SaaS管理ツールとは?企業の課題と主要ツールの選び方を解説

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企業のSaaS活用が広がるにつれ、「どのツールを誰が使っているかわからない」「同じデータを複数のツールにコピーし続けている」「使われていないライセンスにコストが発生している」といった問題が表面化しています。

本記事では、SaaS管理の課題を整理し、主要なSaaS管理ツールの特徴と選び方を解説します。SaaSの種類や数が増えた企業の情報システム担当者・DX推進担当者に向けた内容です。

この記事でわかること
  • SaaS管理ツールの役割と主要機能(可視化・コスト管理・シャドーIT検知・アカウント管理)
  • SaaS管理専門ツールとHR・会計ツール付帯型の違いと代表的なツールの例
  • SaaS管理ツールの選び方と選定時のチェックポイント
  • 「SaaSを管理した後」に取り組むべきデータ連携(iPaaS)の活用
目次

SaaS管理が課題になる背景

企業内のSaaSが増えることで、管理コストと非効率が複合的に発生します。

株式会社メタップスの調査によると、SaaSを11個以上利用している企業は53.7%にのぼります。BizteXの調査では、SaaSのデータ連携に課題を感じている企業は86.9%にのぼります。SaaS同士が連携できておらず、データが分断されているまま業務が進んでいる状態です。

課題の中でも特に深刻なのが、以下の3点です。

ライセンスコストの肥大化
退職者のアカウントが削除されていない、使われていないプランが継続されているなど、無駄なライセンスコストが気づかないうちに積み上がっています。SaaS数が多いほど管理が煩雑になり、定期的な棚卸しができていない企業が大半です。

シャドーITによるセキュリティリスク
情報システム部門に申請なく現場が個別にSaaSを導入する「シャドーIT」は、情報漏洩リスクや契約管理の穴を生みます。何のツールが使われているかを把握できない状態は、セキュリティポリシーの空白地帯になります。

データのサイロ化と二重入力
SaaSごとにデータが閉じており、同じ顧客情報をCRM・MA・基幹システムと個別に入力し直す状況は、工数の浪費とヒューマンエラーを同時に引き起こします。BizteXの調査では、部門間のデータ連携ができていないことが最大の課題として挙げられています(39.9%)。

SaaS管理ツールでできること

SaaS管理ツールは、企業内で利用されているSaaSを一元的に把握・管理するための仕組みです。主に以下の機能を提供します。

  • 利用状況の可視化:どの部門・誰がどのSaaSを使っているかを把握
  • コスト管理:各ツールのライセンス費用を集約して管理
  • シャドーIT検知:未申請ツールの利用を検知してリスクを低減
  • アカウント管理の一元化:入退社・異動に伴うアカウント作成・削除の管理
  • SaaS活用状況の分析:利用頻度が低いツールの特定とコスト最適化

「SaaSが増えすぎて管理できない」という状態を解消するのがSaaS管理ツールの基本的な役割です。

主要なSaaS管理ツールの種類と特徴

SaaS管理ツールは、専門ツール型と既存サービスの付帯機能型に大きく分かれます。

SaaS管理専門ツール

SaaS利用状況の可視化・コスト管理・シャドーIT検知など、SaaS管理に特化した機能を提供します。ITアセット管理ツールの一種として位置づけられることもあります。

主要な製品には、デバイス・SaaSを一体管理するタイプや、SSO(シングルサインオン)と連携してアカウント管理を自動化するタイプがあります。国内で広く導入されている代表的な製品としては、アカウント管理・コスト最適化・シャドーIT検知を一体的に提供するJosys(ジョーシス)が挙げられます。デバイス管理と組み合わせて全社のIT資産を一元管理したい企業や、ゼロタッチプロビジョニング(入退社時のアカウント設定を自動化する仕組み)を実現したい情報システム部門に適しています。管理対象のSaaS数が多い企業、情報システム部門がしっかり管理を担いたい企業に向いています。

HRシステム・会計ツールとセットで管理するアプローチ

SmartHRやfreeeのような人事・会計系SaaSは、従業員情報や契約・支払い情報と紐づいてSaaS管理を行う機能を提供しています。

「人事情報と連動してアカウントを管理したい」「支払いを一元管理したい」というニーズには適していますが、あくまで自社製品の利用を前提とした設計になっています。

SaaS管理ツールの選定ポイント

比較軸確認すべき内容
管理対象の範囲何個・何種類のSaaSまで管理できるか
シャドーIT検知ネットワーク監視やSSO連携の対応有無
アカウント管理入退社・異動時の自動プロビジョニング対応
コスト最適化未使用ライセンスの検知・削減提案機能
既存システムとの連携人事系・会計系システムとのデータ連携
操作性と導入コスト担当者が管理しやすいUI・初期費用と月額費用

SaaS管理の「次のステップ」はデータ連携

SaaS管理ツールで利用状況を把握・整理できても、「ツール間のデータが分断されたまま」という問題は残ります。ここが多くの企業が見落としているポイントです。

SaaSを管理するだけでなく、SaaS同士を連携させることで初めて二重入力や手動コピーが解消されます。CRMに入力した顧客情報が基幹システムに自動で反映される、勤怠データが給与計算システムに連携される、といった状態です。

この「SaaS間のデータ連携」を実現するのがiPaaS(Integration Platform as a Service)です。SaaS管理ツールで「見える化」し、iPaaSで「つなぐ」という2段階のアプローチが、SaaS活用の効率化には欠かせません。

BizteX ConnectによるSaaS間連携の実例

BizteX Connect紹介画像

BizteX Connectは、SaaS同士をノーコードでAPI連携するiPaaSです。継続率97%以上の実績を持ち、kintone・Salesforce・Slack・KING OF TIME・各種会計ツールなど幅広いSaaSとの連携実績があります。

スターフェスティバル株式会社様(インターネット業)では、kintoneとSalesforceのデータ突合業務をBizteX Connectで自動化し、約40時間/月の時間コスト削減を実現しました。それまでは2つのシステムのデータを手動で照合していたため、ミスのリスクと工数が課題になっていました。

TIS株式会社様(SIer・クラウド)では、商談管理・見積書作成時のデータ連携をBizteX Connect(iPaaS)とBizteX robop(RPA)の組み合わせで自動化し、月70時間・年間1,400時間のコスト削減を達成しています。複数のSaaSとシステムを横断するデータ連携を、プログラミングなしで構築した事例です。

SaaSの種類が増えるほど連携の恩恵は大きくなります。BizteX調査によると、データ連携が複雑化し全体像を把握できないと回答した企業も35%を超えており、iPaaSによる連携の一元管理が有効です。

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SaaS管理ツールの選び方

SaaS管理ツールを選ぶ際は、以下の順で検討を進めると絞り込みやすくなります。

まず「何を解決したいか」を明確にする

ライセンスコストの削減が目的なのか、シャドーITの把握なのか、アカウント管理の自動化なのか、によって適切なツールは変わります。複数の課題がある場合は、インパクトの大きい課題から優先順位をつけます。

既存のSaaSとの連携可否を確認する

使っているSaaSとの連携に対応しているかどうかは、ツール選定の重要な判断基準です。主要なSaaSとの連携実績が豊富なツールを選ぶと、導入後のデータ連携がスムーズになります。

管理担当者の工数も考慮する

導入後の運用コストを見落としがちです。GUIが直感的で操作しやすいか、設定・更新が担当者1名で対応できるか、サポート体制は十分かを導入前に確認します。

SaaSの「管理」と「連携」を一体で設計する

SaaS管理ツールを導入した後に、iPaaSでSaaS間のデータ連携を実現する計画をあわせて持っておくことをお勧めします。管理だけで終わらせず、連携まで見据えることで業務効率化の効果が最大化します。

よくある質問

SaaS管理ツールとiPaaSは何が違いますか?

SaaS管理ツールは「どのSaaSを誰が使っているか」を把握・管理するツールです。iPaaSは「SaaS間でデータをやり取りする仕組みを構築する」ツールです。役割が異なるため、両方を組み合わせて活用するのが理想的です。SaaS管理ツールで見える化し、iPaaSでデータをつなぐ、という流れです。

SaaSの数が少ない場合でもSaaS管理ツールは必要ですか?

利用SaaS数が5〜6個程度であれば、Excelやスプレッドシートでの手動管理でも対応できる場合があります。ただし、SaaSの種類が増えるにつれて管理の手間とリスクは急増します。シャドーITの把握やアカウント管理の自動化が必要になってきた段階が、ツール導入の検討タイミングです。

iPaaSを使えばSaaS管理ツールは不要ですか?

iPaaSはデータの連携・統合に特化しており、ライセンス管理やシャドーIT検知といったSaaS管理の機能は持っていません。SaaS管理ツールとiPaaSは役割が異なるため、どちらか一方を選ぶのではなく、必要に応じて組み合わせることを検討してください。

BizteX Connectはどのようなシステムと連携できますか?

kintone・Salesforce・Slack・KING OF TIME・SharePoint・Google Drive・ChatGPT・各種会計ツール・MA・OCRなど幅広いSaaSとの連携実績があります。APIを持つSaaSであれば、新たな連携先の追加も可能です。詳細はBizteX Connectの公式サイトでご確認いただけます。

SaaS管理ツールの導入にはどのくらいの期間がかかりますか?

ツールの種類や社内のSaaS数によって異なりますが、クラウド型のSaaS管理ツールであれば初期設定から利用開始まで数日〜数週間が一般的です。既存のディレクトリサービス(Active DirectoryやGoogle Workspace)との連携が必要な場合はさらに時間がかかることがあります。

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この記事を書いた人

DX hacker編集部 瀧澤のアバター DX hacker編集部 瀧澤 マーケティング部オウンドメディア担当

DX hacker編集部の瀧澤が不定期で更新します。
業務自動化・DX推進に役立つ最新情報を、30,000件以上の支援実績をもとにわかりやすく発信中。
「インテリジェント フロー」や「BizteX robop」「BizteX Connect」などの業務最適化サービスも紹介しています。

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