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煩雑な手書き書類の処理を簡素化! AI-OCRとRPAで業務効率化を図る

業務効率化が急務とされるなかで、企業における煩雑かつ工数のかかる業務のひとつに手書き書類を含む紙書類の処理が挙げられます。この業務を簡素化する方法として近年、多くの企業で取りあげられているのがAI-OCRとRPAを組み合わせた業務の自動化です。ここでは、改めて脚光を浴びるAI-OCRの現状と、ここにRPAを組み合わせることでどんなことが実現できるのかなどについてご紹介します。

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業務効率化のネックとなる手書き書類の処理

電車の乗降時に利用するICカード乗車券や電子書籍など身近な「ペーパレス化」は進むものの、企業や学校、役所などにおいてはいまだ紙資料でやりとりされていることは少なくありません。環境面やコスト面への寄与からペーパレス化の重要性は十分、理解しているもののなかなか進まない理由のひとつに、膨大な資料の電子化にかける工数がないという理由を挙げる企業も多いでしょう。こういった課題を解決する方法の一つとして期待されるのがOCR(Optical Character Recognition/Reader:光学的文字認識)です。

いまだに社内に残る紙書類

建築業界や不動産業界のようにいまだにFAXでのやり取りが多い業界はもちろんのこと、社内を見渡してみると、いまだ郵便物ほか紙の資料が多いことに気づくと思います。そしてこれらの保存、書き写しなどは書類業務のなかでも特に大変な作業のひとつと言えるでしょう。

加えて、こういった書類・資料の保管に困っている企業も少なくないはず。増え続ける資料のスペースの確保はもちろんのこと、劣化や紛失を防ぐため、保管方法にまで気を使わなくてはならず、担当者の悩みは尽きません。

これらの問題を解決する方法のひとつとして、以前よりOCRへの期待値は高かったわけですが、一方で「読み取り精度に不安がある」という方もいらっしゃると思います。しかし、技術の発展、そして組み合わせにより、一昔前のOCRからその精度は飛躍的に向上を遂げ、近年、再びこの技術に注目が集まっているのです。

OCRとは?

ここで改めてOCRとはどんなものなのかを、おさらいしたいと思います。端的に言えば、画像や書類の中から文字を読み取り、文字データに変換する技術を指し、具体的にいうと、紙文書をスキャナーで読み込み、書かれている文字を認識してデジタル化する技術です。日本では1968年に手書きの郵便番号の読み取りにOCRが利用されるようになったのがはじまりとされています。

OCRは元のデータをいったん画像として取り込んで、テキストデータに変換処理するという手順をふみますが、旧来、この認識率は低く、テキスト化したものを人が直すという工程が必要でした。しかし、最新のOCRでは文字認識にAI技術を活用しているものもあり、認識精度は飛躍的に向上しています。これがAI-OCRです。

OCRとAI-OCRの違い

AI OCRとは文字通り、OCRとAIを技術的に掛け合わせることで、AI技術の機械学習能力により帳票の読み取り精度の向上、手書きの文字列や非定型フォーマットの文書の認識を可能となりました。

文字認識率の向上や、帳票フォーマットの設計をせずに、項目を抽出することが可能になりました。加えて読み取った情報のディープラーニングや蓄積によってビックデータとして活用できるようになるため、様々な形の紙文書を情報資産として活かすことが可能になります。

少し具体的にOCRとAI-OCRを比較すると下記のような違い、特徴が挙げられます。

1. 文字識字率が格段に高い

技術の革新により認識率が高くなったことはもちろんのこと、AIにディープラーニングさせることにより、一度文字を読み間違えたとしても、その間違えたデータをAIが学習することで、文字認識率を向上することが可能になった点が大きな違いです。また、認識しづらい手書き文字に対応した「AI OCR」も登場しています。

2. フォーマットが異なる帳票に対応できるようになった

旧来のOCRの場合、対象の帳票を事前に読取位置や項目の詳細定義をする必要がありました。が、「AI OCR」はAIが読取位置や項目を自動抽出することができるので、紙ベースの資料をスキャンするだけで文字を認識してくれます。例えば社内にある請求書や納品書、発注書といった様々なフォーマットの帳票であっても、スキャンするだけで項目を抽出できるため、業務効率の向上が実現します。

3. RPAとの連携でさらに作業効率がアップする

後述しますがAI-OCRはRPA(Robotic Process Automation)と連携することで、RPAの作業効率をさらにアップすることができます。

RPAはデータの抽出やファイル作成、データの転記や受け渡しなどの業務を代行できますが、デジタルデータに変換する機能が搭載されていないことが課題となっていました。 そこで、RPAとAI-OCRを連携させることで、パソコンを使った作業の自動化に加え、文字データを自動で読み取りデジタルデータ化することが可能になります。つまり、OCRと組み合わせることで、紙帳票からデータを抽出し、データ入力、集計・加工、出力といった一連の業務を自動化することが可能になるのです。

OCRとPDFのメリット

OCRで読み取ったデータをテキスト付きPDFに変換できるものが多いですがそれはなぜでしょうか。電子データ化するだけでも省スペース、資料の検索のしやすさを実現しますが、さらにPDFにすることで得られるメリットとは?ここではテキスト付きPDF変換機能を持つOCRのメリットなどについてご紹介します。

PDF化しておくことによるメリットとは

社内にある紙資料をPDF化することで企業全体にとってメリットとなる部分としては下記が挙げられます。

・機密資料などのセキュリティ性を高められる

鍵付きの棚などに保管している資料が膨大な量となり、その保管に頭を悩ませている人もいると思いますが、PDFファイルにはセキュリティ設定が可能で、PDFが持つセキュリティ機能は、特定の受け手にしか見せないようにするための閲覧制限のほか、コピー・変更の制限、印刷の制限などが代表的なものです。さらにセキュリティの設定方法も、パスワード以外に、公開鍵証明書を利用する高度な方法も用意されていますので、情報漏えい対策としても効果的です。

・アプリケーションや閲覧環境からの独立性を担保

単なる電子化ではなくPDFにするメリットとして閲覧環境や、特定のアプリケーションのインストールの有無を問わず利用できる点があります。

一般的にアプリケーションソフトで作成されたデータは、そのアプリケーションでしか見ることができません。しかし、PDFは、無料のPDFリーダがあれば、どのアプリケーションで作られたのかに関係なく、ファイルを見ることができます。

さらに、コンピューターでやりとりされるデータは、作成した環境(PCなど)に依存するのが一般的。文書データでいえば、文字がその代表的な要素です。そのため、作成した電子データを別の環境で見るとき、作成された環境と同じフォントがないと表示したときの結果が変わることがあります。最悪の場合、文字が化けてしまい、内容を読むことができなくなります。しかしPDFであれば、フォントを埋め込むことで、閲覧する側に使われているフォントがなくても、文字化けすることなく読むことができるのです。

資料の劣化防止と改ざん防止を実現

紙の文書では、経年変化により内容がわかりづらくなることもありその保管法は頭の悩ませどころです。また、紙資料の場合改ざんの有無を専門家に委ねないと判断できないケースなどもあります。一方でPDFでは、電子署名を付加することでデータに改ざんがあるかどうかが簡単に検出できます。

AI-OCRとRPAを組み合わせて業務効率を向上させる

OCRにAI、そしてRPAが組み合わさることで社内の業務は劇的に効率化を図れます。特にテレワークの浸透や労働人口の減少などにより、社内のスタッフをいかに効率よく、有意義な業務に専念させるかがシビアに問われている現代において、これらの課題を優先順位高く解決したい企業、担当者にとってこの組み合わせを活用しない手はありません。

AI-OCRとRPAを組み合わせてできること

先述した通り、RPAとOCRは、親和性が高く、連携して利用することで、業務自動化の範囲を拡大できます。

例えば、受注業務において、FAX受信やスキャンされた注文書・帳票をOCR処理し、出力結果を次の発送・生産・販売管理システムなどの業務システムへ入力する作業をRPAで実行することで、人による作業は、OCRによるデータ化が正しく認識されているかの確認・訂正のみとなります。

また、データ入力だけでなく入力後の受注完了メールやFAX送信、出荷指示書・請求納品書の発行、送り状作成など付随業務の自動化も実現できます。

各部門別 業務効率化例

OCRとRPAを連携させることによって、社内でどんな事が実現できるのか。具体的に部門別のメリットについて挙げてみたいと思います。

経理部門なら請求書処理の自動化を実現!

経理部門の業務の一つである請求書処理は、担当者が紙の請求書を1枚ずつ確認しながら、会計システムや支払いシステムに請求書の宛名や価格、商品名などを入力、会計仕訳や支払い処理をしていました。この業務には時間を要すると同時にヒューマンエラーが発生しやすく、部門の課題のひとつとして考えている企業も少なくないと思います。

そこでOCRとRPAを連携、活用することで、請求書をスキャンするだけで、請求書の記載情報をデータ化、RPAがそのデータを処理するといった業務の自動化を実現できます。

購買部門を悩ませる納品書データと在庫データの照合が簡単に!

納品書に記載されている商品名や数量の情報をデータ化し、RPAで在庫データと照合するれば、在庫数の確認や商品の売れ行きを確認することができます。特に在庫管理が重要となる小売業では、重要な統計データを工数をかけず効率的にまとめられるという大きなメリットを得られるはずです。

営業・販売部門はダイレクトメールの送信を自動化!

獲得したお客様の名刺情報をシステムに入力する業務は、「いつか」「後で」と思っていうちに大量にたまってしまい、いつしか入力が面倒な作業と化しているという方も少なくないと思います。そして、一斉メールを送信する際などになって、あせって入力。こんな悪循環感を解消するものとして、情報入力をOCRとRPAの連携によって自動化。OCRを活用することで名刺や顧客名簿からテキストデータを収集し、RPAを活用して自動でダイレクトメールを配信することができます。

まとめ

紙資料を電子化することは、業務効率化はもちろんのことセキュリティ面の強化や利便性の向上など、企業にとって多くのメリットをもたらしてくれます。

この記事を読んでOCRの活用、紙資料のPDF化、さらにAI-OCRとRPAの組み合わせに興味を持ったという方は他にも関連記事を用意しておりますのでぜひ、あわせてご覧ください。

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