多くの企業が業務効率化のためにRPAを導入するものの、なかなか社内展開が進んでいません。さらなる業務効率化や費用対効果を出すためには、一部門にとどまらず全社に広げていくことが重要です。
この記事では、 RPA導入企業のIT担当者860名を対象にしたアンケート結果をもとにRPAの社内展開が進みづらい理由や成功させるポイントを解説します。
RPAの全社展開・社内展開は進んでいない
RPAは、働き方改革の救世主として期待され、日本企業のRPA導入率は2019年8月時点で47.5%となっています。
しかし、導入後は一部の部門でのみ活用されることが多く、全社展開までできている企業は半数にも満たない状況です。
引用:https://info.biztex.co.jp/rpa-report
また、RPAを全社展開できていない企業の90%が全社展開を望んでいますが、コスト面や人材不足が障壁となり、断念している状況です。
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RPAは全社展開することで多くのメリットが得られる
RPAを全社展開している企業ほど、下記のようなメリットを感じています。
- 他部門の業務やツールの理解が深まる
- ヒューマンエラーや属人化が削減できる
- 社内コミュニケーションが活発化する
これらのメリットについて一つずつ解説していきます。
他部門の業務やツールの理解が深まる
RPAを全社展開することによって、他部門の定型業務やツールの理解が深まります。
各部門で業務の洗い出しを行うため、自部門の業務しか知らなかった人も、他部門がどんな業務フローなのかを知ることができます。その中で、これまで知らなかったツールや、すでに使っているツールの別の活用方法なども共有し合うことができるでしょう。
そうすることで、売上に直結する業務の質が向上し、結果的に一人あたりの生産性も上げることができます。
ヒューマンエラーや属人化が削減できる
RPAを全社展開することによって、他の部門でも発生していたヒューマンエラーや属人化していた業務を減らすことができます。
特に数字を扱う業績レポートや見積書作成などの負荷が高い作業での効率を上げることができるでしょう。
こうしたミスが許されない業務から解放されると、残業時間が減るだけでなく、精神的負担も軽減されます。
社内のコミュニケーションが活発になる
RPAを全社展開することで、各部門の社員が日々抱えていた繰り返しの定型業務から解放されるため、人が考えて行うべき業務に注力できるようになります。
それにより、本来やりたかった業務の時間が増え、社内の雰囲気が明るくなり、コミュニケーションも活発化します。
職場の雰囲気改善は新しい人材を確保するのに重要な採用活動にもプラスに働くでしょう。
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RPAを全社展開する際の課題・ハードルとは
RPAを全社展開するメリットは大きいですが、実現させるには多くの課題・ハードルがあります。
ここではRPA導入企業が、全社展開を推し進められない理由として大きなものを、3つピックアップして一つずつ解説していきます。
追加コストがかかるため躊躇してしまう
RPAを全社展開できない理由として最も多いのが、コスト面のハードルです。全社展開をすると、そのぶん自動化する部門や業務も増えるため、追加のライセンス費用が掛かります。
ライセンス追加後にどの部門でどんな業務を自動化するのかを、あらかじめイメージできていないと追加費用だけに目がいってしまい、全社展開が先送りになりがちです。
コスト面で全社展開が進まない場合は、まずRPAでどのくらいの費用対効果が出るのかを可視化できるタスクマイニングツールで業務診断をしてみるのがおすすめです。
RPAを扱える人材が不足している
コスト面の次に全社展開のハードルとして挙げられるのが、RPA人材の不足です。日本企業のRPA導入率は上がっているものの、それを扱える人材はなかなかいません。
引用:https://info.biztex.co.jp/rpa-report
少数のRPA人材だけで全社に広げていくのは現実的ではなく、教育コストもかかるので、結果的に断念してしまうという企業が多くいます。
RPAのスキルを持った人材が不足している場合は、サポートの手厚いRPAベンダーに乗り換えることも検討しましょう。多くの場合、操作代行や豊富な学習プログラムが用意されているため、導入後に行き詰まることなく安心して運用していくことができます。
上層部からの理解が得られない
もともとRPAの導入を全社的に広げていく想定で始めたわけではない場合は、全社展開に関して上層部からの理解が得づらいでしょう。前述したようなコスト面やRPA人材の不足によるハードルが高く、なかなか了承が得られません。
これは、現状の業務で手一杯のため、一からRPAを新しく覚えるよりも、慣れている手作業でやったほうが早いという考えになってしまうためです。
変化をあまり好まない古い企業体制の場合も同様のことが言えます。このような場合は、すでに導入している部門の自動化フローを他部門でも横展開して、習得時間をかけずにどのくらい業務がラクになるのかを実感してもらい、それを定量的なデータで導入効果を上層部へ示していくことが大切です。
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RPAの全社展開を叶える成功プロセス
ここまでで、RPA全社展開は多くのメリットがある一方で、大きな課題やハードルがあることがわかりました。
ここからは、RPA全社展開を成功させるプロセスを解説していきます。
サポートが手厚く操作が簡単なRPAを導入する
前提として、いま使っているRPAに下記3つの要素があるかをチェックしましょう。
- 短時間で習得できる学習プログラム
- 操作代行も可能な手厚いサポート
- 操作が簡単であること
RPA導入企業のIT担当者860名を対象にしたアンケートでは、全社展開する際に、「習得時間」と「サポート面の充実度」が重要なポイントだと考える方が多くいました。
引用:https://info.biztex.co.jp/rpa-report
もし今RPAを社内だけで運用し、操作性にも難しさを感じている場合は、これらの要素を備えたRPAへの乗り換えをするのがおすすめです。
まずは一部門で自動化を実現させる
RPAの導入または、乗り換えをしたらまずは一部門で自動化を実現させることが重要です。自動化させる範囲についても、いきなり業務フローの全てを自動化するのではなく、部分的に小さく着手しましょう。この段階でRPA操作の習得時間がかかってしまうと挫折しやすい傾向にあります。
RPA導入企業のIT担当者860名を対象にしたアンケートでも、全社展開している企業は、2~3日以内にRPAの操作を習得しており、「1日」以内で習得できた企業はその後も運用を継続していました。このことから、いかに短期間で習得するかがRPAを全社展開できるかのカギとなるでしょう。
引用:https://info.biztex.co.jp/rpa-report
もし習得時間がネックになっている場合は、RPAの選定を考えなおす必要があるかもしれません。
どの業務から自動化すべきなのかは、タスクマイニングツールを使って業務診断しましょう。
作成済の自動化フローを他部門でも活用する
異なる部門であったとしても、業務フロー自体が同じものは多くあります。例えば、請求書作成などは営業部で行う場合もあれば、経理部門でも行う可能性がある業務です。
作成した自動化フローは複製して横展開できるため、一部門で自動化に成功したら他部門でも活用しましょう。
どれだけ便利になったかを実際に使ってもらって体験してもらうことで、他部門にも広がりやすくなるでしょう。
他部門の自動化できる業務を洗い出す
実際に横展開した自動化フローを使ってもらい便利さを感じてもらったら、他部門独自の業務フローを自動化できないかの洗い出しも行っていきましょう。
RPAベンダーのサポート担当へ直接相談をし、どの業務から優先的に行っていくべきか決めていくとスムーズに進めることができます。
さらに他部門のあらゆる業務を自動化していく
ここまでのプロセスを繰り返し行っていき、小さな自動化をあらゆる部門で少しずつ広げていくことが全社展開の近道となります。
基本的には費用対効果が出る業務を自動化していくので、コスト面での課題もクリアできるでしょう。また、操作が簡単かつ手厚いサポートがあるベンダーと一緒にRPA作成を行っていけば、RPAを扱える人材も少しずつ社内に増えていきます。
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BizteX robopは全社展開しやすいRPA
弊社が提供する「BizteX robop」は社内展開・全社展開がしやすいRPAです。非IT部門でも直感的に扱えるわかりやすいUIで、プログラミングの必要がなく、シンプルな操作で現場担当者が直接操作することが可能です。
また、全社展開を成功させるためのポイントとして挙げていた下記の点を全て網羅しています。
- 初心者でも覚えやすい学習プログラムが豊富
- 習得時間が短い(2時間以内に基本スキル取得可能)
- 即日対応可能な充実のサポート(操作代行も可能)
インストール型のソフトはもちろん「自社開発ツール」や「独自の管理画面」といったレガシーシステムにも対応し、プライベート環境への構築など高いセキュリティを維持した自動化も可能です。
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iPaaSと組み合わせた自動化ならBizteX Connect
RPAによる自動化は便利ですが、業務によってはRPAで対処しきれないもの、もしくはRPAだけでは複雑な設定が必要なことがあります。そういった場合は、アプリ間のデータ連携を実現させるiPaaSを併用するのがおすすめです。
BizteXでは、ノーコード・ローコードで連携を実現できる「BizteX Connect」を提供しています。例えば、勤怠管理などもBizteX Connectを活用すれば、Slackの「出勤」スタンプを押すだけで「KING OF TIME」へ自動で反映させることができます。
シナリオ作成は、数珠繋ぎで簡単にデータ連携ができるので、初めての方でも簡単に操作ができます。
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まとめ
RPAは導入企業が増えているものの、なかなか社内展開が進めづらいツールです。しかし、学習プログラムやサポートが充実したRPAベンダーに乗り換え、本記事で解説した成功プロセスを実践することで、社内展開が進められるようになるでしょう。
RPAの全社展開は、多くのメリットがあるのでもしお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
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