RPAは日本だけで流行っている?海外との違いやブームの理由を解説

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RPAは日本だけではなく、世界的にも注目を集めています。本記事では、日本と海外のRPA市場の現状を比較し、日本が海外よりもRPAを広く活用されている理由や、RPAを導入する上でのポイントを解説します。RPAを効果的に活用して、業務効率化とコスト削減を実現しましょう。

\RPAの基本から運用法まで網羅しています/

目次

RPAブームは日本だけのものではない

RPAは日本国内で急速に普及が進んでいますが、世界的にも注目を集めている技術です。各国の企業がRPAを導入し、業務の自動化・効率化に取り組んでいます。

ここでは、日本と海外のRPA市場の現状を比較し、RPAが世界的なトレンドになっている理由を解説します。

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日本のRPA市場規模は大きい

日本におけるRPAの導入は着実に進んでいます。2019年8月の調査では、国内企業のRPA導入率は47.5%に達しました。

2019年度のRPA市場規模は、事業者売上高ベースで以下の通りです。

  • 全体:529億7,000万円(前年度比56.7%増)
  • RPAツール製品:224億円(同65.9%増)
  • RPA関連サービス:305億7,000万円(同50.6%増)

2020年度は新型コロナウイルスの影響でやや成長が鈍化したものの、市場規模は729億円(前年度比37.6%増)に達すると予測されています。日本企業のRPA活用は、着実に進展しているといえるでしょう。

ただし、現状では一部の業務を対象とした小規模な利用にとどまっている企業が多いのが実情です。RPAの効果を発揮するには、全社的な利用拡大が求められます

参考サイト:
https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20200221
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2599

世界的にRPAの市場規模は右肩上がり

RPAは世界的にも注目を集めており、市場規模は年々拡大しています。2023年の世界のRPA市場規模は184億1,000万米ドルと評価され、2033年には1,785億5,000万米ドルに達すると予想されています。この10年間で、市場規模は約10倍に拡大する見通しです。

世界のRPA市場を牽引しているのは北米で、2023年の地域別シェアは以下の通りです。

  • 北米:39.34%
  • 欧州:27.89%
  • アジア太平洋:24.18%
  • その他の地域:8.59%

2023年の北米のRPA市場規模は65億3,000万米ドルで、2033年には548億3,000万米ドルに達すると予測されています。

欧州も業務の効率化に対する意識が高く、積極的にRPAを導入しています。2023年の欧州のRPA市場規模は51億3,000万米ドルで、2033年には26.07%のCAGR(※)で成長すると見込まれています。

※年平均成長率:複数年にわたる成長率から、1年あたりの幾何平均を求めたもの

参考サイト:
https://www.precedenceresearch.com/robotic-process-automation-market

\事例を含めて5分でRPAがわかる/

海外と比較してRPAが日本で広く活用されている理由

日本では海外に比べて、RPAの導入が積極的に進められています。その背景には、以下のような日本特有の社会的・経済的な事情があります。

  • 日本の労働人口減少に伴う業務効率化
  • 働き方改革の一つとして政府が注目している
  • ITリテラシーが低くても扱える

それぞれ詳しく見ていきましょう。

日本の労働人口減少に伴う業務効率化

日本は少子高齢化が進み、労働人口が減少傾向にあります。一方で、グローバル競争が激化する中、企業は生産性の向上が求められています。この課題を解決するために、日本企業はRPAに注目しているのです。

RPAを活用することで、限られた人員でも業務の自動化・効率化が実現できます。人手不足を補いつつ、生産性を高めることができるのです。

日本企業は世界に先駆けてRPAを導入し、業務効率化を進めてきました。しかし、グローバル競争が激化する中、他国企業もRPAの活用を加速させています。

単純作業の自動化にとどまらず、AIとの連携により、判断を伴う業務の自動化にも取り組む必要があるでしょう。

関連記事:労働人口の減少により生産性の向上は急務!今すぐできる生産性向上のための4つの対策

働き方改革の一つとして政府が注目している

日本政府は、「働き方改革」を推進しています。長時間労働の是正や、柔軟な働き方の実現などが目的です。

この働き方改革の一環として、RPAが注目されています。RPAを活用して定型業務を自動化することで、従業員は付加価値の高い業務に専念できます。結果として、労働時間の短縮と生産性の向上が期待できるのです。

政府の後押しもあり、日本企業のRPA導入は加速しています。働き方改革は世界的なトレンドですが、政府主導で進められているのは日本の特徴といえます。

ITリテラシーが低くても扱える

日本は、欧米と比べてITリテラシーが高いとはいえません。特に、中小企業では IT専門の人材が不足しているケースが少なくありません。

RPAはITリテラシーが高い人でないと扱えないというイメージがあるでしょう。サーバー型RPAですと、プログラミング知識を使った開発が必要になりますが、クラウド型やデスクトップ型のような、プログラミング不要のRPAであれば扱いやすいです。日本で一般的に導入されているRPAは、クラウド型やデスクトップ型が多く、マウスやキーボードの操作を記録し、それを再生するだけで業務の自動化が実現できます。

ITリテラシーが高くない日本の企業にとって、RPAは導入ハードルの低いソリューションなのです。専門知識がなくても、現場の担当者が主導して業務の自動化を進められるのは大きなメリットです。

このように、日本ではRPAが IT人材不足を補う有効な手段になっているのです。

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日本のRPAシェアは高いが全社展開に課題あり

日本企業のRPA導入率は世界的に見ても高い水準にあります。しかし、全社的な展開を実現し、RPAを最大限に活用できている企業は少ないのが現状です。

RPAを導入済みの企業の多くは、一部の部門での利用にとどまっています。全社展開に至っていない理由としては、以下のようなものが挙げられます。

  • コストがかかる
  • RPAのスキルを持った人材が不足している
  • 全社的な推進体制が整っていない

RPAは、業務の効率化とコスト削減に大きく貢献する技術です。日本企業が、RPAの全社展開に向けた課題を克服し、業務プロセス全体の最適化を図ることが期待されます。

関連記事:これでRPAの社内展開・全社展開が加速する?成功プロセスを徹底解説

日本でRPA導入を成功させるポイント

RPAの導入を検討する日本企業は多いものの、導入後に期待した効果が得られず、活用が進まないケースも少なくありません。RPAの導入を成功させるためには、以下のような導入前の準備と導入後の運用体制が重要です。

  • 導入後の費用対効果を可視化する
  • 短時間で習得できるRPAを選ぶ
  • 運用代行や手厚いサポート付きのRPAを選ぶ

ここでは、日本企業がRPAを有効活用するためのポイントを解説します。

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RPAの導入は失敗しやすい?失敗事例からみる成功のポイント

導入後の費用対効果を可視化する

RPAの導入を検討する際は、まず自社の業務にRPAが適しているかを見極める必要があります。最低限、どの業務を自動化して、どのくらいの費用対効果が出るのかを可視化できるようにしましょう。そうすることで、上長の許可が下りやすくなるだけでなく、導入後の失敗リスクも減らすことができます。

その際には、タスクマイニングツールを活用するのがおすすめです。タスクマイニングツールを使うことで、以下のようなことが可能になります。

  • 各業務の処理時間や頻度を可視化
  • 自動化による削減工数を試算
  • RPAの適用優先順位を決定

業務診断の結果をもとに、RPAの導入による費用対効果を試算できます。これにより、RPAの導入が自社にプラスになるかどうかを判断できるのです。

RPAの導入は、コストをかけても効果が得られなければ意味がありません。事前に業務診断を行い、RPAの費用対効果を見極めましょう。

短時間で習得できるRPAを選ぶ

RPAを導入しても、運用担当者が操作方法を習得できずに挫折してしまうケースが少なくありません。実際、RPAの運用を取りやめた企業の多くが、習得に時間がかかったことを理由に挙げています。(※)

BizteXで行ったRPAを導入済み・あるいは以前に導入していたことがある企業のIT担当者860名を対象にしたアンケートより

RPAツールの中には、プログラミングの知識がなくても使えるものがあります。しかし、運用担当者が短期間で習得するには、以下のような学習プログラムが必要です。

  • オンラインやオフラインでのレクチャー
  • 初心者でも短時間で操作を習得できる学習プログラム
  • つまずいた際のサポート体制

特に初心者向けの学習プログラムは、RPAの運用を継続するために不可欠です。操作方法を短期間で習得できるかどうかが、RPAの活用度合いを左右するといっても過言ではありません。

運用代行や手厚いサポート付きのRPAを選ぶ

RPAの導入後は、シナリオの作成やメンテナンスなど、運用に関わる作業が発生します。社内のリソースだけでは対応が難しいケースも少なくありません。

そこで、運用代行サービスや手厚いサポート体制があるRPAツールを選ぶことをおすすめします。特に、以下のような場合は運用代行が有効です。

  • 導入後すぐに自動化を進めたい業務がある
  • 社内に運用を担当する人材が不足している
  • RPAの運用ノウハウが社内に蓄積されていない

運用代行を利用することで、RPAの専門家に業務自動化を任せられます。これにより、自社だけでは実現が難しかった業務の自動化を、スピーディーに進められるのです。

また、国内ベンダーのRPAツールは、海外製品に比べてサポート体制が充実しているのが特徴です。トラブル発生時の対応や運用に関する相談など、きめ細かいサポートを受けられます。

\導入効果を最大化する方法を解説/

日本で運用するのにピッタリのRPA「BizteX robop」

robop紹介画像

BizteXでは、デスクトップ型RPA「BizteX robop」を提供しています。導入企業の約7割が現場部門で活用しており、基本的な操作が約2時間で覚えられます。

また、初心者でも理解しやすい学習プログラムや、専任担当者による手厚いサポート、運用代行サービスもあるため、導入後に困ることはほとんどないといえるでしょう。

デスクトップ型RPAのため、「自社開発ツール」や「独自の管理画面」といったレガシーシステムにも対応しています。

2週間の無料トライアルでお試し操作が可能です。まずは実際に触って操作感をお試しください。

\非IT部門でも運用できる使いやすいUIが特徴/

RPA「BizteX robop」の導入事例

BizteX robopで費用対効果を大きく出た導入事例をいくつかご紹介します。

紹介する事例は実際にインタビューも行っています。より詳しく知りたい方は、ぜひインタビュー記事もご覧ください。

50時間/月の工数削減に成功した事例

川西ほんわか訪問診療クリニックのBizteX robop導入事例です。 毎月、約200名の患者情報を1名あたり3〜4つの書類へ手作業でまとめており、50時間ほどかかっていました。

この書類作成業務をBizteX robopで自動化しました。

川西ほんわか訪問診療クリニックの書類作成業務の自動化フロー図

600枚以上の書類作成業務を全て自動化したことで、より患者さんへのフォローアップにリソースを割けるようになりました

▼こちらの導入事例の本編は下記よりご覧ください。
【RPA事例】医療関連書類やリスト作成業務の自動化で月50時間の作業時間を削減【川西ほんわか訪問診療クリニック】 

7時間/月のマクロ自動化をRPAで3時間/月に短縮した成功事例

株式会社日本能率協会マネジメントセンターのBizteX robop導入事例です。

事業管理部では、全国の取扱店で販売された本や手帳のPOSデータ集計をマクロによって自動化していました。しかし、集計中にたびたびエラーが発生してしまうため、専任のスタッフが常に監視していないといけない状況でした。また、集計時間も7時間/月かかっていたため、実質的にスタッフ一日分のリソースが取られていました。

この本や手帳のPOSデータ集計作業をBizteX robopで自動化しました。

POSデータ集計業務をRPAで自動化したフロー図

BizteX robopで自動化することで、7時間/月かかっていた作業時間を、3時間/月に短縮することができました。それだけでなく、大量に発生していたエラーも削減し、集計後のファイル格納から完了通知まで自動化できるようになりました

▼こちらの導入事例の本編は下記よりご覧ください。
【RPA・業務自動化】毎日・毎月発生する数百のデータ集計作業を自動化【株式会社日本能率協会マネジメントセンター 】 

40万円/月のコスト削減に成功した事例

日本リビング保証株式会社のBizteX robop導入事例です。

これまでは、お客様からの申し込みメールを受信し、その内容を基幹システムへ登録する業務を手作業で行っており、不定期に届くメール対応に追われていました。

この申し込み処理業務を、BizteX robopとiPaaS「BizteX Connect」の二つを導入することで自動化しました。

iPaaSとRPAで申し込みメールの処理を自動化

お客様からの申し込みメールは、システム連携を自動で行うBizteX Connectで自動検知し、その後の社内システムへの登録作業はBizteX robopで自動化しています。RPAによる自動化作業中はPCで他の作業ができないため、このようにiPaaSと組み合わせると自動化フローがスムーズに進みます。

これらを含めた複数業務の自動化によって、一部署だけで月40万円近くのコスト削減を実現しました

▼こちらの導入事例の本編は下記よりご覧ください。
【DX事例】申込み処理や見積書作成・送付業務の自動化で年間約480万円のコスト削減を実現【日本リビング保証株式会社】 

>>iPaaS「BizteX Connect」についてはこちらの資料をご覧ください。

BizteX robopでは2週間の無料トライアルが行えます。上記のような自動化も無料期間に試してみましょう。

\2週間お試し利用ができます/

RPAは日本だけでなく海外でも注目の自動化ツール

RPAは日本だけでなく、世界的にも注目を集める業務自動化技術です。日本企業のRPA導入率は世界的に見ても高い水準にありますが、全社的な活用には課題も残ります。

RPAをうまく活用するには、自社の業務特性を踏まえた導入計画と、適切なツールを選ぶことが重要です。費用対効果の可視化・習得のしやすさ・手厚いサポート体制などを考慮し、自社に最適なRPAを選びましょう。

働いてる業界や部門別により詳しくRPAを知りたいという方はぜひ下記記事もご覧ください。

\RPAの基本から運用法まで網羅しています/

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この記事を書いた人

DX hacker編集メンバーが不定期で更新します。
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