iPaaSとMAツールの連携で実現できることとは
企業における営業活動で必須ツールとなりつつあるMAツール。特に、移動や訪問が制限させる現在では、このツールの重要性が再評価されています。
ここではまず、連携対象となるMAツールとつなぎ役となるiPaaSについて概略をご説明します。
【基本】MAツールとは?
今や海外製、国産と数多くのMAツールが登場していますが、具体的にMAツールとはどういったツールなのでしょうか。
MAツールとは企業における営業活動において、集客や販売促進、顧客管理などのマーケティングプロセスを自動化し、企業のマーケティング活動を支援するもの。
MAツールの機能とは
MAツールの一般的な機能としては、見込み顧客を管理するリード管理、リードジェネレーション、ユーザーログの収集と分析、見込み客のスコアリング、メール配信機能があります。
MAツールの真骨頂は、インターネットの普及などにより顧客の購買行動が変化・多様化しているため、マーケティング手法が旧来よりも複雑化、工数も膨大化するなかで、手動ではデータ分析と行動に限界をむかえはじめているところを、自動化によりミスを無くし、工数を削減できる部分にあります。
そしてこのMAツールを利用するうえで重要なことは、顧客管理システムのCRMや営業支援ツールのSFAなどと連携させることでより一層、高い効果を生み出せるということです。そのためツールを選ぶさいは、他システムと相互に連携できるかどうかも重要です。
【基本】iPaaSとは
先にお伝えした通り、MAツールは国内外多くの製品があります。いずれも高機能を有していますが、たとえば、海外製がゆえに、自社の持つ国産のシステムと連携できなかったり、あるいはその逆であったりと、良い製品で自社にあった製品であるにも関わらず、連携面から導入を断念するというケースもありえます。そういった場合に、検討してもらいたいのが、iPaaSなのです。
iPaaSとは「サービスとしての統合プラットフォーム」のことで、公式ではサービス間連携が提供されていないサービス同士をつなぎ合わせるツールを指します。
つなぎ合わせる条件としてはそれぞれのサービスがAPIを提供していること。この条件を満たしていれば、今までそれぞれが個別の業務フローで走らせていたシステムを、一つの業務フローとして集約できます。それぞれのシステムを操作する必要はあるものの、業務面では一つとして考えられるようになるのです。
\さまざまなシステムとの連携が実現/
iPaasによるMAツールとのシステム連携による2つのメリット
iPaaSとMAツールの機能について理解したところで、連携によってどんな効果が期待できるかについてご紹介します。
連携のポイントは異なるシステム間を行き来していた煩雑さの解消と、自動化によるミスの削減です。
ソリューションの一気通貫化とデータの一元管理化
たとえば、SaaSなどのシステムを業務レベル、部署レベルで効率化などを目的に導入した場合です。その後の製品やサービスの開発が進んだ場合や売上が拡大した場合、それにより企業規模が拡大したさいに、後になって各システムの連携が必要になったことに気づくことがあります。
しかし気づいたときには社内にデータが分散しており、個別のシステムから出ないとデータの閲覧が不可能あるいは困難になったり、全体俯瞰をしたくても重要な情報を見落とすリスクが生まれる可能性があります。
ここで登場するのがiPaaSです。このケースでiPaaSを導入すれば、独立していた各システムを連携させ、データをリアルタイムで共有し、処理できるようになります。
言い換えれば、iPaaSを利用すれば、1つのシステムから他のすべてのシステムを一元管理できるようになり、データの損失や矛盾による混乱を防ぐことができるということです。
さらに具体的に言えば、iPaaSで作成された1つの仮想画面をを使って、プラットフォームに含まれるすべてのシステム連携を管理できるようになります。
ひとつのコンソールからすべてのシステムにアクセスできるようになるため、個人や部署単位でさまざまなシステム連携を管理してもらう必要がなくなります。
情報共有の円滑化によるワークフローの改善
顧客に関するすべてのデータをひとつの画面で誰もが確認できるようになれば、データの分類などのルールを統一化できるようになります。
そしてその結果、顧客に関するデータを関わる全ての担当部署、担当者が理解、解釈しやすくなり、多角的なデータの分析、解釈、活用がさらに簡単かつ正確におこなえるようになります。
つまりこれにより、部署間などのコミュニケーション不足やルールの違いによるアクションの遅延や誤解などが生じづらくなり、結果、業務の効率化、全体ワークフローの改善に繋がります。
また、単純に各工程でツールを切り替える必要がなくなることで、無駄な時間が減り、業務に集中できる時間が増えます。しかも、その業務はすべて1か所でおこなえることがポイントで、このようにプラットフォームを共有することでチーム全体で協力し効率的に業務を進めたり、ワークフローを改善が期待できます。
まとめ
価値観の多様化などによる一人あたりの顧客情報の膨大化などもあり、効率的な営業活動を実施する上でミスのない分析、作業の自動化を実現するMAツールは欠かせません。
加えてこの効果を最大化するには、顧客管理システムのCRMや、営業支援ツールのSFAとの連携が望ましいといえるのです。
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