宿泊・ホテル業のDXとは
DX(Digital Transformation)は、デジタルトランスフォーメーションの略称です。経済産業省では「デジタル技術を用いて企業が業務や組織、サービス、ビジネスモデルなどを変革すること」と定義しています。
ホテル・宿泊業界においても、インターネットが普及しIT技術が発達することで情報管理の体制や業務フローが大きく変わっています。DX推進により、より質の高いサービスの提供や業務改善、効率化をすすめることで売上の向上が期待できます。
数あるDX推進の施策の中でも、業務自動化ロボットであるRPAの活用が近年注目が集まっています。
\事例を含めて5分でRPAがわかる/
宿泊・ホテル業におけるRPA導入
宿泊業界においても、多くの企業がDXを推進しています。特に導入が進むのはRPAです。RPAがどんなツールなのか解説していきます。
RPAとは
RPA(Robotic Process Automation)とは、簡単にいうと「人間の代わりに業務をこなしてくれる自動化ロボット」のことです。
決まった手順の定型業務や繰り返しおこなうルーティンワークの自動化が得意で、主にPC上でおこなう事務作業の分野で導入が進んでいます。
たとえば、下記画像内の業務などを自動化することができます。
宿泊業界でもこれらの業務を自動化することで、よりお客様へのおもてなしに注力したコア業務へリソースを割けるようになります。
▼RPAをもっと詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。網羅的に学べます。
宿泊・ホテル業で役に立つRPAの3つの特徴
宿泊業界でも活躍してくれるRPAの特徴について、3つピックアップして解説していきます。自社で活用できそうなのか、日々のルーティン業務を思い出しながら確認していきましょう。
RPAはシステム構築が不要・簡単作成
名前や印象だけだと一見難しそうに思われがちですが、RPAはシステムの構築が不要なので、一からプログラミングをする必要がありません。チャートやステップを用いることで、ユーザー自身で簡単にロボットの作成・修正ができます。
例えば伝票入力の業務でも、「新しい伝票に変更したい」「追加で入力したい項目が増えた」などのように、変更が必要なケースは数多く発生します。
RPAなら自分でロボットをすぐに修正できるので、変化に対して柔軟かつスピーディに対応可能です。
とはいえ、RPAにはシンプルなUIなものや複雑なものまであります。開発・提供するベンダーによってさまざまなので、使いやすいものを選びましょう。
RPAはツールをまたがった幅広い対応が可能
Webサイトやシステムなど、ツールをまたがった業務でもRPAは幅広く対応可能です。
例えば、旅行サイトや顧客管理ソフトに入力されたデータをExcelへ転記してまとめるという作業も自動化ができます。
- 旅行サイトや顧客管理ソフトにログイン
- 必要なデータをコピー
- Excelを開く
- 出力したい特定セルをクリック&ペースト
RPAはWebブラウザとExcelの2サービス間でも連携できるので、下記のように自動化ができます。
- 旅行サイトや顧客管理ソフトに入力されたデータをロボットが取得
- Excelに最新のデータを記載
手作業でも難しい作業ではありませんが、毎日やるとなると年間で膨大な時間になってしまうので、RPAで自動化するのがおすすめです。
RPAは24時間365日稼働してくれる
RPAは人間と違い、24時間365日稼働できます。
そのため、朝夜問わずどんな時間帯・曜日でも正確に決められた時間にタスクを実行してくれます。
発注の処理や広告レポートの数値取得など、手作業で毎日おこなうには大変な業務を自動化すると、かなり時間コストを抑えることができるでしょう。
群馬県・ホテル業におけるRPA事例
実際にRPAを活用してDXを進めている企業の事例を解説します。
バックオフィス業務の効率化と接客サービスの向上を実現
属人化されていた宿泊予約管理業務の見える化やRPAによる業務効率化をRPAで改善。
属人化されていた宿泊予約管理業務をRPAの活用により効率化したことで、これまでスタッフが対応していた作業時間を、接客サービスの向上や新型コロナウイルス感染防止対策の徹底などに充てる事が出来るようになりました。
売り上げ計算にかかる時間を、月間 20 時間削減
これまで手作業で対応していた業務から開放されたことで、月間20時間の工数削減につながりました。
業務の中で日々当たり前に行っていた事が、実際には自動化できる物であったという気付きから、RPAの導入に至りました。売上金管理システムのデータと現金に差異が無いか、売上の内訳データをエクセルに転記する作業をすべて自動化しました。
埼玉県・旅館業におけるRPA事例
会計処理を150時間削減(1日5時間)
旅館での会計処理業務にRPAの導入をし、会計処理にかかる時間を一か月あたり150時間削減することに成功しました。導入するうえでは、社内システムとの親和性や導入による効果の検証がされました。
ポイントは各システムの連携
社内や旅行代理店との金銭のやり取りなど、顧客間で発生する会計処理には膨大な時間がかかっていましたが、RPAの導入で大幅に業務の効率化を実現しました。会計処理のほかに、15項目の業務をRPAへと置き換えており、さらに活用の場を広げています。
ホテル業に共通する関連業務事例
【フロント関連】予約管理システムへの入力を自動化
ホームページや、複数の予約サイトやキャンセル情報を、表計算ソフトで作成した管理表、予約管理システムへの入力作業。
【会計関連】売上入力・重複確認を自動化
売上の重複確認を自動化 OTA を経由して計上された売上や、レストランなどで計上された売上の入力から、重複確認までの作業時間の削減。
【総務・経理関連】金額入力・重複確認を自動化
勤怠管理や給与計算、人件費計算、交通費申請、経費清算などの入力・重複確認を自動化し作業時間を大幅削減。
【報告関連】データの転記を自動化
毎日の業務日報を作成するにあたり、各種システムからのデータとWebデータから、日報システムへの転記・修正が発生。これを自動化することで業務の効率化が実現します。
▼下記資料ではRPAの導入効果を最大化するためのポイントについて解説しています
\導入効果を最大化する方法を解説/
ホテル業のDX化を進めよう
RPA導入による効率化実績は、各社で違いはあるものの、定型業務においては確実に効果を発揮します。コストダウンはもちろんのこと、入力ミスや確認漏れによるヒューマンエラーが削減されることによって、ミスを発生させない業務フローの構築も可能になります。
RPAは大手ホテルチェーンでなければ導入の意味がないと考えられがちですが、スモールスタートが可能なこと、導入コストの低いRPAがあることから、規模を問わず導入検討をおすすめしています。
DXhackerを運営するBizteXでは、日本初のクラウドRPAやデスクトップRPAの開発・ご提供をしています。手厚いサポート体制をご用意しているのでお気軽にお問い合わせください。
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