株式会社木村屋總本店

株式会社木村屋總本店

木村屋總本店のDX戦略!RPA導入で業務効率化&残業時間99.6%削減に成功した事例
株式会社木村屋總本店様は、日本を代表する老舗企業であり、パン製造業界において長い歴史と伝統を誇る企業です。今回は、BizteX robopを活用して繰り返し行われるデータの変換や送信業務の効率化を実現した、デジタル推進部の石井様へお話を伺いました。
株式会社木村屋總本店
https://www.kimuraya-sohonten.co.jp/
代表取締役 木村光伯
所在地 〒135-0091 東京都江東区有明1-6-18
設立 明治2年(1869年)
導入サービス BizteX robop
利用部門 デジタル推進部
課題
  • 労働力不足を背景に、業務効率化が経営課題となっていた

  • ヒューマンエラーや属人化のリスクがあった

  • 繰り返し業務による作業者の精神的負担

効果
  • 繰り返し作業を自動化し、1回あたり最大20分削減

  • ヒューマンエラーが解消され、作業精度が向上

  • 業務を標準化し、属人化を解消

  • 働き方改革の実現(年間休日1日増加、残業時間削減率99.6%達成

RPA導入の背景・きっかけ

代表方針を機にRPAの導入を再検討、最新技術で可能になった業務効率化

デジタル推進部:石井様

――― RPAを導入している部署について教えてください。

石井さん:主に、業務の効率化や生産性の向上、さらに顧客体験の改善を目的として、デジタルツールやシステムを導入し、それらを企業全体で効果的に運用するためのオペレーションを設計・管理しています。

――― RPAの導入を検討した背景やきっかけについて教えてください。

石井さん:数年前から「RPA」という言葉自体は知っていましたが、当時の自動化技術では当社の業務に十分に役立つとは感じられませんでした。

しかし昨年、当社代表から「労働人口の減少が社会問題となる中、業務効率化や自動化を一つのキーワードとして取り組んでいきたい」という方針が示されました。その方針を受け、DX推進の立場から改めて調査を開始し、再びRPAに行き着きました。

調査を進める中で、数年前には実現が難しいと感じていた自動化が、現在の技術では可能であることが分かったため、導入を決めました。

BizteX robopを選んだ理由

自動化できる範囲が広く、コスト面でも導入しやすかった

――― 数あるRPA製品がある中でBizteX robopを選んだ理由を教えてください。

石井さん:調査を進める中で、偶然BizteX robopを知る機会がありました。その際、メールの送信やファイルのダウンロードといった、従来のRPAが対応していた業務の範囲を超え、さらに進化した自動化が可能であると感じました。このため、当社の細かい業務にも幅広く活用できると判断しました。

また、コスト面でも比較的手頃で、試しやすい価格設定だったことが導入を決める大きな要因となりました。

BizteX robopの活用例

繰り返し行われるデータの変換や送信作業を自動化

――― 多くの業務にBizteX robopをご活用いただいていますが、その中でも導入効果が大きかった業務はどれでしょうか?

石井さん:東京工場の受注データを「3日前」「2日前」「1日前」のデータに変換する業務に活用しています。

まず、BIツールを使用して3日前のデータをCSV形式で出力します。次に、そのデータをExcelマクロに貼り付けてCSVデータを作成します。

作成したCSVデータは「3日前」という名前にリネームし、社内フォルダへ格納。その後メールでファイルを送付します。同様の作業を「2日前」と「1日前」のデータについても繰り返します。

この一連の作業を3回繰り返す手順を、BizteX robopで自動化しています。

――― ほかにも導入効果が大きかった業務があれば教えてください。

石井さん:出庫の締め作業にも BizteX robop を活用しています。

出庫データは、オフライン・オンラインの両方に対応し、東京・柏を含めたすべてのデータが基幹システムに集約されています。この基幹システムを使用して、出庫締め処理を行います。

出庫データを確定する際は、基幹システムの 「締めボタン」 を押すだけで、以下のようなデータが自動で出力されます。

  • ピッキングデータ
  • 納品データ(納品書発行用データ)
  • オフラインデータ
  • その他関連データ

帳票発行システムではPDF形式で、BIツールではCSV形式でデータが出力されます。

出力されたデータは、それぞれマクロを使用して指定のフォーマットに変換し、整理されたCSVファイルとして各担当部署へ自動でメール送信されます。

BizteX robopの導入効果

作業時間の大幅な削減や担当者の精神的な負担が軽減できた

――― 東京工場の受注データ変換業務を自動化した導入効果についてはいかがですか?

石井さん:これまで15分かかっていた作業が、BizteX robopの導入によりわずか5分に短縮されました。

手作業では、リネーム時に打ち間違いが発生したり、データ変換そのものを誤ったりといったヒューマンエラーが起こっていましたが、自動化によってこれらのミスが完全に解消されました。この業務は翌日の製造に反映される重要なデータを扱うため、ミスがなくなったことで、その後の業務全体の正確性が大幅に向上しました。

また、「3日前」「2日前」「1日前」と同じ作業を毎回3度繰り返す手間がなくなったことで、作業者の精神的な負担も大きく軽減されました。

――― 出庫の締め作業を自動化した導入効果についてはいかがですか?

石井さん:自動化する前は、手作業で1台のPCをリモート接続しながら画面を切り替えて作業を進めていたため、非常に手間がかかっていました。

しかし、BizteX robopを導入して自動化したことで、作業工程が大幅に簡略化され、最終的に作業完了通知を受け取るだけのフローに変わりました。

その結果、1回の作業で20分もの時間を削減でき、月間では約2万円の費用対効果を得ることができました。

――― BizteX robopの操作感はいかがでしたか?導入で苦労したことはありますか?

石井さん:自動化フローを作成する際、分岐の設定や大容量データの読み込み時間を考慮した待機時間の設定に慣れるまでは、少し苦労しました。

例えば、基幹システムから毎日お店ごとの品物や配送コースのマスターデータを取り出し、それをEDIに読み込ませる作業では、品物データの容量が大きいため読み込みに時間がかかることがありました。その際、データの読み込みが完了する前に処理が進んでしまうケースがあり、調整が必要でした。

しかし、現在ではサポート対応のおかげで担当者が柔軟にフローを調整できるようになり、この問題は解消されています。

それ以外の操作については、基本的なPC操作やExcelを扱える程度のスキルがあれば十分対応できるため、ロボットの作成も非常にしやすいと感じています。

――― 導入後、社員の方やご自身の仕事への影響はいかがですか?

石井さん:柏拠点では、スーパーやコンビニなど多くの店舗を抱えているため、1日あたり約3,000枚もの納品書を処理する伝票業務が発生します。そのため、専任の担当者が常にこの業務を担当していました。

しかし、RPAの導入により部署全体の業務時間が大幅に削減され、専任の伝票係が不要となりました。これにより、複数の担当者で業務を分担し、効率的に対応できるようになりました。

――― 業務の自動化を進めていく中で工夫されていることはありますか?

石井さん:毎月、社員一人につき1件以上、自動化の対象となる業務や疑問点を提出してもらい、それをスプレッドシートにまとめています。この取り組みにより、社員全体が「自動化できる業務はないか」という意識を常に持つようになっています。

また、自動化した業務については、削減した時間、月間の効果、フロー作成に要した時間、担当者などを細かくスプレッドシートで記録・管理しています。これにより、成果を可視化し、担当者のモチベーション向上にもつながっています。

BizteXのサポートについて

手厚いサポートでロボット作成の内製化に成功、代表方針が実現できた

――― 弊社のサポート対応についてお聞かせください。

石井さん:サポートでは、さまざまな解決策や、より効果的な自動化の方法を共に提案していただきました。そのおかげで、現在では私たち自身でほぼすべてのロボットを作成できるまでに成長しました。

さらに、代表の「ランニングコストを抑えながら業務効率化を進める」という方針とも一致しており、ロボット作成の内製化を実現できたことは、非常に大きな成果だと感じています。

BizteX robopを導入した感想

年間休日が1日増え、9割以上の残業時間を削減

石井さん:BizteX robopを導入したことで、業務全体の手間が大幅に軽減され、正確性も飛躍的に向上しました。これにより、当初の目的であった業務効率化を順調に進めることができています。

また、業務の効率化が進んだ結果、全社員の年間休日を1日増やせたり、残業時間を削減できたりと、働く環境にも良い影響を与えています。特に残業時間については、昨年末時点で残業削減率が99.6%に達するなど、大きな成果を実感しています。

RPA活用の展望

複数部署へ広げていき、利益の見える化を実現したい

石井さん:オペレーション全体の約8割はRPA化が可能と考えていますが、現状では2〜3割程度しか進められていません。今後は、経理部や営業部などさまざまな部門でRPAを活用し、業務効率化を広げるとともに、利益の「見える化」を進めていきます。その際には、夜間にデータ集計を自動化し、出社後は確認するだけで済む仕組みにしたいと考えています。

また、OCRやkintoneとの連携を活用した発注計画の精度向上や工場の生産量管理、原料ロス削減といった課題にも対応していきたいと考えています。

まとめ

今回インタビューにご協力いただいた株式会社木村屋總本店様は、BizteX robopを導入することで業務の正確性向上や作業時間の大幅削減を実現されました。特に受注データ変換や出庫の締め作業など、手間のかかる業務を効率化し、年間休日の増加や残業削減率99.6%という成果を達成されています。

今後もBizteX robopのさらなる活用を通じて、利益の「見える化」や生産量管理の精度向上など、幅広い部門での効率化が推進されることを期待しています。

もしDX化にお困りの方やRPAに興味をお持ちの方は、ぜひ下記の資料をご覧ください。

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