オンプレミスとは?クラウドとの違い・メリット・業務効率化の進め方を徹底解説

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「クラウドじゃないと業務の自動化はできない」と思っていませんか?

実は、セキュリティや社内ルールの都合でクラウドを使いづらい会社でも、オンプレミス環境のまま業務を効率化する方法があります。たとえば、社内の会計システムや人事データを扱う業務も、RPAやAIなどの仕組みを組み合わせれば、自動化・省力化が可能です。

この記事では、そもそも「オンプレミスとは何か?」という基本から、クラウドとの違い、どんな業務がオンプレ向きか、そしてどの部分なら自動化に踏み出せるのかまでを具体的に解説します。

さらに、オンプレミス環境にも対応できる業務改善サービス「インテリジェント フロー」の活用例も紹介。「クラウド化できないから何もできない」ではなく、「できることから変えていく」ためのヒントをまとめた内容になっています。

目次

オンプレミスとは?意味と仕組みをわかりやすく解説

「オンプレミス」とは、業務に必要なシステムやサーバーを、自社内に設置して運用する方法のことです。言葉の由来は英語の “on-premises(=構内で)” で、その名の通り、設備やデータをすべて社内で管理する仕組みを指します。

たとえば、給与システムや会計ソフト、勤怠データなどを自社内のサーバーに設置し、ネットワーク設定や保守も社内で対応するようなイメージです。クラウドとは異なり、外部のサービスに依存せずに、自社のルールや体制に合わせて運用できる点が特長です。

クラウドとの違いは?オンプレミスが選ばれる理由

オンプレミスとクラウドの違いは、主に「どこでシステムを動かすか」「誰が管理するか」にあります。クラウドは、ベンダー(外部サービス提供会社)のサーバー上にシステムを構築し、インターネット経由で使う形式です。一方、オンプレミスは、自社の社内にサーバーを置き、運用や保守も社内で対応します。

オンプレミスが今も多くの企業で使われている理由は、セキュリティ管理のしやすさと、自社業務にあわせた柔軟な設定ができることにあります。たとえば、社内だけでアクセスを制限したい情報(給与・契約・稟議など)や、監査対応を見据えたログの保持などには、オンプレミスの方が安心と考えられています。

オンプレミスのメリットと課題とは?クラウド化が進む理由

オンプレミス環境には、クラウドにはない強みがあります。ただしその一方で、運用の手間や新しい技術との相性といった面で課題を感じている企業も少なくありません。

ここでは、オンプレミスが今も多くの現場で使われている理由と、実際の運用でよく挙がる課題についてわかりやすく整理します。

オンプレミスのメリット|セキュリティと自社仕様への柔軟な対応

オンプレミス最大のメリットは、サーバーやシステムを自社内で運用できることです。たとえば、社内ネットワーク内だけにアクセスを限定し、外部との通信を遮断する構成をとることで、セキュリティポリシーに沿った柔軟な制御が可能になります。

また、業務の運用ルールに合わせて画面設計やデータ処理方法を細かく調整できるため、クラウドサービスでは難しい“自社独自の要件”にも対応しやすいのが特徴です。

実際に、個人情報や財務データなどの機密性が高い情報を扱う業務、法令やガイドラインへの準拠が必須となる業界、あるいは改ざん防止が重視される稟議・承認フローなどにおいて、今もオンプレミス運用が選ばれています。

オンプレミスの課題|人手・コスト・連携の負担が大きい

一方で、オンプレミスにはいくつかの課題もあります。

まず、自社でサーバーやシステムを管理する必要があるため、専門的なスキルを持つIT人材の確保や育成が必要です。万が一の障害対応やセキュリティアップデートも社内で行う必要があるため、現場の負担が大きくなりがちです。

さらに、設備を更新したり新しい機能を追加したりするには、まとまったコストや時間がかかるため、「やりたいことがあるのになかなか進められない」という悩みもよく聞かれます。

最近では、「本当はクラウドも活用したいけれど、情報の取り扱いや現行システムとの兼ね合いで踏み出せない」といった声も増えており、オンプレミス環境のまま業務効率化をどう進めるかが課題になっています。

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オンプレミスに適した業務・クラウドで効率化できる業務

「すべての業務をクラウド化すべき」「オンプレミスは時代遅れ」といった極端な判断ではなく、業務の性質に応じて運用環境を使い分けることが重要です。特に、情報の機密性・監査対応・法的リスクなどの観点からは、オンプレミス運用が適している業務も少なくありません。

以下に、オンプレミス運用が望ましい業務と、クラウド環境でも効率化できる業務の代表例をまとめました。

■ オンプレミスで運用したい業務

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業務領域理由
社内給与・人事情報の管理個人情報・報酬データの機密性が高く、社内での管理が安心
財務・会計システム(仕訳・勘定科目)会計監査などに備え、外部依存せず社内保管が望ましい
社内稟議・承認履歴の管理意思決定記録の改ざん防止、法務・監査対応向け
勤怠・労務データの管理ログ証明や労基対応のため、社内一元管理が有効
契約書・社内規程などの原本管理機密保持と改ざん防止の観点からオンプレミスが理想

■ クラウドで運用しても問題ない業務

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業務領域理由
経費精算(領収書添付含む)外出先からでも対応可能。
SaaS利用による業務効率化がしやすい
採用活動関連(応募管理・面談調整など)外部連携が前提のため、クラウドの柔軟性が活きる
社内コミュニケーション(チャット・掲示板)モバイル対応やリモート運用重視の業務に適している
請求書・見積書の作成と送付テンプレ業務中心で、クラウドによる時短が可能
業務マニュアル・社内QAの共有更新頻度が高いため、常時アクセス可能なクラウドが便利

このように業務の性質に応じた整理を行うことで、「どこはオンプレミスを維持すべきか」「どこはクラウドや自動化に委ねられるか」の判断材料となり、現実的な業務改善の一歩を踏み出しやすくなります。

※オンプレミスの維持か、クラウド移行・外部委託を含めて検討したい方は、
業務改善の進め方|内製・外部委託の選び方」もあわせてご覧ください。

オンプレミス環境でも実現できる業務効率化の方法とは?

「オンプレミス環境では業務の自動化は難しい」と思われがちですが、実際にはそうではありません。近年では、オンプレミス環境に対応したRPAやiPaaS、AI OCRなどを組み合わせることで、既存インフラを活かしながら業務の効率化を進める企業が増えています。

ここでは、実際のツールを例に、オンプレミスでも導入可能な自動化ソリューションを3つご紹介します。

RPAによる繰り返し作業の自動化(BizteX robop)

RPA(Robotic Process Automation)は、PC上で行われる定型操作をソフトウェアロボットが代行し、繰り返し作業を自動化する仕組みです。たとえば、Excelへの入力作業、受発注処理、各種システムへのデータ転記など、明確なルールに基づく業務で効果を発揮します。

オンプレミス環境での導入には、デスクトップ型RPAである「BizteX robop」が適しています。ネットワーク制限のある社内環境でも動作し、既存業務やインフラを大きく変更せずに導入可能です。業務の属人化を防ぎ、入力ミスの削減や作業負担の軽減を実現します。

BizteX robop紹介画像

>>BizteX robopの詳細はこちら

iPaaSによるシステム間連携(BizteX Connect)

iPaaS(Integration Platform as a Service)は、複数のクラウドサービスや社内システムをノーコードで連携させ、業務プロセス全体の効率化を実現するプラットフォームです。たとえば、経費精算ツールと会計システムをつなぎ、手入力を省略することで転記ミスを防ぎます。

iPaaSは「BizteX Connect」がおすすめです。クラウドサービス同士の接続に加え、「BizteX robop」との連携によってオンプレミス環境との接続にも対応。オンプレミス上の基幹システムとSaaS型の申請ワークフローを自動で連動させるなど、環境をまたぐ業務プロセスの統合が可能です。

注文や申請などのトリガーを起点に、在庫システムの更新、請求書の発行、関係者への通知までを自動化し、業務の流れを止めることなく処理できます。

BizteX Connect紹介画像

>>BizteX Connectの詳細はこちら

AI OCRによる紙業務のデジタル化(DX Suite)

紙の申請書や帳票が多く残る現場では、情報のデジタル化が業務効率化の起点となります。AI OCR(光学式文字認識)は、紙書類をスキャンして文字情報を読み取り、データ化する技術であり、手作業による転記を不要にします。

DX Suite」は、高精度な文字認識と柔軟な導入形態を備えたAI OCRサービスです。クラウド版に加え、専用のハードウェア(AI inside Cube)を利用することで、オンプレミス環境での運用にも対応できます。これにより、ネットワーク制限のある社内環境や、機密性の高い業務でも安心して導入できます。

たとえば、請求書や申請書のスキャンデータをDX Suiteで読み取り、そのままRPAやiPaaSと連携させることで、仕訳処理や帳票出力、社内通知などの後続業務まで自動化が可能です。

DX Suiteの紹介画像

>>DX Suiteの詳細はこちら

▼ツールごとの違いや役割を詳しく知りたい方はこちら

RPAとIPOの違いとは?
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オンプレミスでも導入できる「インテリジェント フロー」とは?

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成果に直結する3つのコンポーネント
  1. インテリジェント マイニング(業務分析)
    AIが業務実態を可視化し、どこに無駄があるか、どの業務を改善すべきかを定量的に特定。
  1. インテリジェント オーケストレーション(設計・構築)
    自動化テンプレートをベースに、自社特有のルールやシステムに合わせて柔軟にプロセス設計
  1. インテリジェント HUB(効果測定・改善)
    導入後の稼働状況や効果をダッシュボードで可視化し、改善点をAIが自動で提示・実装。

オンプレミス環境で業務効率化を実現するには、単にツールを導入するだけでなく、「どのように業務全体を設計し、最適な技術を組み合わせて運用するか」という視点が不可欠です。特に、既存の社内システムを活かしながら改善を進めたい企業にとっては、高度な設計力と業務知識が求められます。

こうしたニーズに応えるのが、BizteXが提供する業務改善サービス「インテリジェント フロー」です。

RPA・iPaaS・AI OCRといった自動化技術に加え、30,000件超の無人化実績を持つ専門チームが、業務設計から構築・運用・保守・改善までを一貫して担います。これにより、現場にツール操作を求めることなく、業務フロー全体を最適化することが可能です。

また、「インテリジェント フロー」は、クラウド前提のサービスではありません。オンプレミス環境やレガシーシステムとの連携も想定されており、BizteX robop、DX Suite、BizteX Connectなどの各種ツールを組み合わせることで、既存インフラを活かした効率化が実現できます。システム刷新を前提とせず、段階的な導入が可能な点も大きな特長です。

▼サービスの全体像や導入メリットを詳しく知りたい方は、下記もあわせてご覧ください。

インテリジェント フローとは?
業務改善が加速する5つの理由
IPO(インテリジェント・プロセス・オーケストレーション)とは?

インテリジェント フローで実現できる業務効率化の例

インテリジェント フローは、業務フロー全体を一貫して設計・運用・改善できるため、部門を問わず幅広い業務で活用できます。ここでは、経理・人事総務・営業の3部門における代表的な効率化例をご紹介します。

いずれも、既存のオンプレミス環境に対応しながら、クラウドツールとの連携を含めて柔軟に設計できます。

■ 経理部門の活用例
  • 請求書処理:紙の請求書をスキャンし、AI OCRでデータ化。そのまま会計システムへ連携し、仕訳・支払処理を自動化。
  • 経費精算:申請書と証憑の突合、ワークフロー承認、経理処理までの一連を自動化し、ミスや差戻しを削減。
  • 発注管理:発注書データを受領後、自動で会計システムに登録し、二重入力の手間を排除。
■ 人事・総務部門の活用例
  • 入退社手続き:内定者情報の収集から社内システムへの登録、アカウント発行依頼までを自動処理。
  • 勤怠データ集計:勤怠システムからのデータを整形・集計し、給与計算や人件費管理に活用。
  • 備品管理・申請:申請内容を自動集計し、在庫管理台帳と連携して手配・通知までを自動化。
■ 営業部門の活用例
  • 契約書管理:受領した契約書をAI OCRで読み取り、要約と登録を自動化。期限管理やアラートも一元化。
  • 見積・受注処理:SFAツールやExcel管理台帳との連携により、見積書作成から社内共有までの流れを効率化。
  • 顧客対応管理:問い合わせ情報を一元管理し、対応履歴やステータスを自動更新。

これらのプロセスは、テンプレートをベースに各企業の業務フローやIT環境にあわせてカスタマイズされ、効果測定と改善提案も継続的に行われます。

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よくある質問(FAQ)

オンプレミスとクラウド、どちらが業務効率化に向いていますか?

どちらにもメリットがあります。クラウドは柔軟性や拡張性に優れますが、セキュリティ要件が厳しい業界や、既存の業務基盤を重視する企業ではオンプレミスが適しています。重要なのは、環境にあわせた柔軟なプロセス設計です。

オンプレミス環境でもRPAやAI OCRを活用できますか?

はい、可能です。BizteX robop(RPA)やDX Suite(AI OCR)はオンプレミス環境に対応しており、クラウドサービスと連携するハイブリッド構成も柔軟に設計できます。

インテリジェント フローは既存システムを活かした導入ができますか?

はい。あらかじめ用意されたテンプレートをベースに、自社の業務ルールやIT環境に応じて柔軟にカスタマイズされます。

レガシーシステムやオンプレミス環境にも対応しており、多くの場合、既存システムやデータ構造を活かしたまま導入が可能です。段階的な自動化や部分的な連携にも対応できます。

導入後の運用や改善はどう進められますか?

インテリジェント フローでは、導入後の稼働状況や効果を可視化し、改善点をAIが自動で提示します。設計から運用・保守までを専任チームが担うため、現場のリソースを割くことなく、継続的にプロセスの最適化を実現できます。

既存データや一部業務からでも自動化できますか?

はい。すべての業務を一度に自動化する必要はありません。既存のデータ構造や業務ルールを踏まえ、段階的に自動化範囲を広げることが可能です。たとえば、まずは請求書処理だけ、次に経費精算…というように、無理のない形で導入を進められます。

▼業務フロー全体の“設計”や“実行改善”まで関心がある方は以下の記事もおすすめです

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まとめ|オンプレミス環境でも業務改善はここまでできる

オンプレミス環境にあるからといって、業務効率化やDXの実現を諦める必要はありません。RPA・iPaaS・AI OCRなどの技術と、業務自動化のプロの知見を組み合わせることで、既存のIT基盤を活かした改善が可能です。

インテリジェント フロー」は、そうした企業の現実的な課題に寄り添いながら、プロセスの設計から運用・改善までを包括的に支援する次世代の業務改善サービスです。システム刷新を前提とせず、まずは業務の実態を可視化するところからスタートできるため、オンプレミス前提の企業にも導入しやすい選択肢となっています。

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この記事を書いた人

DX hacker編集部 瀧澤のアバター DX hacker編集部 瀧澤 マーケティング部オウンドメディア担当

DX hacker編集部の瀧澤が不定期で更新します。
業務自動化・DX推進に役立つ最新情報を、30,000件以上の支援実績をもとにわかりやすく発信中。
「インテリジェント フロー」や「BizteX robop」「BizteX Connect」などの業務最適化サービスも紹介しています。

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