SmartHRをもっと有効に活用するためには、他の業務ツールとのスムーズな連携が欠かせません。実際には「システム同士がつながっておらず、従業員情報を手作業で転記している」などの悩みを抱えている企業も多く、業務効率化の妨げになっています。
こうした課題に対しては、SmartHRのAPIを活用することで、従業員情報の自動登録や通知、バックアップなどの処理を他システムと連携して無人化できます。ただし、「APIはハードルが高そう」「設定後の運用が不安」「専任のエンジニアがいない」といった理由から、導入に踏み出せていない企業も少なくありません。
この記事では、SmartHR APIでできることをはじめ、ノーコードで構築できるiPaaS連携の具体例、さらに設計から運用・改善までをまるごと代行できる「インテリジェント フロー」まで、SmartHRを活用した業務自動化の進め方をわかりやすく解説します。
- SmartHR APIでできることと主な活用例
- ノーコードで構築できるiPaaS連携(BizteX Connect)の方法
- 定着しづらいAPI連携のよくある課題と解決策
- インテリジェント フローによる無料で連携できるテンプレート例
SmartHRのAPI連携とは?

SmartHRは、クラウド型の人事労務ソフトとして多くの企業で活用されていますが、APIを活用することで他システムとのデータ連携や業務の自動化が可能になります。SmartHR APIを使えば、従業員情報の登録や更新といったデータを外部システムと連携でき、手作業による転記ミスや業務の属人化を防止できます。
最近では、iPaaS(Integration Platform as a Service)を活用することで、プログラミングの知識がなくてもノーコードでSmartHR API連携を構築できる環境も整ってきました。実際の運用では、テンプレートを活用した効率的な連携構築や、業務フロー全体の最適化といった視点も重要になります。
SmartHRのAPIでできること【主な連携パターン】
SmartHRのAPIは、従業員データの登録・更新・取得といった基本機能に加え、さまざまな業務ツールとの連携に活用できます。
特にiPaaSを活用したノーコード連携では、テンプレートを用いて複雑なフローも簡単に構築できるのが特長です。
ここでは、iPaaSツール「BizteX Connect」で実際に利用できるSmartHR連携テンプレートの例をもとに、代表的な自動化パターンをご紹介します。
従業員マスタの自動同期|Salesforce × SmartHR

Salesforceで新規顧客や社員情報が登録された際に、その情報をSmartHRへ自動連携するフローです。営業部門と人事部門間でのデータ二重登録を防ぐことができ、入力作業の手間やミスを大幅に削減できます。人事マスタの整合性を保ちたい企業にとって、有効な連携例です。
全従業員情報の定期保存|SmartHR × SharePoint

SmartHRに登録された従業員情報をCSV形式で定期的に出力し、SharePointの指定フォルダへ自動保存するテンプレートです。
これにより、人事データの定期バックアップが自動化され、データ消失のリスク軽減や他システムとの連携に活用できます。情報資産の保全と業務効率化の両立が可能です。
新規従業員情報の自動登録・通知|SmartHR × kintone × Slack

SmartHRに新しく従業員を追加した際、自動でその情報をkintoneの人事アプリに登録し、さらにSlackで関係者に通知する連携フローです。
これにより、従業員情報の転記作業が不要になり、情報共有のスピードも向上します。人事部門だけでなく、総務や現場管理者にも即時に情報が届くことで、スムーズな受け入れ準備が可能になります。
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SmartHRのAPI連携はどうやって実現する?
SmartHRのAPI連携は、主に「自社開発」または「iPaaSを活用する方法」の2通りがあります。
自社開発は柔軟な設計ができる一方、API仕様の理解や保守運用の負担が大きく、情報システム部門にとってはハードルが高くなりがちです。
一方、iPaaS(例:BizteX Connect)を使えば、あらかじめ用意されたテンプレートなどを活用して、SmartHRと他システムの連携をノーコードで構築可能です。APIの仕様を知らなくても、直感的なUIで連携フローを設定できるため、スピーディーに実運用へ移行できます。

※BizteX Connectは、SaaS連携からローカル作業・RPA連携・AI-OCRまでをノーコードで統合できるiPaaSです。7日間の無料トライアルで全機能をお試しいただけます。
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SmartHR API連携がもたらす業務改善効果
SmartHRと他のクラウドツールをAPI連携することで、単なる作業の効率化にとどまらず、情報管理や業務運用の質そのものを引き上げることが可能です。
ここでは、SmartHR API連携によって実現できる代表的な業務改善効果を、4つの観点からわかりやすく整理します。
入力ミス・転記漏れの削減
人事データの登録や更新は、情報量が多くなればなるほど手入力の負担が大きくなり、ミスや漏れが発生しやすくなります。特に、ExcelやCSVでの取り込み・転記作業は属人化しやすく、作業者のスキルや注意力に依存してしまう点が課題です。
SmartHRと他のシステムをAPI連携することで、こうした作業を自動化できれば、情報の二重入力を防ぐだけでなく、作業スピードも大幅に向上します。結果として、従業員情報の正確性が担保され、後工程における確認や修正対応も最小限に抑えることが可能です。
情報共有のスピードアップ
人事・労務関連の情報は、変更や更新のたびに関係部門への共有が必要となる場面が多くあります。たとえば、異動・入社・退職などの情報が関係者に伝わらなければ、社内システムの設定変更や備品の手配、アカウント管理などに支障をきたします。
SmartHRのAPIを活用すれば、ChatworkやSlackなどのチャットツールと連携し、人事情報の更新内容をリアルタイムで通知するフローを構築できます。これにより、情報伝達のスピードと正確性が大幅に向上し、現場での対応漏れや確認遅れを防止できます。
人事・情シス部門の負荷軽減
従来、システム連携の設計や開発、保守はすべて情報システム部門に依存するケースが一般的でした。しかし、少人数体制で複数の業務改善を同時に進める必要がある中で、人的リソースの不足は大きなボトルネックになりがちです。
iPaaSやテンプレートを活用したSmartHR API連携では、ノーコード・ローコードでの構築が可能なため、人事部門やDX推進担当が主体となって連携を進めることもできます。構築後の運用や変更も柔軟に対応できるため、情シスへの過度な依存を避けつつ、現場主導の業務改善を推進することができます。
クラウド人事基盤としての利活用が広がる
SmartHRはクラウド型の人事労務システムとして高い汎用性を持っていますが、API連携を組み合わせることで、より広範な業務に対する“ハブ”としての役割を担えるようになります。
たとえば、営業や経理、総務など他部門が使用するkintoneやSalesforce、SharePointといったツールともスムーズに情報を連携させることで、企業全体の情報整合性と業務効率を両立できます。
SmartHRを人事業務の起点としたクラウド基盤と位置付けることで、人事DXの中心軸としての価値を最大限に活かすことができます。
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SmartHR連携を使い続けるために必要な運用設計とは?
iPaaSの普及により、SmartHRと他のクラウドサービスをノーコードで連携し、人事情報の登録・通知・バックアップなどを自動化する環境が整ってきました。たとえば、Slackでの通知、kintoneへの自動登録、SharePointへの定期保存など、API連携テンプレートを活用することで、複数の業務を同時に効率化できます。
しかし現場では、「せっかく連携を構築したのに、使われなくなった」「エラーが発生しても放置されたまま」といった課題も少なくありません。その背景には「運用設計がない」「誰もフローの管理をしていない」といった体制上の問題が潜んでいます。
SmartHRとの連携を安定的に継続するには、以下のような視点が欠かせません。
- フローの設定・修正・保守を誰が担うのか
- 認証切れやSmartHR APIの仕様変更にどう対応するか
- 部門からの改善要望をどのように連携フローに反映するか
実際、BizteXが実施した調査でも「iPaaSを導入しない理由」として最も多かったのが「スキルを持った人材がいない(39.0%)」という回答でした。つまり、技術面のハードルだけでなく、「運用体制を設計できるかどうか」が連携の成否を左右するということです。

こうした運用体制の構築や、属人化を防いだ安定的なフロー運用までを考慮する場合、自社だけでの対応には限界があるケースも少なくありません。そのため、SmartHRとのAPI連携を持続的に活用していくには、構築後の運用や保守まで見据えた仕組みづくりが重要です。
よくある質問(FAQ)
- SmartHR API連携はどのプランでも利用できますか?
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SmartHRのAPIは、すべてのプランで利用できるわけではなく、プランによって利用できる機能や連携先が異なります。たとえば、一部のAPIエンドポイントは上位プランでのみ提供されているため、事前に自社の契約内容を確認することが重要です。
なお、BizteX Connectやインテリジェント フローを導入する際には、対応可能なAPIやプランの確認も含めて、導入前にしっかりサポートを受けられるため安心です。
- プログラミングの知識がなくてもAPI連携できますか?
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はい、可能です。BizteX Connectを使えば、ノーコードでSmartHRとのAPI連携が構築できます。画面上で連携先やデータ項目を選ぶだけで、複雑な開発なしに実運用が可能です。
さらに、より複雑な業務プロセス全体を自動化したい場合は、設計から保守までを一括で代行する「インテリジェント フロー」もおすすめです。
- SmartHRと他のシステムを複数同時に連携できますか?
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はい、可能です。BizteX Connectでは、SmartHRを中心にkintone、Slack、SharePoint、Salesforceなど複数ツールを組み合わせた連携をノーコードで構築できます。
また、より包括的に業務フロー全体を統合したい場合は、複数のツールを横断して最適なプロセス設計を担うインテリジェント フローの活用が有効です。
- SmartHR APIでどんな情報を取得・登録できますか?
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SmartHRのAPIでは、従業員の基本情報・入社日・部署・役職などの取得や一部の項目の登録・更新が可能です。
BizteX Connectでは、これらのデータを他システムと柔軟に連携させる設定テンプレートも用意されており、実際の業務に即した連携が短期間で構築できます。
- API連携後の運用・変更は誰が対応する必要がありますか?
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BizteX Connectを導入した場合は、連携内容の変更やフローの微調整も自社内で対応可能です。ノーコードで設定できるため、属人化を避けつつ柔軟な運用が行えます。
一方で、業務改善そのものを外部に任せたい場合は、インテリジェント フローによって、運用・保守・改善提案までを一括で代行することもできます。
まとめ|SmartHR API連携で業務改善を加速させよう
SmartHRは、単なる労務管理ツールにとどまらず、API連携によって他システムとのつながりを持たせることで、業務基盤としての価値が飛躍的に高まります。
iPaaSを活用することで、開発不要での自動化も実現可能。さらに「インテリジェント フロー」を活用すれば、連携構築だけでなく、業務フロー全体の設計・保守・改善までをまるごと任せることができます。
今ある業務に連携を「足す」のではなく、「業務全体を見直す」視点で、API活用を進めてみませんか?
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