日本最大手の広告代理店である株式会社電通の子会社、株式会社電通ダイレクト。従業員が働きやすい仕組みを整え、新たな業務フローを構築しDX化を進めることで従来の組織体制からの大きな変革を実現しています。これまでは人の手を介していた広告掲載レポート作成業務や社内における申請管理業務を、BizteX株式会社が開発・提供するクラウドRPA「BizteX cobit」を用いて自動化している同社。
今回は、ビジネス・プロセス・マネジメント3部 部長の小松俊朗さんと同じく、ビジネス・プロセス・マネジメント3部デジタル・マーケティング・コンサルタントの横山萌子さん、営業管理&業務推進部 業務推進の星野久美子さんと西山美里さんに、導入背景や効果、活用方法についてお話を伺いました。
株式会社電通ダイレクト
【会社概要】
汐留本社: 〒105-7001 東京都港区東新橋1-8-1 電通本社ビル
従業員数: 214名(2021年7月1日現在)
事業内容: 事業戦略&開発、クリエーティブ開発&分析、EC&モールソリューション開発、広告運用・代行、CRM&顧客育成など
HP:https://www.ddir.co.jp/
クラウドRPA「BizteX cobit」導入部署: ビジネス・プロセス・マネジメント、DX部、管理部
クラウドRPA「BizteX cobit」導入開始時期:2020年8月~
クラウドRPA「BizteX cobit」導入背景
―BizteX cobitはどちらの部署で活用されていますか?
小松さん:主に運用型広告のレポートを作成しているビジネスプロセスマネジメント部とDX部、管理部での導入がすすんでいます。
―複数部門でご活用いただけているんですね。特に、運用型広告業務に関しては集計や転記作業が多く発生するため、人の手作業でおこなうのはとても大変ですよね。
そうですね。広告レポートに関しては、毎月決まった日に手作業でデータを集計し転記するレポーティング作業をおこなっていました。属人的な作業になってしまっていて、対応する人間によってかかる時間もクオリティも異なりますし、手作業でおこなうためヒューマンエラーによるトラブルがあらゆる場面で発生していました。広告のアカウント数だけで三桁はありましたし、それが媒体ごとにありますので、部門全体でいえば毎月数百件の手作業での集計業務が発生していたんです。
作業の流れとしては、ローデータをダウンロードして、それぞれのExcelファイルに転記・集計、さらにパワーポイントにも転記するかたちです。毎月おこなう業務は同じですが、とにかく対応件数が非常に多かったですね。一つひとつの作業は定型的で簡単な業務ではありますが、膨大な時間を割いていました。リソースも限られていますから、こういった定型業務をどうにか自動化できないかというのが大きな課題としてありました。
―課題解決に向けて取り組んだことはありますか?
各人でExcelの関数スキルを磨くなどして効率化を図るメンバーもいるのですが、一人の作業が軽減したところで課題の解決にはつながりません。ですから、全員が等しく効率化できる手法を考えてRPAの導入に踏み切ったんです。
複数のRPAを比較検討したうえで「BizteX cobit」を選んだ理由
―RPAを導入するさい、比較はされましたか?
小松さん: 実際に説明いただいたり、デモを見せていただいたのは3社ほどです。 BizteX社のRPAを知る以前はオンプレミス(デスクトップ)型のRPAを検討していたのですが、オンプレミス型 のRPAは応用が利くぶん、プログラミング知識が必要であったり決まった端末でしか操作ができないため、属人化し社内で浸透しないのでは…という懸念がありました。
―BizteX cobitはどのような経緯でお知りになられたのですか?
弊社にあったツールを見つけるために複数のRPAを比較検討していたタイミングで、同業の知り合いからBizteX cobitを教えてもらったんです。実際に運用しているということで、具体的な自動化事例を聞いたうえで、一度トライアルしてみようというかたちになりました。
―3社を比較検討するなかで、BizteX cobitを選ばれた決め手はどのようなものですか?
BizteX cobitを選んだ決め手は2点あります。ひとつは、広告業界での導入実績があるという点。そしてもうひとつが、誰でも簡単に扱えるという点です。
導入したのはいいけれど、一部の人しか扱えないツールでは意味がありません。属人化してしまっては本末転倒ですから。BizteX cobitの特長であるプログラミング知識がなくても使える操作性であったり、視覚的にも簡単に扱えるシンプルなUIが備わっていた点は、選定において大きな決め手となりましたね。
―ありがとうございます。導入にあたって苦労したことはありましたか?
特にありませんでした。なぜなら、決裁権のある経営陣がRPAというツールを理解していて、現場では実際に何に苦労してどれくらいの時間が割かれているのかということを把握してくれていたからです。上層部の理解があったのは大きかったですね。
クラウドRPA「BizteX cobit」導入効果
―はじめてBizteX cobitに触れた際の感想をお聞かせください。
西山さん:はじめて管理画面を確認したさい、複数台のロボットが同時稼働していて、驚いたと同時に感心したのを覚えています。BizteX cobitはWeb上で稼働するという特性上、アカウントを付与すれば誰でも簡単にロボットを作成できるのがいいですね。
オンプレミス型のRPAを触っていた経験もありますが、操作性に富んだシンプルなUIであることでロボットが身近になり、浸透度が高まるというのがよくわかりました。
―BizteX cobitの導入によって業務改善は実現されましたか?
横山さん:かなり改善されていると感じます。先ほど小松からも話があったように、導入前はレポート作成に多くの時間を取られていました。Excelを使いこなせていなかったという点も理由のひとつではありますが、作業をすすめるなかで人為ミスが発生することもありました。業務を自動化したことで、時間的コストを削減できただけでなく、ミスすることなく正確に業務を遂行できるようになったことは非常にうれしいですね。
200時間の稼働コストを削減!クラウドRPA「BizteX cobit」活用事例
―BizteX cobitをどのようにご活用いただいているのでしょうか。
小松さん:運用型広告事業をすすめる部署では、レポート作成、競合他社調査、予算進捗管理といった3つの側面で活用しています。これらの作業の自動化によって、200時間ぶんの作業時間削減を実現しました。
運用型広告事業RPA活用ケース①レポート作成業務
広告媒体管理システムにログイン後、自動で数値取得、さらにレポートをダウンロードし、所定のGoogleスプレッドシートに必要情報を転記。
運用型広告事業RPA活用ケース②競合他社調査業務
競合他社のWebサイトや所定のキーワード検索結果一覧のキャプチャを自動取得し、データをboxに自動保存。
星野さん:これまでは競合他社の動向を確認するために、毎月数十~数百にわたるWebサイトを調査していました。データを直接boxに保存できるのもうれしいポイントですね。
この自動化で、一人あたり15分/日ほどの工数削減を実現しています。20日稼働の計算では月6時間の時間的コストを削減できています。
運用型広告事業RPA活用ケース③予算進捗確認業務
予算に沿った広告配信ができているかを確認・管理するため、管理システムに自動ログインし目的のデータをダウンロード。転記済ファイルを社内関係者に向けメール送信。
管理部RPA活用ケース①社内の申請管理業務
社員の申請状況を確認・管理するため、管理システムに自動ログインしダッシュボードより該当項目の絞り込みとダウンロードを実施。転記済ファイルを社内関係者に向けメール送信。
―BizteX cobitによる業務自動化をおこなったことで、副次的産物はありましたか?
小松さん:次の打ち手であったり、ビジネスそのものをどのように拡大させていくのかという点を考える時間を創出できたと感じています。業務自動化によって人手に余裕がうまれ、より生産性の高い業務に時間をあてられるようになったのは大きな副次的産物だと感じます。
弊社は一社専任で対応しているので、複数案件抱えることでリソースに余裕がなかったのですが、これらの業務を自動化したことによって新規案件の相談を受けたり顧客提案ができたり、よりクリエイティビティを発揮できる業務に時間を使えるようになりましたね。
クラウドRPA「BizteX cobit」導入から一年経過して…
―2021年8月現在、BizteX cobitの導入から一年ほどが経過しますが、社内での普及状況はいかがですか?
小松さん:導入当初の狙い通り、BizteX cobitは属人化することなく社内に浸透しています。プログラミングの知見や経験のない従業員であっても問題なくロボットを作成できていますよ。
―どのようにRPA活用推進をすすめられているのですか?
まず、毎日発生する定型業務をもつ人は、まずRPAを活用するようにと周知するところからスタートしました。「RPAを導入したからみんなやりなさい」というのでは、誰もやらないと感じたので、スタート時はこちらでロボットを作成するフローで動きました。
実際にロボットの動きを見せて、業務が効率化できていることを体験してもらったんです。そんな風に効果を目の当たりにすることで、RPAを活用したいという声が多く上がるようになりました。各部署にキャラバンのようなかたちでRPA活用促進を目的に説明して回ったりもしましたね。
業務自動化における今後の展望とBizteXに期待すること
―BizteX cobitを通じて今後おこないたいことはありますか?
小松さん:事務処理のさらなる自動化をすすめたいと考えています。導入から一年ほど経過した状況ではありますが、もっと活用の幅を広げていけると感じています。
―ありがとうございます。協力できることがございましたら、ぜひお気軽にお申し付けください。では最後に、弊社に期待することがあればお聞かせください。
御社はインターネット広告業界での導入実績や事例を豊富にお持ちなので、私たちにないアイデアなどを共有いただけるとうれしいです。
BizteX cobitはだれでも簡単に操作できるというのが特長のツールではありますが、テクニカルな人間が触ることで活用の幅がぐんと広がる場合もあると思っています。さらなる奥深い世界へ連れて行ってくれることを期待しています。
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BizteXでは、国内初のクラウドRPA「BizteX cobit」、安心安全の国産iPaaS「BizteX connect」を開発・提供しています。
中小企業さまから大手企業さままで豊富な導入実績があり、万全のサポート体制により、お客様満足度が非常に高いのが自慢です。
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