マネーフォワード クラウドをもっと有効に活用するためには、他の業務ツールとのスムーズな連携が欠かせません。
実際には「システム間のデータ連携ができておらず、手作業で仕訳や情報入力を行っている」「会計処理やデータ保存が属人化している」といった悩みを抱えている企業も多く、業務効率化の妨げになっています。
こうした課題に対しては、マネーフォワードのAPIを活用することで、会計・経費・請求といった情報を他システムと連携し、自動で取り込んだり処理したりすることが可能です。
ただし、「APIはハードルが高そう」「運用や保守に手がかかりそう」「エンジニアが社内にいない」といった理由から、導入に踏み切れていない企業も少なくありません。
この記事では、マネーフォワードのAPIでできることや、ノーコードで構築できるiPaaS連携の具体例、さらに設計から運用・改善までをまるごと代行できる「インテリジェント フロー」の活用方法まで、業務全体を効率化する連携の進め方をわかりやすく解説します。
- マネーフォワード APIでできることと主な活用例
- ノーコードで構築できるiPaaS連携(BizteX Connect)の方法
- 定着しづらいAPI連携のよくある課題と解決策
- インテリジェント フローによる無料で連携できるテンプレート例
マネーフォワードのAPI連携とは?

マネーフォワードは、会計・経費精算・請求書管理など、バックオフィス業務をクラウド上で一元管理できるサービスです。 さらに、API(Application Programming Interface)を活用することで、他のシステムとのデータ連携や業務自動化にも対応可能です。
たとえば、kintoneやSalesforce、Google スプレッドシートなどの外部ツールと連携することで、二重入力やファイルの手動管理といった非効率な作業を削減できます。
また、iPaaS(Integration Platform as a Service)を活用すれば、専門的なプログラミング知識がなくてもAPI連携を構築できるため、現場主導での運用が可能です。
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マネーフォワードのAPI連携でできること
マネーフォワードのAPIを活用すれば、単なる会計処理にとどまらず、日々の業務を構成するさまざまな情報や処理を他のクラウドツールと自動でつなぐことができます。
ここでは、具体的にどのようなデータや操作がAPIを通じて連携可能なのか、代表的な4つの活用領域をご紹介します。
マスターデータの自動同期
勘定科目や補助科目、取引先情報、部署名などの「共通マスター」は、多くの業務システムで繰り返し利用される重要な基礎情報です。
マネーフォワードのAPIを使えば、これらのマスターデータをkintoneや人事管理システム、プロジェクト管理ツールと自動で連携し、常に最新の情報を各システムに反映できます。
たとえば、マネーフォワードで管理している勘定科目一覧をkintoneの申請フォームに同期することで、入力ミスや重複登録を防げるようになります。情報を一元化することで、登録や更新の手間を最小限に抑えられ、経理部門やバックオフィスの負担軽減につながります。
トランザクションデータの自動連携
日々の経費申請や売上登録、給与計算などにかかわる「取引データ(トランザクション)」も、マネーフォワードのAPIを通じて外部システムと自動連携が可能です。
たとえば、販売管理システムから売上情報を取得して仕訳データとしてマネーフォワードに自動反映したり、勤怠管理システムの打刻データを給与計算に取り込んだりといった運用が実現します。
こうした連携により、入力や転記といった手作業が不要になり、業務スピードと正確性の向上を両立できます。
帳票やレポートの自動出力・配信
マネーフォワードで作成された請求書や試算表、仕訳帳などの帳票類は、APIを使ってPDFやCSV形式で外部に出力することができます。
たとえば、定期的に自動生成される請求書のPDFを連携先ツールから取得し、そのままメール送信するワークフローを構築すれば、請求業務の手作業を大幅に削減可能です。
また、CSV形式で出力した財務レポートをBIツールに連携すれば、経営数値の可視化と共有もリアルタイムで行えます。
ワークフローや承認ステータスとの連携
APIを通じて、他システムで行われた申請・承認フローの結果をマネーフォワード側に反映させることも可能です。
たとえば、kintoneなどで承認された経費申請のみをクラウド経費へ登録することで、確認漏れや手戻りのない整合性のあるプロセス設計が実現できます。
また、マネーフォワード上の申請ステータスや承認履歴を外部チャットツール(Slackなど)で通知することで、社内での進捗確認もスムーズになります。
マネーフォワードのAPI連携がもたらす業務改善効果
マネーフォワードのAPIを活用すれば、手入力や手作業による経理業務を効率化し、データ精度や対応スピードの向上につなげることができます。ここでは、API連携によって得られる代表的な業務改善効果を整理します。
ミスの削減とデータ精度の向上
経理業務で多発するミスの多くは、勘定科目や金額などの手入力や転記作業に起因します。API連携によって、外部システムからのデータをマネーフォワードに自動で反映できるため、入力作業自体を省略可能。
これにより、転記ミスや入力漏れを防ぎ、正確な会計データの維持が可能になります。
ステータスの即時反映で対応のタイムラグを解消
請求・支払・経費などの処理ステータスがリアルタイムで連携されることで、関係部門への共有がスムーズになります。
たとえば、取引先への支払完了をトリガーに、他システム上でステータスが自動で更新されるなど、通知・反映のタイムラグを解消できます。
属人化の防止と運用負荷の軽減
マスターデータやトランザクションデータの更新をAPIで連携しておけば、担当者ごとの手作業に依存せずに情報を一元管理できます。
これにより、データ更新作業の属人化を防ぎ、メンテナンス・修正対応にかかる運用負荷を大幅に軽減できます。
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マネーフォワードのAPI連携はどうやって実現する?
API連携を実現するには、「自社開発」または「iPaaSを活用する方法」があります。前者は自由度が高い一方、API仕様の理解や保守が必要で、情報システム部門のリソースを圧迫しがちです。
一方、「BizteX Connect」のようなiPaaSを使えば、ノーコードでマネーフォワードと他システムを連携可能。画面上で連携先・項目・処理条件を設定するだけで、複雑な処理も簡単に自動化できます。

※BizteX Connectは、SaaS連携からローカル作業・RPA連携・AI-OCRまでをノーコードで統合できるiPaaSです。7日間の無料トライアルで全機能をお試しいただけます。
BizteX Connectでできるマネーフォワード連携例
マネーフォワードのAPIは、仕訳帳の作成、会計データの取得、経費データの登録など、会計・経理関連の多くの操作に対応しています。
ここでは、iPaaSツール「BizteX Connect」で実際に活用できる連携例を紹介します。
勘定科目/補助科目データを自動同期|マネーフォワードクラウド会計 × kintone

マネーフォワード クラウド会計に登録されている「勘定科目」や「補助科目」などのマスターデータを、ワンクリックでkintoneへ自動連携できるフローです。
これにより、申請フォームや集計アプリでもマネーフォワードと同じ勘定科目マスターを使用でき、システム間でのデータ整合性を確保できます。
転記ミスや手入力の負担を削減できるほか、科目一覧の更新も不要になるため、経理・総務部門の業務効率が大きく向上します。
なお、2025年7月時点でBizteX Connectがマネーフォワードと連携できるのは、このマスターデータの自動同期のみです。
そのため、十分な費用対効果を得るためには、マネーフォワード以外のアプリとも連携し、会計業務にとどまらない業務フロー全体の自動化を視野に入れて構築を検討することが重要です。
また、トランザクションデータの自動連携や、ワークフロー・承認ステータスの同期、帳票出力の自動化といった連携についても、ご要望に応じて機能拡張を検討することが可能です。
※連携可能なアプリ一覧はこちらからご確認ください。
マネーフォワード連携も対象|1フローまるごと自動化を“ずっと無料”で
「インテリジェント フロー」なら、マネーフォワードのマスターデータ自動同期に加えて、kintoneやSlack、SmartHRなどのクラウドツールを含む他の業務フローも、まるごと自動化することが可能です。

しかも、業務プロセスの設計から構築・運用・改善まで、現場にツール操作を求めることなくすべて専任チームに任せられるため、手間をかけずに最適な自動化が実現できます。
無料プランでは、マネーフォワード連携を含む1つの業務フローを構築から運用まで“ずっと無料”で利用可能。「この業務も自動化できる?」といったご相談からでも、お気軽にお問い合わせください。

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▼より詳しく知りたい方は下記記事をチェック
よくある質問(FAQ)
- マネーフォワードのAPIではどんなデータを扱えますか?
-
勘定科目や仕訳、取引先など、会計業務に必要な基本データをAPIで操作できます。
マネーフォワードのAPIでは、以下のような主要データの取得・登録が可能です。
- 勘定科目・補助科目
- 取引先
- 仕訳帳
- 税区分
- 部門情報 など
これにより、二重入力や転記ミスの防止、システム間の整合性確保、常に最新の情報での記帳などが実現できます。
より広範な自動化を進める場合は、APIエンドポイントの仕様や制限を事前に確認し、必要に応じて他ツールとの接続開発や代行支援も検討しましょう。
- マネーフォワードと他のSaaS・業務システムを連携できますか?
-
はい、APIを活用すれば、さまざまなSaaSや業務ツールと柔軟に連携可能です。
たとえば、以下のようなツールとのAPI連携に対応しています。
- kintoneやSalesforce(申請情報やマスターデータの連携)
- Slackやチャットツール(通知連携)
- 勤怠・人事・ワークフロー基盤(承認ステータスとの連携)
- BIツールやスプレッドシート(帳票データの共有・分析)
これらのツールを組み合わせることで、「請求書発行→通知→仕訳反映」など、複数部門にまたがる業務を一連のプロセスとして自動化できます。
- マネーフォワードのAPI連携は、ノーコードで構築できますか?
-
はい。一部のフローはノーコードで構築可能です。
たとえば、勘定科目や補助科目などのマスターデータは、BizteX Connectを使えばkintoneなどと自動同期できます。
※仕訳連携など他の処理は、個別開発や機能拡張での対応となります。
まとめ|マネーフォワードのAPI連携で、業務の効率化と精度向上を実現しよう
マネーフォワードは、API連携を活用することで、経理・会計を起点に他業務とのデータ連携をスムーズにし、業務全体の効率化や正確性向上に貢献します。
マスターデータの自動同期や仕訳情報の共有などを通じて、入力ミスや作業の属人化といった課題にも対応可能です。
さらに、BizteXが提供する「インテリジェント フロー」では、マネーフォワードだけでなく、kintoneやSlackなど他の業務ツールとも連携した業務フロー全体の自動化を、設計から運用・改善まで一括でお任せいただけます。
1業務分のフローを無料で構築・運用できるプランもご用意しています。「まずは一つの業務から自動化してみたい」とお考えの企業にも、無理なく導入いただけます。
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