iPaaSを導入する前に知っておくこと
【基本】iPaaS(アイパース)とは
iPaaSとは異なるSaaS(システムやアプリケーション)同士を繋げて、連携すること。あらゆるシステムとシステムを連携させることで、業務の自動化をおこない人の手を介さない業務フローの構築を可能にします。
より詳しく知りたい方にはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご確認ください。
>>【初心者向け】iPaaSとは?メリットや事例、RPAとの違いをやさしく解説<<
SaaS導入で深刻化するデータ点在化の問題
SFAやCRMなどのシステムやアプリケーションを導入することで、業務の効率化を図ってきた企業は多いでしょう。
ところが、気づけばこれらのサービスを導入したことによって発生する弊害に悩まされている企業も少なくありません。それがデータ点在化の問題です。
開発コストもかからず、メンテナンスなどの必要もなく、専門のエンジニアを必要としないために多くの企業で導入がすすむSaaSですが、それぞれのシステムは独立しています。このデータの点在化は、SaaS導入企業が必ず直面するといっても過言ではない問題です。
これを解消すべく情報の一元化をおこなうとなれば、人の手を介しての転記や突合作業が必要になります。あるいは自社・社外エンジニアに依頼して膨大なコストをかけて連携できるプログラムを開発しなければなりません。
そこで注目を浴びているのがiPaaSです。iPaaSは、異なるシステム、アプリケーションを連携させることで、データ統合を可能にします。
いま日本でiPaaSが注目されている理由
米国をはじめ海外では、2010年頃から導入がすすむiPaaS。日本国内では後れをとり2019年頃から注目を浴びはじめました。なぜ、いま日本でiPaaSが注目されているのでしょうか。これには2つの理由が考えられます。
iPaaSが注目される理由①システムにおける2025年あらため2027問題
2025年問題はいわゆる団塊の世代の高齢化による一斉退職を指す言葉ですが、社内システムにおいて、2027年問題は以下の2点で注目されています。
①第一線で働いていた団塊世代のエンジニア・システム有識者たちの一斉退職によってリソース不足・知識不足が生じる
②2027年にSAP ERP基幹系システムが保守終了のデッドラインをむかえる
日本でも多くの企業が導入しているSAP ERP。SAP ERP は基幹系システムのため、蓄積されているデータを従来のかたちで新システムへ移行しなければなりません。とはいえ、それには膨大な時間とコスト、リソースが必要になります。
これらの課題が喫緊に迫るにあたり、移行で発生する一部業務を自動化し、最適化できるiPaaSに注目が集まっています。
iPaaSが注目される理由②日本国内のベンダーによる国産製品の登場
これまでは海外製品が主流だったiPaaSですが、2019年頃に日本国内にもiPaaSを開発・提供するベンダーが登場し、国産iPaaSの普及が広がりをみせはじめました。
海外製品は、日本語非対応であったりサポートやマニュアルも英語対応のものがほとんどで、国内での普及がすすまない理由のひとつでした。この壁が取り払われたことにより、日本企業においてもiPaaSが注目されはじめたと考えられます。
BizteXが提供するiPaaS「Biztex connect」も、安心安全の国産製品です。 導入実績も豊富でサポート満足度も高く、不安なくご導入いただけます。お気軽に下記よりお問合せください。
iPaaSをつかったSaaS連携による業務自動化例
iPaaSはさまざまなサービスをWeb上で簡単に連携し、業務の自動化・効率化を実現します。
【自動化例①】メールに添付された各種書類をデータ化し、指定フォルダに自動保存する
メールで送付された各種書類をAI-OCRに連携し、自動で文字データ化。さらに原本を指定のフォルダに保存します。
また、AI-OCRで読み取った文字データを指定のスプレッドシートに転記し、SFAやCRMに連携させることも可能です。これにより日々の処理時間を大幅に削減。経理業務を自動します。
【 業務自動化例② 】スプレッドシートに登録された商談情報・顧客情報を、一括修正する
Googleスプレッドシートで一括修正したデータを、SFA・CRMへ連携することで、情報変更や運用変更にわせた既存データのメンテナンスを実現します。
これまでスプレッドシートに入力した後、SFAやCRMにも入力するなど繰り返しおこなっていた業務を、iPaaSによってシステム連携することで自動化し業務効率化を可能にします。
はじめてiPaaSを導入する企業が、iPaaSを選ぶときの2つのポイント
【iPaaS選びのポイント①】国産のiPaaS製品を選ぶ
iPaaSは海外ベンダーからはじまったサービスです。そのため、現在もiPaaSの市場では海外製品が主流になっており、開発・提供する海外メーカーは非常に多く、日本は後れをとっているといるのが現状です。
とはいえ、日本製iPaaSを開発・提供している企業はあります。iPaaSを導入するさいは、日本国内に会社を構えるベンダーを選びましょう。
国産iPaaSであれば、日本企業で導入がすすむSaaSとのシステム連携に長けているほか、インターフェースやサポート体制が日本企業に向けたもの。言葉の壁やタイムラグを感じることなく、それぞれの企業のニーズを満たす最適な運用サポートを受けられます。
【iPaaS選びのポイント②】とにかく「使いやすい」ツールを選ぶ
システム導入のさいは、とにかく使いやすさを重視することが大切です。複雑であればあるほど、システムに対する専門的な知識が必要になります。それではせっかく導入しても使いこなすことができません。
iPaaSの利用を促進しさらなる業務自動化、効率化を図るためにも、とにかく使いやすいツールを選ぶことが大切です。「このシステムとシステムを連携させたい」と思ったときに、その担当者がiPaaSを活用できなければ意味がありませんよね。だからこそ、継続的な利用が見込めるツールを選ぶ必要があります。
SaaS連携ツール「 iPaaS」製品を選ぶ時に確認するべき4つのポイント
いよいよiPaaSの導入を検討する段階に入ったさい、各ベンダーとの比較の際、どういったことを基準に検討すれば良いのでしょうか。ここではまず基本的な選定基準についてご紹介します。
【iPaaS選定の確認事項①】連携可能なシステム・アプリの数
iPaaSの特長は、利用している異なるシステムやアプリ同士を連携できる点にあります。そのため、自社で利用しているシステムやアプリは連携可能か、そもそもどれくらいのシステム・アプリと連携できるのかを確認しましょう。連携できるシステム・アプリの数が多ければ多いほど利用が促進され、より業務効率化を図ることができます。
【 iPaaS選定の確認事項 ②】自社のニーズに合致しているか。
現在盛り上がりをみせるiPaaS市場。これを受けて、各ベンダーはさまざまな機能・付加価値によって差別化を図っています。
iPaaSを選ぶさいには、自社のニーズに合致している製品かどうかを重視しましょう。
【 iPaaS選定の確認事項 ③】サポート体制は問題ないか
SFAやCRM、メールなどさまざまなシステムを連携するiPaaS。社内の重要なデータを扱うわけですから、操作や万が一に備えて、サポート体制については事前に調べておきましょう。
【 iPaaS選定の確認事項 ④】日本国内での導入実績はあるか
先述の通り、iPaaSが日本国内で普及しじゃじめたのは2020年ごろの話です。海外製品もありますが、日本特有の市場や商習慣を考慮していない製品は避けるべきでしょう。
導入実績を確認するさいには、自社と同様の業態・業種、さらには同様の課題を抱えている企業の導入事例を提示してもらうのがベストです。
~国産iPaaS『BizteX Connect』の導入事例紹介~
ここでは、国産iPaaSを開発・提供する弊社がおすすめする「BizteX Connect」の導入事例を紹介します。
【株式会社アドウェイズ】RPAをチャットやGoogleDriveに連携。時間コストを大幅削減!
- 社名:株式会社アドウェイズ
- 設立:2001年2月28日
- 従業員数:915名 (グループ全体/臨時雇用者含)※2020年3月末日時点
- 業務内容:広告事業、アプリ・メディア事業、EC事業
- 東京本社:〒160-6138 東京都新宿区西新宿八丁目17番1号 住友不動産新宿グランドタワー38階
- HP: https://www.adways.net/
iPaaS導入のきっかけは、「業務の効率化」
――国産iPaaS「BizteX Connect」を導入したきっかけは?
H氏:先行してクラウドRPA「BizteX cobit」を導入していたので、BizteX Connectのアルファ版がリリースされたタイミングでご説明をいただきました。大型クライアントのクラウドサーバーにRAWデータを毎日アップロードする業務がありまして、業務効率化を図る目的で導入を決めました。
M氏:クライアントが指定するフォーマットでデータを取得しGoogleDriveに格納しなければならないのですが、通常の業務に加えてその対応を人間の手でおこなうには、リソース面でも厳しいものがありました。先々のことを考えて、安定稼働するロボット+iPaasで自動化をすることに決めました。
iPaaS導入後の効果「作業工数と時間コストを大幅削減」
――「BizteX Connect」導入では、どのような効果を感じられましたか?
H氏:BizteX Connectを使ったチャットシステム連携によるエラー通知、そしてBizteX cobitで取得した膨大なデータをGoogleDriveに格納しています。
BizteX Connectの導入前はRPAのロボットを60台ほど動かし、取得したRAWデータを、時間をかけて格納していました。Googleの管理画面の仕様が変わると、その度にエラーが出てしまい、早朝であっても深夜であってもエラーを検知したらすぐにリカバリーするという対応が毎回必要でした。
リカバリーには3、4時間かけていましたが、BizteX Connectの導入でその作業が一切なくなりました。作業工数も大幅に削減できましたし、Googleの仕様変更に左右されることもなく安定稼働が実現しました。
他社製品を比較検討をした上で、BizteX製品を選んだ理由は「直観的に操作できるUI、引継ぎも容易な操作性」
――BizteX Connect導入時に、比較検討をされたサービスはありますか?
H氏:もちろんあります。iPaaSの導入を検討していたころ、他社のiPaaS機能を内包したRPAを2ヶ月ほど試しました。「高機能でいろんなことができますよ」という謳い文句ではありましたが、内容が複雑で、日ごろからそういったシステムを使っている私でも使いこなすのに長期間を要すと感じたんです。経験の浅い従業員に関しては、使いこなすまでに相当の時間が必要だと感じました。
その点、御社のBizteX Connectは、直観的に操作できて、引継ぎも容易におこなえる点が魅力です。使いやすさや操作の容易さは長期的に使ううえで重要視すべき点ですから。
国産iPaaSだからこその柔軟な対応も魅力
――BizteX connectをお使いいただくなかで、「選んで良かった」と感じられた点は?
H氏:機能面で相談したことがあり、そのさいに要望を実現していただきました。海外製品であれば、カスタマイズもできず、要望を受け付けている会社も少ないですが、御社は自社で開発をされてゼロからつくられていますから、こちらの要望にも柔軟に対応していただける点も非常によいと感じています。
費用対満足度「一時間あたりの稼働コストが他社と比較しておよそ2分の1」
――弊社製品の費用対満足度はいかがでしょうか?
M氏:BizteX Connectはとても費用対効果が高いです。BizteX Connectの導入によってRPAにかけるコストの大幅削減が実現でき、運用コスト削減もできています。
H氏:実は費用に関して、御社の競合他社と比較をさせていただきましたが、一時間あたりの稼働コストはおよそ2分の1ほどでした。この価格はすばらしいと思います。
サポート対応満足度 「手厚いサポートに満足!」
――BizteX社のサポート対応につきましては、ご満足いただけておりますでしょうか?
H氏:サポート面に関しても、御社の競合他社と比較をさせていただきました。「コンサルティングサービスもできます」と謳う会社もありましたが、はるかに御社のほうが丁寧でした。サービスの仕様も複雑でありながら「理解している」という前提で話が進んでいくため、ある程度のスキルがなければ会話にならない、ということもありました。その点、御社はそこまでの知識がなくてもきちんと話が噛み合います。チャットやZoomと二段構えの方法でサポート対応をしているという点もとてもよいですよね。
>>国産iPaaS『BizteX connect』導入事例はこちらからご確認いただけます<<
【お問い合せ】iPaaSに関するご相談はこちらから
海外のIT先進国から遅れること10年。国産iPaaSの登場をきっかけに日本でも本格的なiPaaSブームが到来しています。
差し迫る高齢化社会や2025年問題による労働人口減少を考慮すれば、iPaaSの導入による業務効率化は、企業が競争力を損なわずに戦っていくうえで不可欠なものといえるでしょう。
一方で、活性化するiPaaS市場のなかで、自社にあった製品を見つけるのは簡単ではありません。
iPaaS活用による業務自動化・業務効率化について、より具体的な話を聞いてみたいとお考えの方は、ぜひお気軽にBizteXまでお問い合せください。