RPAの限界とは?できること・できないこととIPOで解決する方法を解説

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RPAは業務効率化の第一歩として有効ですが、「できること・できないこと」を見極めないと、現場で定着しないまま止まってしまうケースも少なくありません。

本記事では、RPAの適用領域を業務フロー図とともに整理しつつ、次の打ち手として注目される「IPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)」の活用方法を解説します。

目次

RPAでは自動化できない業務がある理由とは?

RPA(Robotic Process Automation)は、定型業務や反復作業の自動化に特化したツールとして、多くの企業で導入が進んでいます。しかし導入後には、「思ったより自動化できる範囲が狭かった」「結局、人手による作業が残ってしまった」といった課題に直面するケースも少なくありません。

こうした状況の背景には、RPAの特性があります。RPAは、あらかじめ決められた操作手順を再現することで、主に単純で規則的な業務を自動化する仕組みです。

そのため、業務ルールが複雑だったり、例外処理が多く発生したりするような業務には対応しきれないことがあります。また、複数のシステムをまたぐような連携や、状況に応じた判断が求められる処理にも限界があります。

まずは、こうしたRPAの「できない理由」を正しく理解したうえで、自社の業務においてどこまでRPAで自動化できるのか、どこからは別の手段が必要なのかを見極めることが重要です。

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RPAで自動化できる業務の例【自動化フロー図あり】

RPAは、業務ルールが明確で、繰り返し発生する作業に対して非常に高い効果を発揮します。ここでは、企業内のさまざまな業務カテゴリごとに、RPAによって自動化された代表的な事例をご紹介します。

契約・受発注業務の自動化例

  • 契約時フローの自動化:部署間のやり取りを自動化し、ヒューマンエラーや心理的負担を軽減。
  • 受発注処理の効率化:取引先ごとに異なる受付方法をOCRと連携して自動処理。年間約800時間の工数削減を実現。
  • ECサイトの受発注管理:一連の受発注フローをRPAで統合し、確認のみの運用に改善。

契約フローの自動化例

契約フローの自動化図

営業・販売支援業務の自動化例

  • 見積書作成の自動化:フォーム入力に応じて、作成から送付までを自動化。
  • 営業アタックリストの収集:2,000件超のリスト収集から架電準備までをRPAで一括対応。
  • KPI進捗やPOS集計の自動化:日次・月次の集計処理を自動化し、エラーや作業負担を削減。

見積書作成フローの自動化例

見積もり書作成業務の自動化フロー図

人事・総務関連業務の自動化例

  • アカウント発行の自動化:入社手続き完了後の複数アカウント登録作業を自動化。
  • 宿泊・旅行予約の受付・管理:複数サイトからの予約情報を取りまとめ、システム連携も含めて自動化。

アカウント発行フローの自動化例

RPA入社者へのアカウント発行業務を自動化したフロー図

与信・バックオフィス業務の自動化例

  • 反社・与信チェックの自動化:データベース照会から管理シートへの転記までをリアルタイムで処理。
  • Web講座の受付処理:受信メールの常時監視と、ステータスに応じた案内送信を自動化。
  • 保険請求・突合業務:フォーマットの異なる書類処理をRPAで統合し、人的ミスを削減。
反社・与信チェック業務のrobop自動化フロー図

なお、こうした定型業務の自動化には、BizteXが提供するデスクトップ型RPA「BizteX robop」も活用されています。

特に、自社開発ツールやレガシーシステムなど、既存のデスクトップ環境をそのまま活かしたい企業にとって有効な選択肢です。導入から操作トレーニングまでを支援する体制も整っており、自社内での内製化を進めたい企業にも適しています。

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RPAでは難しい業務の例

一方で、以下のような業務はRPA単体では自動化が難しい領域にあたります。定型化されていない業務や、複雑な判断が必要となる処理については、人やAI、その他のテクノロジーとの連携が不可欠です。

RPAでは自動化できない業務の代表例
  • 例外処理が多い業務
     例:支払金額が条件によって異なる振込業務、案件ごとに処理が変わる申請業務
  • 複数システムを横断する処理
     例:CRMと会計システムをまたぐデータ連携、部門を跨いだ承認フロー
  • 人の判断が求められるプロセス
     例:顧客対応履歴に応じた対応可否判断、チャット・メールの文脈処理
  • 業務ルールが頻繁に変わる業務
     例:法令改正や社内ルール更新に左右される業務

このような業務をRPAだけで対応しようとすると、設定や保守にかかる工数が増え、結果的に「自動化したはずなのに手間が増えた」という状況に陥る可能性があります。

RPAの限界を補完する「IPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)」とは?

RPAで自動化できるのは、業務全体のごく一部に過ぎません。業務プロセス全体を最適化するには、RPA単体の枠を超えた視点が必要です。そこでBizteXが提唱しているのが、IPO(Intelligent Process Orchestration)という考え方です。

IPOは、RPAやiPaaS、AI、そして人の判断を組み合わせて、業務全体の設計・実行・改善を行う外部委託型のソリューションです。ツールによる断片的な自動化ではなく、「どう設計すれば業務全体がなめらかに流れるか」という視点を起点に、持続的な業務改革を実現します。

RPAとIPOの違い(役割の比較)
  • RPA=業務の一部分の自動化
  • IPO=業務全体を調整・統合し、継続的に最適化

IPOの詳しい解説や、RPAとの違いについては下記記事をご覧ください。
インテリジェント・プロセス・オーケストレーション(IPO)とは?概要・メリット・活用方法
RPAとIPOの違いとは?現場負担のない業務プロセス最適化

業務全体を自動化・最適化する「インテリジェント フロー」とは?

インテリジェント フロー提供イメージ画像

>>インテリジェント フローのサービスページはこちら

BizteXが提供する「インテリジェント フロー」は、RPAやiPaaS、AI、人の判断を組み合わせ、業務全体を設計・構築・運用・改善まで一気通貫で支える、IPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)型の業務自動化サービスです。

従来のように「ツールを導入して終わり」ではなく、業務全体の流れを設計し、最適な形で定着させることを目的としています。現場にかかる負担を最小限に抑えながら、継続的な業務改善を実現できる点が特長です。

インテリジェント マイニングによる業務可視化と自動提案

インテリジェント マイニングでは、AIが業務ログや操作履歴をもとに、業務プロセスを自動で可視化・分析。従来は属人化していた業務の流れや課題を、データに基づいて明らかにします。

さらに、可視化されたプロセスに基づき、最適な自動化テンプレートが自動で提示される仕組みとなっており、課題発見から改善設計までを短期間で進めることが可能です。

テンプレートによる柔軟なフロー設計

「Standard」「Professional」の2種類のテンプレートを活用し、業務内容に応じた自動化フローを迅速に構築できます。

定型業務は最小限の設定で対応可能な一方、複雑なフローやシステム連携が必要な業務には高度な設計にも対応。iPaaSやAI-OCRとの連携、さらに人の判断をプロセスに組み込むことで、非定型業務を含めた柔軟な業務設計を実現します。

導入から運用・改善までをワンストップで代行

BizteXの専任チームが要件定義・設計・構築・運用・保守・改善提案までをすべて一貫して代行します。

現場のヒアリングから業務設計、ツールの設定・最適化までを任せられるため、「業務は改善したいが、社内に十分なIT人材がいない」「継続的な運用が属人化してしまっている」といった企業でも、無理なくスモールスタートから拡張運用まで進められる体制が整っています。

BizteXがこれまで手がけてきた30,000件以上の自動化実績をもとに、最適なフロー設計と業務変革を担います。

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まとめ|RPAの“できないこと”を補う、業務全体最適化という選択肢

RPAは定型業務の効率化に優れていますが、例外処理や人の判断が必要な業務など、「できないこと」も明確です。部分的な自動化で止まっている企業は、プロセス全体の見直しが求められます。

BizteXの「インテリジェント フロー」は、業務の可視化から設計・運用・改善までを一貫して担うIPO型の自動化サービスです。

「RPAで何ができて、何ができないのか」を整理したうえで、業務全体の最適化を次の一手として検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

DX hacker編集部 瀧澤のアバター DX hacker編集部 瀧澤 マーケティング部オウンドメディア担当

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