、単にツールを導入するだけでなく、「現場が扱いやすいか」「導入後の支援体制があるか」が大きな鍵を握ります。
ここでは、RPA導入を成功に導くための3つのポイントと、RPAの限界を乗り越える“次の選択肢”についてもご紹介します。
習得しやすいRPAと導入しやすいサポート体制を選ぶ
RPAが「失敗する」と言われる原因のひとつが、「操作が難しく現場が使いこなせなかった」ことです。RPA導入企業のIT担当者860名を対象にしたアンケートでも、41.0%が「短時間で操作を覚えられる学習プログラム」があれば導入できると回答しており、操作性の高さは重要な要素です。

初めての人でも扱えるシンプルなUI、オンラインや対面でのレクチャー体制が整ったベンダーを選ぶことで、RPA定着のハードルは大きく下がります。特に非エンジニアが多い現場では、「習得しやすさ」が導入後のROIを左右します。
導入後の運用まで支援してくれるベンダーを選ぶ
RPAはツールを導入すれば終わりではありません。運用・改善を社内だけで回すのは難しく、結局使われなくなって失敗するケースが多数あります。RPA導入企業のIT担当者860名を対象にしたアンケートでも、34.4%が「運用代行があれば全社導入できる」と回答しており、導入後の支援ニーズは高いといえます。
運用開始後も業務フローの見直しやロボットの改善に寄り添ってくれるベンダーを選ぶことで、現場の負担を軽減しながら自動化の効果を継続できます。サポート体制の有無は、RPA活用の成否を大きく左右します。
現場の負担をかけずに業務全体を最適化できる“IPO”という選択肢
操作性の高いRPAや手厚い運用支援があったとしても、最終的にツールを使いこなすのは現場の担当者です。そのため、どうしてもツール習得のための教育コストや、運用体制の整備が必要になり、費用対効果(ROI)に不安を感じる企業も少なくありません。
こうした課題を解決する手段として注目されているのが、業務プロセス全体の最適化を専門チームに委ねる外部支援型の自動化ソリューション「IPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)」です。
IPOでは、RPAやAIなど複数のテクノロジーを組み合わせ、部門横断の複雑な業務を一括で設計・運用・改善。ツールの操作や構築作業は一切不要で、RPA導入でつまずいた企業でも、短期間で成果を実感しやすいのが特長です。
今、「業務自動化の次なる選択肢」として、BizteXではこの外部支援型ソリューション「IPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)」を新たに提唱しています。
>>インテリジェント・プロセス・オーケストレーション(IPO)とは?メリットと導入効果を解説
RPAのメリット・成功事例については下記記事でより詳しく解説しています
失敗しづらいRPA「BizteX robop」

BizteXでは、失敗しにくいRPA「BizteX robop」を提供しています。基本的な操作が約2時間で覚えられるため、操作の習得に時間がかかりすぎて導入に失敗することはほとんどありません。実際に、導入企業の約7割が現場部門で活用しています。
また、初心者でも理解しやすい学習プログラムや、専任担当者による手厚いサポート、運用代行も提供しているため、困ったときにもすぐに解決できます。
デスクトップ型RPAのため、「自社開発ツール」や「独自の管理画面」といったレガシーシステムにも対応しています。
失敗事例でご紹介した企業様も、BizteX robopに乗り換えたことで費用対効果が大きく出せるようになりました。
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関連記事:
採用業務の効率化はRPAでできる!自動化で採用プロセスが高速に
営業リスト作成をRPAで自動化!「BizteX robop」で効率化した事例も紹介
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デスクトップRPA「BizteX robop」で成功した導入事例
BizteX robopで費用対効果を大きく出すことができた成功事例をいくつかご紹介します。
紹介する事例は実際にインタビューも行っています。より詳しく知りたい方は、ぜひインタビュー記事もご覧ください。
50時間/月の工数削減に成功した事例
川西ほんわか訪問診療クリニックのBizteX robop導入事例です。 毎月、約200名の患者情報を1名あたり3〜4つの書類へ手作業でまとめており、50時間ほどかかっていました。
この書類作成業務をBizteX robopで自動化しました。

600枚以上の書類作成業務を全て自動化したことで、より患者さんへのフォローアップにリソースを割けるようになりました。
従業員の負担を減らしただけでなく、サービスの質向上にも役立った成功例です。
>>【RPA事例】医療関連書類やリスト作成業務の自動化で月50時間の作業時間を削減【川西ほんわか訪問診療クリニック】
エラー修正対応へのストレスと作業時間を大幅削減できた成功事例
株式会社日本能率協会マネジメントセンターのBizteX robop導入事例です。
事業管理部では、全国の取扱店で販売された本や手帳のPOSデータ集計をマクロによって自動化していました。しかし、集計中にたびたびエラーが発生してしまうため、専任のスタッフが常に監視していないといけない状況でした。また、集計時間も7時間/月かかっていたため、実質的にスタッフ一日分のリソースが取られていました。
この本や手帳のPOSデータ集計作業をBizteX robopで自動化しました。

BizteX robopで自動化することで、7時間/月かかっていた作業時間を、3時間/月に短縮することができました。それだけでなく、大量に発生していたエラーも削減し、集計後のファイル格納から完了通知まで自動化できるようになりました。
エラー修正対応へのストレスと作業時間を削減できた成功事例です。
>>毎日・毎月発生する数百のデータ集計作業を自動化【株式会社日本能率協会マネジメントセンター 】
40万円/月のコスト削減に成功した事例
日本リビング保証株式会社のBizteX robop導入事例です。
DX推進のため、まずは申し込み処理業務の自動化に着手しました。これまでは、お客様からの申し込みメールを受信し、その内容を基幹システムへ登録する業務を手作業で行っており、不定期に届くメール対応に追われていました。
この申し込み処理業務を、BizteX robopとiPaaS「BizteX Connect」の二つを導入することで自動化しました。

お客様からの申し込みメールは、システム連携を自動で行うBizteX Connectで自動検知し、その後の社内システムへの登録作業はBizteX robopで自動化しています。
これらを含めた複数業務の自動化によって、一部署だけで月40万円近くのコスト削減を実現しました。
>>申込み処理や見積書作成・送付業務の自動化で年間約480万円のコスト削減を実現【日本リビング保証株式会社】
基幹システムへのデータ入力やExcelファイルへの転記作業などの自動化フローをサンプル化しました。
下記よりお申し込みいただくと、ダウンロード後すぐに自動化を体験できます。
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▼robopの導入事例は下記記事でまとめています。
IPO「インテリジェント フロー」なら、RPAの限界を超えて現場負担なく業務全体を最適化

RPAを導入したものの、「ツール操作が難しく定着しない」「一部の業務にしか使えず期待した効果が出ない」と悩む企業も少なくありません。そうした“RPAの壁”を乗り越えるために設計されたのが、BizteXが提供するIPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)サービス「インテリジェント フロー」です。
「インテリジェント フロー」では、RPAやAIといったテクノロジーを、業務改善のプロフェッショナルが組み合わせて活用。ツール操作や構築作業を現場に任せることなく、設計・導入・保守・改善までを一貫して外部で支援します。
導入時には、AI分析機能「インテリジェント マイニング」によって、企業ごとの課題に応じた最適なテンプレートと想定効果を自動で提案。導入後も「インテリジェント HUB」で改善効果を可視化し、継続的なプロセス最適化を実現します。
属人化や例外処理を含む複雑な業務も柔軟に対応できるため、RPAだけでは自動化しきれなかった領域でも効果を発揮。現場に過度な負担をかけず、ROIの最大化を図ることが可能です。
また、無料プランから気軽に導入できるため、「RPAで失敗したけれど、もう一度業務改善にチャレンジしたい」と考える企業にも最適な選択肢です。
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まとめ|RPAの限界を超える“次の選択肢”として、IPOという手段もある
RPA導入には多くの失敗事例があるものの、その原因を正しく理解し、対策を講じることで効果的な業務自動化は実現できます。この記事では、導入時にありがちなつまずきやその背景、成功のポイントについて具体的に解説してきました。
ツールそのものの使いやすさはもちろん、ベンダーによる手厚いサポートや、短時間で習得できる学習プログラムもRPA成功には不可欠です。これからRPAの導入や乗り換えを検討している方には、失敗しにくいRPA「BizteX robop」も選択肢の一つとしておすすめできます。
一方で、「そもそも現場でツールを運用するのが難しい」「自動化範囲が広く複雑」という課題を抱える企業には、RPAの枠を超えた新たなソリューションとして、BizteXが提供する IPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)サービス「インテリジェント フロー」も有効です。
現場の負担を最小限に、業務全体を根本から最適化する“次の一手”として、ぜひあわせてご検討ください。
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RPAのリプレイスや業務自動化についてはぜひ一度弊社にご相談ください
BizteX株式会社では、デスクトップ型RPA「BizteX robop」、国内初のクラウドRPA「BizteX cobit」、SaaSとSaaSを繋ぐiPaaS「BizteX Connect」を開発・提供しています。
中小企業から大手企業まで豊富な導入実績があり、万全のサポート体制により多くのお客様からご好評をいただいています。
RPAのリプレイスや業務効率化、業務の自動化、業務改善に関すること、クラウドサービスのことなど、ぜひお気軽に御社のお悩みをご相談ください。
些細なことでも構いません。ぜひお気軽に下記よりお問い合せください。