「Box(ボックス)」は、企業向けに設計された高機能なクラウドストレージサービスです。本記事では、「Box」の特徴と使い方について詳しく解説します。
Boxの基本的な使い方や便利な機能、他のサービスとの違い、導入のメリット、料金プラン、そして注意点までを網羅的に紹介します。データの管理や共有方法にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
Box(ボックス)とは?高機能なクラウドストレージ
Boxは、企業向けに設計された高機能なクラウドストレージサービスです。クラウドストレージ(オンラインストレージ)とは、インターネット上にデータを保存し、いつでもどこからでもアクセスできるサービスのことを指します。
Boxは単なるファイルの保管場所ではなく、高度なセキュリティ機能・無制限のストレージ容量・シームレスな共同作業機能を備え、多くのビジネスツールとの連携も可能です。
Box(ボックス)の特徴
Boxの主な特徴は以下の3つです。
- すべてのビジネスファイルをクラウドに保存できる
- 複数人で共有・共同編集ができる
- 官公庁・自治体でも使用されている
Boxは、ファイルを一元管理できるクラウドストレージサービスです。容量無制限で100種類以上の拡張子に対応し、あらゆるビジネスファイルを集約できます。
チームメンバーや外部関係者とのファイル共有や共同編集も容易で、Microsoft Office製品との連携も強化されています。
名取市や国立環境研究所・文部科学省など、多くの官公庁・自治体で採用されており、高度なセキュリティと信頼性が証明されています。
モバイル端末からの利用にも対応しており、外出先や在宅勤務時でも簡単にファイルにアクセス可能です。
Box(ボックス)と他のオンラインストレージの違い
Boxは、標準機能としてMicrosoft Office 365・Okta・Google Workspaceなど1,500種類以上の幅広いアプリとAPI連携が可能です。
一方、OneDriveなどのサービスはおもにMicrosoft系のアプリとの連携に限られます。
また、「Box Sign」という電子サイン機能が各プランに標準搭載されています。追加料金なしで無制限に利用可能で、契約書や承認文書の電子署名プロセスをBox内で完結できます。
Box(ボックス)の使い方とは【基本編】
Boxは基本的な使い方を理解すれば、迅速に業務に活用できます。以下では、Boxの主要機能と基本操作を解説します。ファイルの管理や共有方法などを知ることで、Boxが自社の業務効率化にどのように貢献するか、具体的にイメージできるはずです。
ファイルのアップロード
Boxへのファイルアップロードは、以下の方法があります。
- Boxにログインし「アップロード」ボタンをクリックしてファイルを選択
- ファイルをブラウザ上のBoxフォルダに直接ドラッグ&ドロップ
- デスクトップアプリを使用して、エクスプローラーから直接アップロード
複数のファイルやフォルダ全体を一度にアップロードすることも可能です。また、Boxではエクスプローラーのように簡単にフォルダを作成できます。
ファイルのダウンロード
Boxからのファイルダウンロードは、以下の手順で簡単に行えます。
単一ファイルの場合
- ファイル名の横をクリックして選択
- 表示される操作ツールバーからダウンロードアイコンをクリック
複数ファイルの場合
- Shiftキーを押しながら複数のファイルを選択
- 操作ツールバーの「ダウンロード」をクリック
- 選択したファイルは1つのZIPファイルとしてダウンロード
フォルダ全体の場合
- フォルダの横の「…」(その他のオプション)をクリック
- メニューから「ダウンロード」を選択
社内・社外へのファイル共有
Boxでは招待による共有と、共有リンクによる共有の2パターンがあります。
招待による共有は、特定のユーザーをファイルやフォルダに招待して共同作業を行う方法です。Boxアカウントを持つユーザー同士のみ共有可能で、7段階のアクセス権限設定が可能です。
共有リンクは、Box上のコンテンツへのハイパーリンクを作成して共有する方法です。Boxアカウントを持たないユーザーとも共有可能で、一時的な共有や大人数との共有に適しています。パスワード設定や有効期限の設定も可能です。
他にも薦めたいBox(ボックス)の便利機能
Boxには他にも、以下のような便利機能が備わっています。
- ファイル内に付箋を付けるような機能
- ファイルの変更履歴管理
- 複数人での同時編集機能
- 編集中のファイルをロックする機能
- 自動化されたワークフロー作成機能
- ファイルの中身をすぐに確認できるプレビュー機能
Boxはファイル管理だけでなく、チームの協力体制の強化や業務の効率化にも大きく貢献します。ユーザーのニーズに応じて、柔軟に活用できる多機能なクラウドストレージサービスです。
Box(ボックス)の導入メリットとは
Boxを導入することで、セキュリティの高いファイル共有や効率的な文書管理、円滑なコミュニケーションなど、さまざまな面で業務プロセスが改善されます。
以下では、Box導入によって実現できるメリットを詳しく解説します。Boxの導入が組織にどのような変革をもたらすか、具体的にイメージしていただけるはずです。
最大7段階のアクセス権限でセキュリティが強い
Boxは、最大7段階のきめ細かいアクセス権限設定が可能です。必要な情報のみを必要な人と共有することで、不要なアクセスを防ぎます。外部関係者とのファイル共有時も、適切な権限設定により機密情報を保護できるため安心です。
さらに、フォルダごとに異なる権限を設定できるため、組織構造や業務プロセスに合わせた柔軟な管理が可能です。権限のないフォルダは表示されないため、ユーザーは必要な情報にのみアクセスできます。また、アクセスログの詳細な追跡が可能となり、監査や問題発生時の原因究明に役立ちます。
このように必要なファイルへのアクセス速度が向上し、業務効率の改善につながります。
フォルダやファイル単位のリンク設定で共有がラク
Boxの共有リンク機能はフォルダやファイル単位で簡単に設定でき、大容量のファイル送信も簡単です。メールに添付するファイルの容量制限を気にする必要がありません。例えば、クライアントへのプレゼン資料一式を共有する際、一つのフォルダにまとめてアップロードし、リンクを作成するだけで済みます。
また、共有リンクには表示のみ・ダウンロード可能・編集可能の3つのアクセス設定があります。機密性の高い資料は「表示のみ」に設定して情報漏洩リスクを抑え、協働作業が必要な場合は「編集可能」に設定することで、リアルタイムでの共同編集が可能です。
例えば、契約書のドラフトを取引先と共有する際、編集権限を付与することで、修正も効率的に行えます。
Businessプラン以上では保存容量が無制限
BoxのBusinessプラン以上は保存容量が無制限のため、データ量増加に伴う追加コストを心配する必要がありません。他社サービスでは容量拡張のたびに追加料金が発生することがありますが、Boxではその心配は無用です。
企業の成長に伴うデータ量増加にも柔軟に対応でき、重要なデータも包括的にバックアップできます。過去のプロジェクトデータや古い文書を削除せずに保管し続けられるため、必要に応じて過去の情報にアクセスしやすくなり、ナレッジマネジメントが向上します。
チームメンバーが容量を気にせず、大容量ファイルや多数のドキュメントを共有できることもメリットの1つです。
Box(ボックス)の料金プラン
Boxの料金プランは以下のとおりです。
プラン | 無料版 | Business | Business Plus | Enterprise |
---|---|---|---|---|
月額料金 (税別) | 無料 | 1,800円/ユーザー | 3,000円/ユーザー | 4,200円/ユーザー |
ストレージ容量 | 10GB | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
1ファイルの上限 | 250MB | 5GB | 15GB | 50GB |
バージョン履歴 | なし | 50バージョン | 50バージョン | 無制限 |
Business以上のプランでは無制限のストレージを提供しており、上位プランほど高度なセキュリティ機能が利用可能です。例えば、EnterpriseプランではIPアドレス制限や電子透かし機能が提供されます。
また上位プランほど、より詳細な管理機能が可能になるため、ユーザー数や必要な機能に応じて適切なプランを選択しましょう。
Box(ボックス)の注意点
Boxは優れたクラウドストレージサービスですが、利用する際には以下の点に注意が必要です。
- 1ファイルのアップロード容量に制限がある
- API連携は便利だが非エンジニアには難しい
これらの制限や課題を理解し適切に対処することで、Boxの機能を最大限に活用し、業務効率を向上させることができます。
1ファイルのアップロード容量に制限がある
Boxでは、1ファイルあたりのアップロード容量に制限があります。この制限はプランによって異なり、無料の個人用アカウントでは250MB、Businessで5GB、Business Plusで15GB、Enterprise で50GBです。
大容量ファイルを取り扱う場合、プランによってはアップロードができないことがあるため注意が必要です。特に、高解像度の動画ファイルや大規模なデータセットなど、サイズの大きいファイルを扱う業務では、適切なプランを選択することが重要です。
API連携は便利だが非エンジニアには難しい
Boxの1,500以上のアプリケーションとのAPI連携機能は大きな魅力ですが、現場部門が気軽に連携するにはハードルが高い場合があります。API連携には通常、プログラミングの知識や技術的な理解が必要となるため、非エンジニアにとっては難しいでしょう。
しかし、iPaaSを使用することで現場レベルでもノーコードでの連携が可能です。これにより、技術的な知識がなくても直感的なインターフェースを通じてBoxと他のアプリケーションを連携できます。
関連記事:iPaaS(アイパース)とは?メリットや活用事例をわかりやすく解説
Box(ボックス)を他サービスと簡単に連携させる方法
Box は、APIを通じて他システムと連携することで、業務フロー全体を効率化させることができるようになります。
ただその際には専門的な知識が必要になるため、ノーコード・ローコードでシステム連携ができるiPaaSを活用して連携を行うのがおすすめです。
ここではBizteXが提供するiPaaS「BizteX Connect」を詳しく解説します。
iPaaS「BizteX Connect」で連携するのがおすすめ
iPaaS『BizteX Connect』は、プログラミングの知識がない方でも、簡単に操作することができるシステム連携ツールです。“複雑なシステム連携をシンプルに”をコンセプトに開発されているため、誰もが簡単にSaaSやDB、RPAなどの接続・連携ができるようになります。
また、接続にはAPIを利用するため、確実で安全な連携やデータの高速処理も可能。さまざまなシステム連携をクラウド上で一元管理することで、常に変化し続けるビジネス環境に柔軟かつ迅速に対応できるワークスタイルを実現します。
Boxを利用する場合は、例えば下記のようにfreee会計やKING OF TIMEなどと連携するのがおすすめです。
Box×freee会計連携では、Boxにファイル等が格納されるとConnectが検知し、そのファイルをfreee会計へ自動アップロードしてくれます。
Box×KING OF TIME連携では、KING OF TIMEでデータを一括取得するとConnectが検知し、CSVファイルをBoxへ格納してくれます。
気になる方はまずは1週間の無料トライアルでお試し利用しましょう。
\マウス操作のみでサービス連携が実現できる/
関連記事:オンラインストレージ『box』と他システムをAPIで連携
Boxは多機能で便利なクラウドストレージサービス
Boxは、高度なセキュリティと無制限のストレージを提供する企業向けクラウドストレージサービスです。ファイルの共有・共同編集・バージョン管理など、多彩な機能で業務効率を向上させます。
1,500以上のアプリとのAPI連携も可能で、iPaaSを活用すればノーコードで連携できます。特に、BizteX Connectを利用することでさらに使いやすくなります。自社のニーズに合わせて適切なプランを選ぶことで、Boxは強力なビジネスツールとなるでしょう。
\マウスのみでサービス連携を実現/
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