RPAとは、パソコン上の定型業務を自動化するロボット技術です。
本記事では、「RPAとは何か」「RPAでどんな業務を自動化できるのか」といった基本的な情報から、運用時のポイント、具体的な活用方法までを簡単にわかりやすく解説します。
初心者の方がRPAを理解しやすいように、入門ガイドとして役立つ内容を解説します。ぜひご一読ください。
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RPAとは何か?簡単にいうと自動化ロボット
RPAとは、簡単にいうと「人間の代わりに業務を行ってくれる自動化ロボット」のことで、決まった手順の業務や繰り返し発生するルーチンワークの自動化が得意としています。
RPAの意味は「Robotic Process Automation」で、Robotic=ロボットによって、Process=処理・工程を、Automation=自動化するというものです。
RPAにおけるロボットとは、実際に形ある存在ではなく、パソコン上で動作するソフトウェアです。
24時間365日稼働できるため、人手不足や長時間労働といった課題をITで解決する施策として活用されています。
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RPAの自動化が注目されている背景とは
RPAの導入が増加傾向で、注目されている背景には次の3つの理由があります。
- 労働力不足と高齢化社会
- 働き方改革の推進
- 業務効率化とコスト削減のニーズ
日本では少子高齢化に伴う労働人口の減少が深刻な問題となっており、企業は長期的な労働力確保のためにRPAの導入を進めています。
RPAは働き方改革の一環として注目され、手作業のミスを減らし、業務の迅速化と精度向上を実現します。
実際に総務省の公式サイトでも、RPAは下記のように記述されています。
RPAは、これまで人間のみが対応可能と想定されていた作業、もしくはより高度な作業を人間に代替して実施できるルールエンジンやAI、機械学習等を含む認知技術を活用した業務を代行するツールになりつつあります。人間の補完として業務を遂行することから、仮想知的労働者(Digital Labor)として、2025年までに事務的業務の1/3の仕事がRPAに置き換わるインパクトがあるともいわれています(注9)。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000043.html
特に経理や人事、カスタマーサービスなどのバックオフィス業務での導入が進み、業務プロセス全体の効率化が求められています。
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RPAはExcelマクロ・AIでの自動化と何が違う?
業務を自動化するツールとして、RPAはしばしばAIやマクロと混同されがちですが、それぞれ得意とする作業は異なります。
それぞれ得意とする作業を以下の表で比較しました。
種類 | 特徴 |
---|---|
RPA | さまざまなアプリケーションの定型業務を幅広く自動化できる 高度な専門知識がなくても、操作できるケースが多い 主体的な処理はできず、あらかじめ設定したルールに忠実に従う |
AI | データベースの情報をもとに、状況に応じて自律的な判断ができる 開発や運用に大きなコストがかかる |
Excelマクロ | Excelなど一部のアプリケーションの操作のみ自動化できる プログラミングなどの専門知識がないと、操作が難しい |
AIは音声認識や画像認識などを通じて人間の思考や判断を代行し、ExcelマクロはMicrosoft Office内での作業自動化に特化しています。
しかし、RPAはこれらとは異なり、広範囲の業務を自動化できる強力なツールです。ExcelやOfficeに限定されず、Webブラウザや企業の基幹システムも含めて、複数のアプリケーションをまたいだ操作を効率的に自動化します。
大量のデータ処理やシステム間の操作が必要な業務には、RPAが最適なソリューションです。RPAを導入することで、より広範で効率的な自動化が実現し、業務の生産性を大幅に向上させることができます。
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RPAでExcel(エクセル)業務を自動化!違いや効率化の方法を解説
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RPAツールの種類は大きく2つ
RPAには、さまざまな製品があり、特徴や強みもそれぞれ異なります。
大きく分けると、以下の2種類に大別できます。
- デスクトップ型
- クラウド型
サーバー型もありますが、コストがかかるうえプログラミング知識が必要になるので、デスクトップ型とクラウド型のどちらかを運用することをおすすめします。
どちらも使いやすいRPAですが、セキュリティ面とローカル上の作業も行える点でデスクトップ型のほうが運用していきやすいでしょう。
関連記事:クラウド型とオンプレミス型の違いをRPAを題材にわかりやすく解説
\事例を含めて5分でRPAがわかる/
RPAの自動化に成功した事例
RPAを実際に導入し、成功した事例は数多くあります。
たとえば、毎月50時間かけていた書類作成を完全自動化したり、年間1400時間(月116時間)もの工数削減に成功したりとさまざまです。
ここでは、デスクトップ型RPA「Biztex robop」を導入して年間約480万円のコスト削減を達成した日本リビング保証株式会社様の成功事例を詳しくご紹介します。日本リビング保証株式会社様は、主に2つの業務でRPAを活用し成功しています。
BizteX robop導入事例記事:
医療関連書類やリスト作成業務の自動化で月50時間の作業時間を削減
RPAとiPaaSの導入で、年間1400時間のコストを削減
申込み処理や見積書作成・送付業務の自動化で年間約480万円のコスト削減を実現
毎日100〜200件の見積作成をRPAで自動化
導入した業務運営本部だけで月間で約40万円近く、年間で約480万円ほどのコスト削減が実現
こちらは、RPA「Biztex robop」を活用して見積書発行業務を自動化した例です。
以前は、担当者が毎日100〜200件の見積依頼をWebフォームから受け取り、Excelで個別に見積書を作成し、PDFに変換してメールで送信していました。この作業は膨大で時間がかかり、入力ミスや送信ミスなどのヒューマンエラーが頻発していました。また、急ぎの対応や修正依頼で担当者の負担も大きくなっていました。
RPA導入後、Webフォームの情報取得からメール送信までの一連のプロセスを自動化しました。これによりヒューマンエラーが減少し、他の重要業務にリソースを振り分けられるようになりました。また、修正対応の負担も軽減されました。
iPaaSとRPAを組み合わせて申し込みメールの処理を自動化
顧客対応漏れがなくなり、顧客満足度が向上
こちらの事例では、RPA「Biztex robop」を活用して申し込み処理業務を自動化した事例です。iPaaS「BizteX Connect」と併用しています。
メールで受信した申し込みをConnectで検知し、robopを起動しています。申し込み内容を社内システムへ登録する作業はrobopが行っています。
RPA単体だと事前に設定した時間帯にしか起動しませんが、iPaaSでシステム連携することで申し込みが来たタイミングごとにデータ登録を行うことができるようになります。
\費用対効果が出たRPA事例を業務別に紹介/
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成功事例からわかったRPAのメリットとは
RPAで自動化することで得られる効果は、作業の自動化による大幅な業務効率化、コスト削減などさまざまです。
RPAの導入事例からわかったメリットを3つピックアップしてご紹介します。
ヒューマンエラーを防止し業務品質が向上
RPAは事前に設定しているルール通りに正確な処理をするため、手作業で起こりがちな入力漏れや入力データ間違いといったヒューマンエラーが起きず、常に一定のクオリティで業務を行えるようになります。
これにより、修正対応時間の削減や心的ストレスも軽減できます。
関連記事:ヒューマンエラー(人為的ミス)とは?多い人の特徴や対策を簡単に解説
人件費を削減しながら生産性向上
人を雇ってリソースを担保しようとすると、採用・教育に多大なコスト(時間や費用など)がかかってしまいます。しかし、RPAであれば社員一人分のコスト以下で導入することができるため、人件費を削減できます。
上記の例では、実際に受発注業務をRPAと文字認識ツールのOCRを組み合わせて自動化することで、年間238万円の人件費削減に成功しています。
さらに、RPAなら手作業で一つひとつの業務をこなすよりも圧倒的にスピーディに処理でき、24時間稼働し続けることも可能なため、生産性が大幅に向上します。
コア業務にリソースを再配置
RPAを活用することで、単純作業に割いていたリソース(人や時間)を戦略立案や分析、顧客価値創出などのコア業務にあてられるようになります。
コア業務にリソースを集中することでスピーディな事業運営が可能になり、市場での競争力強化につながります。
例えば、入社手続きもRPAで自動化することで、1,500分/月の作業時間が短縮され、精神的負担も軽減されました。これにより、新入社員へのフォローアップなどのより注力したい業務へ時間を割けるようになりました。
これらのほかにも、パソコン上の定型業務なら幅広く自動化できるため、メリットは多岐にわたります。
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RPA導入のメリットとは?デメリットや導入効果が出た事例も解説
\導入効果を最大化する方法を解説/
RPAベンダーを選ぶ3つのポイント
初めてRPAを導入する際には、ベンダー選びが非常に重要です。 以下3つのポイントを必ずおさえましょう。
- オフライン・オンラインのレクチャーが手厚い
- 短時間に習得できる学習プログラムが豊富
- ロボット開発・運用代行サービスがある
これらのポイントは実際にBizteXで行った”RPAを導入済み・あるいは以前に導入していたことがある企業のIT担当者860名を対象に行ったアンケート“でも、RPAの全社展開に重要なサービスとして挙げられていたものです。
それぞれ詳しく解説します。
関連記事:RPAツール比較15選!おすすめの選び方や製品を徹底解説
オフライン・オンラインのレクチャーが手厚い
RPAベンダーを選ぶ際には、オフラインとオンラインの両方で充実したレクチャーを提供しているかどうかが重要です。特に初めてRPAを導入する企業にとっては、導入から運用までのサポートが欠かせません。
訪問での勉強会やオンラインでのウェビナー、動画教材など、様々な形でのレクチャーがあることで、スタッフがスムーズにRPAを使いこなせるようになります。このサポート体制が充実しているベンダーは、信頼性が高く、長期的なパートナーとして適しています。
短時間に習得できる学習プログラムが豊富
RPAベンダーを選ぶ際には、短時間に習得できる学習プログラムが豊富かどうかが重要です。忙しい現場のスタッフが効率的にRPAを習得できるよう、直感的なユーザーインターフェースと充実した学習プログラムが求められます。
具体的には、簡潔で明瞭なヘルプページ、インタラクティブなチュートリアル、迅速なサポート対応などです。こうした要素が整っているベンダーは、導入後に挫折することなく費用効果を出しやすいです。
ロボット開発・運用代行サービスがある
RPAベンダーを選ぶ際には、ロボット開発・運用代行サービスが提供されているかが重要です。自社内での開発や運用が難しい場合は、RPAベンダーに代行してもらうことで、迅速かつ効果的にRPAを活用できます。
特にRPA人材が不足している企業にとって、ベンダーの運用代行サポートは大きな助けとなります。これにより、初期導入時の負担が軽減され、安定した運用が可能となり、業務効率化やコスト削減の効果を最大限に引き出すことができます。
RPA導入後の自動化ステップ
RPAを導入するには、主に以下のようなステップを踏む必要があります。
RPAで自動化したい業務を、できる・できないに関わらずいったんすべて洗い出します。そのなかから、負荷が高いものなど優先順位をつけて、自動化したい業務を選びます。
業務を自動化するにあたって必要な機能やサポートが備わっているRPAツールはどれか比較検討します。
無料トライアルなどで実際にRPAツールを導入し、自動化します。RPAツールは国産製品から海外製品までいくつもあり、サポート体制や使用感、操作性はそれぞれに異なります。
自社にあうものを選ぶためには、いきなり本格導入するのではなく、まずはトライアルを活用しましょう。
トライアルで効果を実感できたら、RPAベンダー(販売元)と協力しながら本格的に導入を進めましょう。現場に応じて自動化を進め、ルールが変われば対応するなどして運用・保守します。
サポート体制の手厚いRPAツールを選んでおくと運用・保守の面でも安心できます。
このステップにそって計画的に導入を実施することで、導入フェーズをスムーズに進められ、その後の成果も高くなります。
\事例を含めて5分でRPAがわかる/
関連記事:RPAシナリオとは?初心者でも作成できる手順例やポイントを解説
RPA「BizteX robop」なら初心者でも簡単に自動化できる
- 操作がとにかく簡単!
- 自動化のサンプルが豊富!
- 疑問点はFAQサイトですぐに解決!
デスクトップ型RPA「BizteX robop」は、プログラミング知識不要で簡単操作が可能です。業務部門での導入が多く、IT部門に頼らずにDXを推進できます。
直感的なUIでExcelが使えれば誰でもロボット作成が可能で、豊富なサンプルや充実したサポート体制も完備。日本語対応のUIとサポートで初心者も安心です。
2週間の無料トライアルがあり、トライアル後も作成したロボットをそのまま利用可能です。
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RPAに関するQ&A
RPA導入時に気になる疑問点とその回答をまとめました。検討の際にぜひご参考ください。
RPAを導入している企業は多いの?
RPAはいま企業規模やIT企業であるかを問わず注目されており、導入を検討する企業が急増しています。
RPA導入率
RPAの導入数は、年々増加しており、「年商50億円以上の国内企業1,021社」のRPA利用動向の調査結果では、2019年11月時点で「全体の導入率」は38%(大手企業に絞ると51%) 、2018年6月の「全体の導入率」は22%で、約1年半で16%も成長しています。
関連記事:RPAは日本だけで普及している?海外との違いやブームの理由を解説
RPAで操作できるシステムはどれ?
RPAは、複数のシステムにまたがった作業を簡単に自動化できます。例えば、以下のようなシステムでも可能です。
RPAで操作できるシステム例
上記の通り、多くの企業が活用しているツールばかりです。これらはあくまでも一例で、自社独自のシステムなどでも自動化できる場合がほとんど(※)でしょう。
※デスクトップ型の場合
RPAで自動化できる業務は?
RPAは毎回同じフローで行われる定型業務の自動化ができるロボットです。主に以下のような業務に実装されることが多いです。
- データ入力・データ転記
- 経費精算
- 見積書・請求書の作成・発行
- 在庫管理
- 受発注業務
- メール送受信
- レポート作成
こういった業務を自動化することで、メリットで解説した「ヒューマンエラーの防止」「コスト削減」「リソースの最適化」を実現させることができます。
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RPAの自動化を成功させるコツは?
RPAの自動化を成功させるコツは以下の2つです。
- ベンダーのサポート体制が充実していること
- スモールスタートで始めること
初めてRPAを導入する際には、サポート体制の確認が重要です。特に海外製品は時差や言語の壁で適切なサポートが受けられない場合があるため注意が必要です。
また、一度に多くのプロセスを自動化するのは避け、スモールスタートで段階的に進めることが成功のポイントとなります。
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\導入効果を最大化する方法を解説/
RPAで定型業務を自動化しよう
RPAは、定型業務を自動化するツールであり、特に事務作業の効率化や生産性向上に効果があります。近年、人手不足の解消や働き方改革の推進を背景に導入が進んでいます。
また、クラウド型とデスクトップ型のツールがあり、導入によって業務の効率化や労働環境の改善が期待できます。RPA導入に興味がある方は、詳細資料を参考にして検討してみてください。
\非IT部門でも使いやすく覚えやすいRPA/
業界・部門別のRPA活用記事一覧
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