近年、多くの企業がSaaSを活用し業務を効率化していますが、異なるシステム間のデータ連携や管理の煩雑さが課題となるケース も増えています。そこで注目されているのが、iPaaS(Integration Platform as a Service) です。
iPaaSを導入すれば、異なるSaaSやオンプレミス環境のデータをスムーズに統合し、業務の自動化や効率化を実現できます。本記事では、iPaaSの基本概念や導入メリット、注目される背景について詳しく解説します。
iPaaSとは?初心者でもわかる基礎知識
iPaaS(アイパース:Integration Platform as a Service)は、異なるシステムやアプリケーションを連携し、業務の自動化やデータ統合を実現するクラウドサービスです。APIを活用することで、SaaS・オンプレミス・データベースなどの異なるシステム間のデータをスムーズにやり取りできるようになります。
BizteXが提供するiPaaS「BizteX Connect」を利用すれば、以下のような多様なサービスと連携できます。

例えば、Salesforceで商談の記録を作成すると、Slackに自動で通知が送られる といった連携が可能です。このように、iPaaSは複数のツールをつなぐ「橋渡し役」 として機能し、業務の効率化や生産性向上をサポートします。
さらに、クラウド(※1)同士の連携だけでなく、オンプレミス(※2)環境(社内サーバー)とも接続可能なiPaaSも存在 し、企業のシステム構成に応じた柔軟なデータ連携を実現できます。
※1 クラウド型:インターネット上でサービスを利用する形態
※2 オンプレミス型:自社内に専用のサーバーやPCを導入・運用する形態
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なぜ今iPaaSが注目されているのか?
近年、SaaSの普及が進み、多くの企業が複数のクラウドサービスを活用 するようになっています。総務省の「令和4年通信利用動向調査」によると、2022年時点でクラウドサービスを利用している企業は72.2% に達し、年々増加傾向にあります。
また、株式会社メタップスの「【2022年版】SaaS利用実態調査レポート」によると、11個以上のSaaSを導入している企業は全体の53.7% にも及びます。

しかし、SaaS導入が進む一方で、「部門間のデータ連携」「情報の一元管理」「業務の可視化」といった課題が浮上しています。例えば、請求書管理のfreeeと顧客情報管理のSalesforceを個別に利用している場合、データが分散し、管理が煩雑になることが問題となります。
そこで登場したのがiPaaS(Integration Platform as a Service) です。iPaaSを活用すれば、異なるSaaSやオンプレミスシステムをスムーズに連携し、データの統合や一元管理が可能になります。これにより、コストを抑えながら業務効率を大幅に向上させることができ、多くの企業がiPaaSの導入を検討するようになっています。
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iPaaSの導入メリット
iPaaS(Integration Platform as a Service)を導入することで、企業は複数のシステムやツールを効率的に連携し、業務プロセスを大幅に最適化できます。特に、データの一元管理やAPI連携の簡便化、運用コストや工数の削減といったメリットがあります。
これらの利点により、企業全体の生産性が向上し、より迅速で正確な意思決定をサポートします。以下では、iPaaSの具体的なメリットを3つの観点から詳しく解説します。
プログラミング不要で誰でも簡単にAPI連携
従来、異なるシステム間の連携には専門的なITスキルが求められ、エンジニアの手を借りなければ実現が難しいケースが多くありました。しかし、iPaaSを導入すれば、ノーコード・ローコードの操作で直感的にAPI連携を構築できるため、非IT部門のスタッフでも簡単にデータ連携を設定できます。
多くのiPaaSには、ドラッグ&ドロップでワークフローを作成できるインターフェースや、事前に用意されたテンプレート が搭載されており、複雑なプログラミングなしでシステム間の連携を構築可能です。例えば、「新規顧客情報をCRMに登録すると、請求管理システムにも自動で反映される」といったワークフローを、数回のクリックで設定できます。これにより、IT部門に依存することなく、各部門が自ら業務の効率化を進められる環境が整います。
データ連携がスムーズになる
企業内では、営業、経理、人事、マーケティングなど、部門ごとに異なるシステムを利用していることが一般的です。これにより、各システムに入力されたデータが分散し、情報の一元管理が難しくなるという課題が生じます。iPaaSを導入することで、部門間のデータを統合し、リアルタイムで情報を共有できる環境を構築できます。
例えば、営業部がCRMに入力した顧客情報を、経理部門の請求管理システムと連携すれば、顧客データを手動で転記する必要がなくなり、入力ミスのリスクを大幅に削減できます。また、在庫管理システムとECサイトを連携させることで、在庫状況が即座に反映され、過剰販売や欠品を防ぐことが可能 になります。
このように、iPaaSを活用することで、データの流れがスムーズになり、「どこに、どのデータがあるのか分からない」といった問題を解消できます。結果として、部門間の連携が強化され、業務のスピードが向上し、経営判断の迅速化にもつながります。
コスト削減&業務効率化
iPaaSの導入は、企業のコスト削減と業務効率化を同時に実現できる強力な手段です。従来、異なるシステムを連携するためには、手作業によるデータ転記や確認作業が必要で、時間と人的コストがかかっていました。これをiPaaSで自動化することで、工数削減とヒューマンエラーの防止が可能になります。
例えば、Excelデータを手作業で集計し、別のシステムに入力していた業務をiPaaSで自動化すれば、作業時間を大幅に短縮し、より重要な業務に集中できる 環境を整えられます。また、既存のシステムをそのまま活用しながらデータ連携ができるため、新しいシステムの開発やカスタマイズにかかるコストを抑えることも可能です。
さらに、iPaaSを活用することで、業務の標準化が進み、属人化のリスクを軽減できます。これにより、担当者が変わってもスムーズな引き継ぎが可能になり、企業全体の生産性向上につながるのです。
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iPaaSの主な機能とできること
ここでは、iPaaSの主要な機能について詳しく解説し、それぞれがどのような役割を果たすのかを見ていきましょう。
データの統合・変換で異なるシステムをつなぐ
iPaaSは、異なるシステムやサービスのデータフォーマットを統一し、スムーズな統合を実現します。CSV、JSON、XMLといった異なる形式のデータを変換し、互換性のないシステム間でも正しく情報をやり取りできるようにします。
また、データのクレンジング(不要なデータの削除や整形)やフィルタリングも可能で、正確な情報を必要な形で連携できます。これにより、手作業によるデータ入力のミスを防ぎ、業務プロセスの精度向上につながります。
ワークフローを自動化し、業務プロセスを最適化
iPaaSは、異なるアプリケーションを連携させてワークフローを自動化することができます。例えば、顧客管理(CRM)システムとメールマーケティングツールを連携させることで、新規顧客登録時に自動的にウェルカムメールを送る仕組みを構築可能です。
また、バックオフィス業務でも、受発注管理システムと会計ソフトを接続し、売上データを自動で処理することができます。こうした自動化により、手作業の負担が減り、業務のスピードと正確性が向上します。
API連携でシステム間のデータをリアルタイム同期
iPaaSを活用すると、異なるシステム間でリアルタイムにデータをやり取りできるようになります。例えば、ECサイトと在庫管理システムを連携させれば、注文が入るたびに在庫数が即時に反映され、欠品や過剰在庫を防ぐことができます。
また、営業支援(SFA)ツールと社内データベースを接続することで、最新の顧客情報を即座に反映し、営業チームが常に最新の情報をもとにアクションを取ることが可能になります。これにより、データの遅延による業務ミスを防ぎ、企業全体の意思決定スピードを向上させます。
オンプレミス環境とのデータ統合は可能か?
クラウド型サービスであるiPaaSですが、多くの企業ではオンプレミス環境(社内サーバー)との連携も求められます。デスクトップRPAと標準連携しているiPaaSを活用すれば、オンプレミス環境内のアプリケーションともスムーズにデータのやり取りが可能です。
例えば、社内のExcel管理シートやローカルデータベースに保存された情報を、自動でクラウド上のCRMやBIツールへ送信することができます。これにより、既存のオンプレミスシステムを維持しながら、クラウドサービスとの連携を強化できるため、セキュリティを確保しつつ業務の効率化が図れます。
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主要なiPaaSの種類と特徴
iPaaSには、用途や目的に応じた複数の種類が存在します。どのiPaaSを選ぶかによって、システム連携の手法や適用範囲が異なります。簡単にAPI連携が可能なものから、データ変換に特化したもの、大規模な企業システムを統合するものまで、多様な選択肢があります。
ここでは、主要なiPaaSの種類とそれぞれの特徴について詳しく解説します。
レシピ型(簡単に使える)
レシピ型iPaaSは、プログラミングの知識がなくても簡単にシステム連携を実現できるタイプのiPaaSです。事前に用意されたテンプレート(レシピ)を選ぶだけで、クラウドサービス同士の連携を設定できます。
例えば、顧客管理システム(CRM)とメールマーケティングツールを接続し、新規顧客が登録されたら自動でウェルカムメールを送る、といったワークフローを手軽に構築できます。ノーコード・ローコードツールと相性が良く、特に中小企業や非IT部門での利用に適しています。
ETL/ELT型(データ変換に特化)
ETL/ELT型のiPaaSは、データを抽出(Extract)、変換(Transform)、ロード(Load)する機能に特化したソリューションです。異なるデータフォーマットや構造の情報を統一し、分析しやすい形に変換することが可能です。特に、データウェアハウスやBIツールと連携し、大量のデータを扱う企業に適しています。
ETLはデータを変換してからロードする方式、ELTはロードした後に変換を行う方式で、リアルタイム処理が求められる場合はELTが有効です。データ分析やビッグデータ活用に強みを発揮します。
EAI型(企業内システム統合)
EAI(Enterprise Application Integration)型のiPaaSは、企業内の複数の業務システムを統合するためのプラットフォームです。例えば、ERP(基幹システム)、CRM(顧客管理)、会計システムなどをシームレスに接続し、データをリアルタイムで同期することができます。
企業内の異なる部門が使用するシステム間で情報をスムーズにやり取りできるため、業務効率の向上やデータの一元管理が可能になります。大規模な企業や、複数のシステムを統合する必要がある場合に最適なiPaaSです。
ESB型(大規模連携向け)
ESB(Enterprise Service Bus)型のiPaaSは、エンタープライズレベルの大規模なシステム統合を目的としたアーキテクチャです。複数のシステムやアプリケーションを一元的に管理し、メッセージング技術を用いてデータのやり取りを行います。特に、複数の業務アプリケーションが複雑に絡み合う大企業に適しており、高い拡張性と信頼性を備えています。
API連携だけでなく、レガシーシステムやオンプレミス環境との統合も可能なため、企業全体のIT基盤を最適化するために利用されます。
iPaaSと他のクラウドサービスとの違い
クラウドサービスにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる役割を持っています。iPaaSはシステム間のデータ連携を担うプラットフォームですが、SaaS・PaaS・IaaSなどの他のクラウドサービスとどう違うのでしょうか。
また、ビジネスプロセスの自動化を担うBPaaSやRPAとの違いも理解しておくことが重要です。ここでは、それぞれの違いや適した用途について詳しく解説します。
iPaaS vs SaaS vs PaaS vs IaaS vs DaaS vs BaaS vs DBaaS
クラウドサービスに関する用語として、iPaaSのほかにSaaS・PaaS・IaaS・DaaS・BaaS・DBaaSがあります。それぞれの違いを以下の表にまとめました。
iPaaS (アイパース) | システムやアプリを統合できる環境を提供するサービス形態 「Integration Platform as a Service」の略 BizteX Connect、Power Automate など |
SaaS (サース) | インターネット上でユーザーが利用できるサービス形態 「Software as a Service」の略 Gmail、X(旧Twitter)、Dropbox など |
PaaS (パース) | アプリケーションソフトの稼働に必要なプラットフォームを、インターネット上で提供するサービス形態 「Platform as a Service」の略 Google App Engine、AWS Lambda など |
IaaS (イアース/アイアース) | 情報システムの稼働に必要なインフラを、インターネット上で提供するサービス形態 「Infrastructure as a Service」の略 Google Compute Engine、Amazon EC2 OS、ミドルウェア など |
DaaS (ダース) | 仮想デスクトップ環境を、インターネット上で提供するサービス形態 「Desktop as a Service」の略 Amazon WorkSpace、BizXaaS Office など |
BaaS (バース) | アプリケーションのバックエンド機能(ユーザー認証、データの保存、プッシュ通知など)を、インターネット上で提供するサービス形態 「Backend as a service」の略 Firebase、Hexabase など |
DBaaS (ディービーアース) | データベースの設置、運用を、インターネット上で提供するサービス形態 「Database as a Service」の略 Azure SQL Database、Amazon RDS など |
iPaaSとBPaaSの違い
iPaaS(Integration Platform as a Service)とBPaaS(Business Process as a Service)の違いを以下の表にまとめました。両者はクラウドベースのサービスという点では共通していますが、その役割や適用範囲には明確な違いがあります。
項目 | iPaaS | BPaaS |
---|---|---|
目的 | 異なるシステムやアプリケーション間のデータ連携や統合を実現し、業務プロセスの自動化を支援する。 | 業務プロセス全体をクラウド上で提供し、業務の効率化、コスト削減、DX人材の育成支援を図る。 |
提供内容 | データ連携や統合のためのプラットフォームを提供。ユーザーが自社の業務プロセスに合わせて設定・運用する。 | 業務プロセスそのものをサービスとして提供。業務設計や運用を含め、DX推進のための人材育成もサポート。 |
技術の活用 | RPA、API連携、データ変換ツールなどを活用し、システム間の連携を実現。 | RPA、AI-OCR、iPaaSなどの自動化ツールを組み合わせ、業務全体の効率化とDX推進を支援。 |
適用範囲 | システム間のデータ連携や業務プロセスの一部自動化に適している。 | 業務プロセス全体の設計、運用、さらにDX人材の育成を含む包括的な業務効率化を実現する。 |
メリット | システム間のデータ連携を効率化し、業務プロセスの自動化を促進する。 | 業務全体の効率化とコスト削減を実現し、DX推進を加速させるとともに、社内のDX人材を育成する。 |
BPaaSは、業務プロセス全体を最適化するために、iPaaSをはじめとするさまざまな自動化ツールを組み合わせて活用します。一方で、iPaaSは異なるシステム間のデータ連携や特定の業務プロセスの効率化を目的としたプラットフォームです。
そのため、iPaaSはBPaaSを構成する重要な要素の一つであるものの、BPaaSのように業務プロセス全体の設計や運用、人材育成を含む包括的なサービスを提供するものではありません。
関連記事:BPaaSとは?注目されている背景や導入メリットを徹底解説
iPaaSとRPAの違い・使い分けポイント
「業務の自動化・効率化を目指すサービス」という点では、iPaaSとRPAには共通点がありますが、それぞれの特長や得意分野には大きな違いがあります。
項目 | iPaaS | RPA |
---|---|---|
課題領域 | データやシステムの連携・統合管理 | 定型業務の自動化 |
ソリューション | API連携の包括的なプラットフォーム | ロボットが人の作業を代行 |
主要機能 | 他サービスとの連携コネクタ ワークフローエンジン 連携設定、実行ログの統合管理 | PC操作の録画、再生 画面上の要素認識 アプリケーションの起動、操作 |
メリット | リアルタイムでデータを同期、連携 PCの表示画面に依存せず連携可能 | 繰り返しの作業をミスなく行える デスクトップアプリの操作に対応 |
デメリット | APIが公開されていないと、システムを連携できない | PC画面が複雑で変更が多いと操作がストップするおそれがある |
表の内容を簡単にまとめると、以下の通りです。
- iPaaS:API連携を活用して高速かつ柔軟に処理が可能。ただし、APIに対応していないサービスでは利用が難しい。
- RPA:APIの有無にかかわらず自動化が可能。一方で、画面変更など環境の変化に弱いという特徴がある。
このように、iPaaSとRPAはそれぞれ得意とする分野と苦手な点が異なります。そのため、「iPaaS vs RPA」といった対立構造で考えるのではなく、互いを補完する形で併用することがおすすめです。併用することで、業務自動化と効率化の効果を最大化し、幅広い業務プロセスをカバーすることが可能になります。
▼iPaaSとRPAの利用状況などをまとめた調査レポート
[iPaaS調査レポート]企業のIT担当者536名が明かしたデータ連携の実態
[RPA調査レポート]RPAの導入効果を最大化するために本当に重要なポイントとは?
iPaaSの選び方|自社に最適なサービスを見極めるポイント
iPaaSを導入することで、業務の効率化やデータ連携の自動化が実現できますが、適切なプラットフォームを選ばなければ期待した成果を得られない可能性があります。自社の業務フローに適したiPaaSを選ぶためには、連携できるサービス、操作性、コスト、サポート体制などを総合的に考慮する必要があります。
ここでは、iPaaSを選ぶ際に押さえるべきポイントについて詳しく解説します。
どんなデータ連携が必要か?対応サービスの確認が最重要
iPaaSを導入する際、まず確認すべきなのは、自社が利用しているサービスやアプリケーションと連携できるかどうかです。例えば、CRM(顧客管理)、ERP(基幹システム)、会計ソフト、マーケティングツールなどをシームレスに接続できるiPaaSを選ぶことが重要です。
また、iPaaSによって対応できるデータフォーマットやプロトコルも異なります。CSV、JSON、XMLなどのデータ変換が必要な場合や、特定のAPIとの接続が求められる場合は、それらをサポートしているか事前に確認しておきましょう。もし希望するツールが公式にサポートされていない場合でも、一部のiPaaSではカスタムコネクターの開発が可能なため、ベンダーに相談するのも有効です。
操作性(UIの分かりやすさ)は現場の使いやすさに直結
iPaaSは、実際に業務を行う現場のスタッフが操作するケースが多いため、直感的に使えるUI(ユーザーインターフェース)を持っているかどうかが重要です。特に、ノーコードやローコードで設定ができるiPaaSであれば、ITの専門知識がない社員でも活用しやすくなります。
例えば、ドラッグ&ドロップでワークフローを作成できるタイプのiPaaSであれば、複雑な設定をすることなく、簡単にデータ連携を構築できます。また、視覚的にデータの流れを確認できるダッシュボード機能があると、運用・管理の手間が軽減されます。実際に導入する前に、無料トライアルなどを活用し、UIの使いやすさを事前に確認するのがおすすめです。
価格と導入コスト|スモールスタートが可能かをチェック
iPaaSの導入において、価格体系やコストの柔軟性も重要な選定ポイントです。特に中小企業やスタートアップでは、初期費用を抑えつつ必要な機能を活用できるかどうかが鍵になります。
ベンダーによっては、無料プランや一定期間の無料トライアルを提供している場合があります。まずは小規模なプロジェクトでテスト導入し、費用対効果を確認してから本格的に導入するのがおすすめです。また、契約プランに応じてデータ処理量や連携可能なサービス数が異なるため、将来的にスケールアップしやすいプランが用意されているかも確認しておきましょう。
サポートの充実度|導入後のトラブル対応を見極める
iPaaSをスムーズに運用するためには、サポート体制の充実度も見逃せません。特に、技術的な知識が不足している場合や、社内に専任のIT担当者がいない場合は、ベンダーのサポートを活用する機会が多くなります。
サポートの提供形態には、メールやチャットによる問い合わせ対応、ヘルプセンターのドキュメント提供、導入時のトレーニングなどがあります。導入後のトラブル対応が迅速に行えるかどうかを確認し、可能であれば日本語対応のサポート窓口があるかもチェックすると安心です。また、コミュニティフォーラムやFAQが充実しているiPaaSであれば、簡単な問題は自己解決できるため、運用の負担を軽減できます。
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iPaaSを導入するなら「BizteX Connect」がおすすめ

BizteXでは、ノーコード・ローコードで連携を実現できる「BizteX Connect」を提供しています。例えば、勤怠管理などもBizteX Connectを活用すれば、Slackの「出勤」スタンプを押すだけで「KING OF TIME」へ自動で反映させることができます。

シナリオ作成は、数珠繋ぎで簡単にデータ連携ができるため、初めての方でも簡単に操作ができます。
気になる方は、1週間の無料トライアルもご用意しています。まずは操作感などをぜひお試しください。。
>>BizteX Connectで連携できるアプリ一覧はこちら
BizteX Connectの具体的な連携手順記事はこちら
BizteX Connectはオンプレミス連携も可能

BizteX Connectは、クラウドサービス同士のデータ連携を簡単に実現するiPaaSです。しかし、それだけでなく、RPAツールである「BizteX robop」との併用によって、クラウドサービスとオンプレミス環境の連携も可能になります。
通常、iPaaSはAPIを利用したクラウドサービス間の連携が主な役割ですが、「BizteX robop」を組み合わせることで、オンプレミス環境のデータ入力や処理を自動化し、クラウドと自社内システムを統合することができます。この連携により、企業のシステム環境全体を効率化し、業務の自動化をさらに広げることが可能です。
たとえば、「BizteX Connect」でクラウドサービス間のデータをリアルタイムに連携しながら、「BizteX robop」を利用して自社システムの定型作業を自動化することで、全体の業務プロセスを統一的かつ効率的に管理することができます。
このように、BizteX Connectと「BizteX robop」を組み合わせることで、クラウドとオンプレミスをまたいだ柔軟な連携を実現し、企業のデジタル化を強力に支援します。
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関連記事:
RPAとは?意味や導入事例を簡単にわかりやすく解説!
RPA×iPaaSで申し込み処理を自動化した導入事例
iPaaS導入企業の成功事例
iPaaSを実際に導入し、成果を上げた事例は数多くあります。
例えば、BizteXが提供する「BizteX Connect」を活用した株式会社Shippio様では、SlackとKING OF TIMEの連携で勤怠管理を自動化したことで、打刻漏れやミスがほとんど無くなり、丸一日かけていた勤怠締め作業がほとんど削減されました。
また、同様に「BizteX Connect」を活用したプロマスト株式会社様では、チャットボット×kintone×LINE WORKS連携で見積書作成を自動化し、社員数を増やすことなく、年商を1.5倍まで成長させました。
「BizteX Connect」の導入事例記事から一部抜粋して、iPaaSの活用事例をご紹介します。
そんな数多い成功事例の中から、株式会社ナハト様の事例を詳しくご紹介します。株式会社ナハト様は、主に2つの業務でiPaaSを活用し業務効率化を実現しています。
広告運用における必要データを自動取得

BizteX Connectを活用することで、広告のインプレッション数やクリック数、出稿金額などのデータを自動で取得できるフローを構築。これにより、各管理画面からデータを手作業で集める負担が減り、広告の成果をリアルタイムで把握できるようになりました。
自動化によってデータの精度が向上し、改善スピードが加速。レポートの充実化により分析精度も高まり、運用担当者からも高評価を得ています。
書類送付作業の一気通貫化を実現

BizteX Connectを活用することで、毎月手作業で行っていた給与明細の送付作業を自動化しました。GASとの組み合わせにより、送付作業が一気通貫で行えるようになり、作業効率が大幅に向上。
これにより、運用保守の手間や送付にかかる時間コストを削減できています。
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BizteX Connect導入事例記事:
SlackとKING OF TIMEの連携で勤怠管理フローを効率化
iPaaS連携による見積り業務の自動化により、社員数はそのまま年商が1.5倍に成長
Facebook広告運用者の分析精度向上と時間的コストの削減を実現
iPaaSに関するQ&A
iPaaSの導入を検討する際、多くの企業が抱える疑問や不安に対し、よくある質問をわかりやすく解説します。
- iPaaSを導入する日本企業はどのくらい?
-
iPaaSを導入する企業はまだ多いとは言えませんが、BizteXで行った「SaaS利用企業でITサービスの導入・選定にかかわる業務を担当している536名を対象にしたアンケート結果」では、SaaSを利用している企業の約半数がすでにiPaaSを活用していることがわかりました。
引用:SaaS利用企業でITサービスの導入・選定にかかわる業務を担当している536名を対象にしたアンケート結果 未導入の企業のうち、26.7%が現在もデータ連携を手動で行っていると回答しています。この状況から、今後さらにiPaaSを導入する企業が増加すると予想されます。
また、iPaaSを利用していない企業の半数以上が「導入を検討中」と回答しており、iPaaSへの関心が高まっていることがうかがえます。
引用:SaaS利用企業でITサービスの導入・選定にかかわる業務を担当している536名を対象にしたアンケート結果 \データ連携の課題を解決するポイントを解説/
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- iPaaSの導入費用はどのくらい?コスト削減のポイントは?
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iPaaSの導入費用は、サービスの種類や利用規模によって異なり、月額数万円~数十万円程度が一般的です。多くのiPaaSはサブスクリプション型の料金体系 を採用しており、データ処理量や連携可能なシステム数に応じたプランが用意されています。また、無料トライアルや低価格プランを提供しているサービスもあるため、スモールスタートが可能です。
コスト削減のポイントとして、本当に必要な連携機能を見極めること、ノーコード対応のiPaaSを選んで開発コストを抑えることなどが挙げられます。従来の手作業によるデータ管理やシステム開発に比べ、人的リソースの削減や業務効率化によるコスト削減効果も期待できます。
- iPaaSのセキュリティ対策は?安全性に問題はない?
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iPaaSは、企業の重要なデータを扱うため、セキュリティ対策が不可欠です。多くのiPaaSでは、データの暗号化、アクセス管理、多要素認証(MFA)などの高度なセキュリティ機能を備えており、安全なデータ連携を実現しています。特に、ISO 27001(ISMS)やSOC 2といった国際的なセキュリティ認証を取得しているサービスを選ぶと、より信頼性が高まります。
例えば、BizteX Connectでは以下のような情報セキュリティ対策を実施しています。
- 第三者機関によるプラットフォーム脆弱性診断 を定期的に実施し、リスクを最小限に抑制
- ISMS 27001の基準に則った事業運営 により、情報セキュリティの高水準を維持
- 本番環境と開発環境のサーバーアクセス権限を厳格に管理 し、不正アクセスを防止
- API認証情報などの秘匿データを暗号化 し、外部からの漏洩リスクを低減
また、クラウド環境だけでなく、オンプレミス環境との連携時にもセキュアな通信プロトコル(VPN、SSL/TLS)を活用 することで、安全なデータ連携を確保できます。iPaaSを導入する際は、自社のセキュリティ要件に適したプラットフォームを選び、運用ポリシーを確認することが重要です。
まとめ|iPaaSはこんな企業におすすめ!
iPaaSは、「データ連携に課題がある企業」「SaaSを複数利用している企業」「業務効率を改善したい企業」 に最適なツールです。異なるシステムをスムーズに統合し、データ入力や転記作業を削減することで、業務のスピードと正確性を向上させます。
また、ノーコードやローコード対応のiPaaSを選べば、非IT部門でも簡単に操作可能 で、全社的なデジタル化を推進できます。さらに、デスクトップRPAと標準連携しているiPaaSなら、オンプレミス環境とのデータ統合もスムーズに行えます。
導入時には、連携可能なサービス、UIの使いやすさ、コスト、サポートの充実度を確認し、自社に適したプラットフォームを選ぶことが重要です。例えば、「BizteX Connect」なら、直感的な操作でクラウドやオンプレミス環境のデータをスムーズに連携でき、業務の効率化を実現できます。 iPaaSを活用し、よりスマートな業務フローを目指しましょう。
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▼下記よりConnect×各種SaaSの連携記事をご覧いただけます。(アイコンクリックで遷移できます)