まずは無駄なタスクの排除から!作業効率を上げるためのヒントとコツとは

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作業効率化の前にしておくべき準備

作業効率を図りたい当事者である場合は、自分の時間や家族との時間を増やすためであったり、会社からの評価を上げ、昇進に繋げるため。企業側としては労働人口の減少による人的リソースの有効活用と、企業としての競争力、推進力をあげていくため。いずれにせよ、各スタッフの作業効率をあげて、生産性を向上させることは各企業の喫緊の課題と言えるのではないでしょうか。

こういった時流から市場には作業効率の向上に役立つツールやシステムが続々と登場していますが、何を選んで良いかわからないという意見も少なからずあります。何を選ぶべきか、この課題を解決するためにはまず、各々の仕事の棚卸しが必要となります。

現在の自分のタスクを洗い出す

次々と舞い込む仕事への対応に終われ、落ち着いたタイミングで一息入れるも、いつの間にか終業時間の間近。あるいは仕事の終わりが見えないまま、残業に突入なんてことはありませんか。

このような状況に陥っているケースの場合は特に、現在の自分のタスクを洗い出すことから始めましょう。重要なのは全体を把握することです。自分が抱える仕事を見渡し(1)どんな仕事があり、(2)どれだけの量(納品までに費やす時間)をこなさなくてはならず、(3)納期はいつまでなのか。まずはこの3項目で今ある仕事を洗い出してみましょう。そこで、そもそも納期までに仕上げるのが無理なタスクがないかなどを確認しましょう。

全体像が見えてきたところで”本当に無理がないのか”の験算、確認をします。

具体的には先にあげた(1)どんな仕事の部分を細かく分解します。例えば、「A社への見積もり、提案書の作成」というタスクがあった場合、見積もり作成にはどれだけ時間がかかるか、提案書作成にはどれくらいの時間がかかるかといった形で細分化していきます。細分化の単位は1時間前後が理想です。単位の基準は万が一の際にリカバリーできる範囲内であること。何らかの理由によりこのタスクがこなせかった場合、本意でないかもしれませんが、誰かに依頼したり、自身が会社への早出や残業で何とかカバーできる範囲ということです。

緊急度と重要度のマトリクスを活用して仕事に優先順位をつける

タスクの洗い出しで全体像と各タスクの工数がみえきたら、次に作業に取り掛かる順番を決めます。順番のつけ方は人それぞれですが、おすすめは緊急度・重要度の観点から整理していく方法です。

この図の中で、左上の重要度と緊急度の両方が高いものを「第一象限」といいます。突然起こった事業の存続に関わるようなトラブルや資金繰りなど、いますぐ行わなければいけないことが第一象限となります。

右上は緊急ではないものの、重要度の高いもので、これを「第二象限」といいます。商品開発や人材育成、集客、売上増大の仕組みなど、かなり重要ではあるものの今すぐ行わなければいけないというわけではありません。

そして、重要度は低いが緊急性の高いものを「第三象限」といい、急な来客や、差し込みの依頼(誰でもできる内容)、あるいは会食や飲み会などもこの第三象限に含まれます。

最後に、どれにも当てはまらない重要でなく緊急性も低いのが「第四象限」です。

ポイントは「第一象限」が数字の順の通りこなしていくこと。急ぎであるのだからと「第一象限」の次に「第三象限」に取り掛かる人は少なくないですが、生産性のない仕事であるため中長期で見た場合、成果、実績に繋がりません。手当たり次第にやることに反応するのではなく「どのタスクから先に取りかかる必要があるのか」を明確にすること。それにより時間に余裕が生まれるのです。

では次の章で”重要な仕事とは何か”をもう少し掘り下げていきたいと思います。

自分でないとできない仕事とそうでない仕事に分ける

先に挙げた通り、重要なタスクの中には事業の存続に関わるようなトラブルや資金繰りが含まれることは間違いありません。もう一つの基軸が、「自分でないとできないことかどうか」という点です。

端的に言えば、自分でなくてもこなせるタスクの場合、他の手が空いているメンバーに任せる、アウトソーシングする、根本的に解決できるソリューションを探すなど代替案があるためです。他の人間では分かり得ない情報を有している、それをこなす技術を持つ人間が他にはいない、他の人間にお願いすると返って工数がかかるなどやむなき理由がない場合、重要度は低めに設定しておきましょう。

作業効率化を支援するフリーソフト/アプリ

会社は事業に関わること、自分でないとできないこと以外の「第四象限」の仕事はどのようにこなしていけば良いのでしょうか。これらの代替に活用したいのが作業効率化を支援するフリーソフトやアプリです。重要度も低く、緊急性も低いものにコストはかけられないと考えがちですが、会社全体でこの「第四象限」に費やすのコストを考えれば、フリーソフトやアプリを導入し、その分、他の需要タスクを実施してもらったほうが生産性も高く、残業や休日出勤など無駄な出費が抑えられるという考え方もあります。

本章では無駄を省き、作業効率化を支援してくれるフリーソフトやアプリをシーンごとにご紹介します。

コミュニケーションコストを削減するビジネスチャット

ビジネスチャットとは業務連絡やビジネス上でのコミュニケーションの活性化や効率化を目的とした、SNSのような操作性や利便性を兼ね備え、ビジネスの用途に特化したツールを言います。

ビジネスチャットでの主な連絡方法は、テキストベースのチャットがメインですが、ネット環境を介して音声や映像のやりとりができるウェブ会議機能や各従業員の進捗状況を管理・共有できるタスク管理機能なども有しているものも登場しています。一般的なビジネスチャットにある機能としても下記のようなものが挙げられます。

一般的なビジネスチャットの基本機能

チャット

テキストベースのチャットでコミュニケーションが図れる機能ですが、通常のメールとは異なり、宛名や署名、挨拶などを簡略化できるのがポイント。また、下記のグループ作成などを活用すれば、メールなどと比較して、プロジェクトや案件ごとのやりとりを時系列で追いやすいという特徴があります。

グループ作成

個人単位だけでなく、チームやプロジェクト、部署ごとなど必要に応じてメンバーをグループに招待でき、一度に1対N(複数人)のコミュニケーションが手軽に行えます。

ファイル共有

テキストベースのチャットだけでなく、WordやExcel、関連画像や動画など、様々な種類のファイルを添付できます。

音声チャット・ビデオチャット

文字ベースでの情報共有だけでなく、音声や映像のやりとりを行えます。

タスク管理/システム連携

チームやプロジェクトごとの進捗状況や各従業員のタスクを管理することができるものもあります。また、外部システムと連携させることで、スケジューリングやリマインド機能も利用することができます。

これらを活用することで、膨大な量の情報から該当するものを見つけ出す時間などを劇的に短縮し、作業効率を向上させることができます。

名刺管理だけでなく、顧客情報をまとめて管理「見える化」するCRM

旧来からある名刺管理システムに代わって、集めてきた顧客情報を一括管理し、営業活動に生かし、売上に繋げるものとしてCRM(Customer Relationship Management)と呼ばれるものがあります。このCRMに注目が集まっているのには下記のような理由が考えられます。

1 価値観の多様化に対応するには顧客の細かい情報の把握が不可欠だから

顧客の価値観の多様化によって市場の細分化や変化が激しくなっているため、自社商品が「だれ」に「なぜ」求められているかを正確に把握しないと、なかなか商品が売れない時代になっています。そこで顧客の実態を正確かつ効率的に知れるCRMを利用する企業が増えているのです。

2 既存顧客に価値を提供し続けることが求められているから

サブスクリプション方式へのトレンド変遷など、新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の流出を抑え、LTV(Life Time Value:ライフ タイム バリュー)が企業における重要な指針となりつつあります。そのためには、CRMを活用し、既存顧客の現状況を正確に把握し、常に”今”最適なアプローチをし続ける必要があるため。

3 成功、失敗のノウハウの蓄積

成功した商談などについてなぜうまくいったのか。これまで「経験」や「勘」などにより属人化していたものを、それまでの工程が記録として残るCRMを活用すれば成功法則の可視化、自社の汎用的な営業方法として活用できます。もちろん逆に失敗した際の情報も悪例としてナレッジとして残すことができます。

CRMを活用することで、効率的な営業アプローチを誰もが実践できるようになり、社内全体の作業効率の向上に寄与することなるでしょう。

ルーティン業務を自動化してくれるRPA

例えば、営業の方であれば月末などの経費や交通費精算にどれくらいの時間を費やしていますか。また、一方で経理の方であれば、月末などに集中して届くこれらの確認処理をどうにか負荷分散できないだろうかと考えることはありませんか。いずれの担当者もこういった作業から解放されれば、より専門的な仕事や中長期の視点に立ったプロジェクトの立案なども可能になるはずです。

こういった単調な作業をミスなく、スピーディーに対応できるものとして注目を浴びているのがRPA(Robotic Process Automation)です。RPAの提供する代表的な機能が、人がパソコン上で日常的に行っている作業を、人が実行するのと同じかたちで自動化するというものです。

作業ミスの抑制と手作業の削減で時間を有効活用できる

例えばパソコンを使った単純な入力作業の場合、仮に転記するだけの作業でも入力欄を間違えたり、大文字と小文字を間違えたりといったことは少なくないはず。一方でRPAはロボットのためこの手のミスがありません。

また、ロボットの特性として人よりも早い処理、かつ人と違って疲れないため作業時間の短縮が望めます。これにより残業や休日の削減、短縮なども見込めるわけです。

顧客への対応スピードが向上。全行程のスケジュール短縮に繋がる

先に挙げた通りRPAは疲労知らずな上、人と違い現時点では24時間365日稼働しても労働規約上の問題がありません。そのため各工程についてRPAに”任せておく”作業の分だけ、業務スケジュールの大幅な短縮が実現できます。言い換えればRPAにまかせる作業工程が多ければ多いほど、労働時間を短縮できます。

その分だけ、顧客へ費やす時間が確保でき、また対応スピードも向上することになります。

この他、挨拶状などの送付、顧客情報の入力など単純作業をRPAに代行させることで、余った時間を有効に使えば、全体の作業効率の向上も期待できます。

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まとめ

作業効率のポイントは、まずは自分のタスクを洗い出し、重要でないものを洗い出すこと。そして需要性の低いタスクを部下やアウトソーシング、ツールなどに代行させることをご提案させていただきました。

今後、労働人口が減少することで、企業は人配や社員の確保によりシビアとなり、一人ひとりのスタッフがどれだけ生産性高く仕事に取り組むかが自社のその後を左右することになるでしょう。また各スタッフもどれだけ高付加価値なことを生み出せるかが問われる時代になってくるはずです。

こういった課題感を持ち、すぐにでも作業効率を挙げたいと思っている方は、まずはBizteXが開催しているRPAの体験セミナーで、RPAとはどんなものなのか、そしてどれだけの作業効率化が測れるのかなどお気軽にお問い合わせいただくのも良いかもしれません。

いずれにせよ、一気にどうにかする、ではなく、まずはスモールスタートではじめることをおすすめします。

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