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RPAの国内導入が進む中、同時にプロセスマイニングに注目が集まる理由とは

RPAの導入を検討する際、「業務のどの部分を自動化するか」「自社のどの部分が業務改善の対象となるのかを明らかにする」という部分がポイントとなります。一方でこの問題となっている箇所の洗い出しや、原因の所在を見つけ出すのに苦労している担当者も少なくないでしょう。そこで今回は定量データから業務改善ポイントを可視化するプロセスマイニングについて触れてみたいと思います。

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なぜ、プロセスマイニングに注目が集まるのか

業務プロセス分析から派生し、2000年代前半からすでに学術的研究が進められてきたプロセスマイニング。ビジネス分野でこのアプローチが活用され始めたのは2010年頃と言われていますが、ここに来てなぜ注目が集まっているのでしょうか。その時代背景とプロセスマイニングが何たるかについて解説していきます。

イベントログで業務上のボトルネックを可視化

まず最初にプロセスマイニングについて簡単に説明します。

プロセスマイニングとは業務に関わるすべてのログを取得、分析することで業務プロセスを可視化するアプローチを言い、これにより担当者へのヒアリングや報告書ベースの主幹などを取り除いた定量的な調査ができる仕組みです。

個々人のそれぞれのパフォーマンスなどを分析するというより、例えば、営業やコールセンター、出荷、経理など各担当者などが介在する製品の受注から出荷、入金消し込みまでの一連の工程で発生する「イベントログデータ(トランザクションデータ)」を取得し、無駄な業務やリードタイムが長引いているボトルネックなどを発見することです。
また、これまで業務内の常識や平均として社内で認識されていることが、例えばスタッフごとの経験やスキルなど属人性に強く影響されていないかなどを確認する際にも有効です。

RPAの国内での導入加速が、注目の背景にあり

ここにきてプロセスマイニングに注目が集まった背景には大きく2つの理由が挙げられます。

一つは労働人口の減少により、各企業間で業務効率化が急務とされており、RPAの導入などが進んでいること。この自動化に必要な「どの部分の業務効率化を進めるのか」「何を自動化すべきか」の判断材料を得るため。

もう一つが、これらを含め、DX(Digital  transformation)の進展です。端的言えば、業務の多くがアプリやシステムなどを活用するようになったこと、IoTの普及などによりオフラインの行動の多くもログとして取得できるようになったことです。つまり、プロセスマイニングを活用するためのイベントログデータが充実化してきたことにあります。

さらに付け加えれば、ビジネス環境の変化も挙げられます。これまで一度売ってしまえば基本的に終了していたビジネスフローが、クラウドサービスなどを中心に機能のみを月額費用で利用できるサブスクリプションのビジネスが増えたことで、顧客との関係値が継続的となり、「何とか売り切って終わり」ではなく、一度発生した問題や課題をしっかりと解決しない限り、恒久的にその部分につまづく可能性があるためです。こういった課題を解決する手法としてもプロセスマイニングは期待されているのです。

業務改善の鍵を握るプロセスマイニング

RPAによって単純業務などにおいて自動化を図り、各企業が競争力を高めていく必要性があるなか、適正な業務改善をするにはプロセスマイニングは不可欠とも言えます。そこで、ここではRPAを導入する際にどんなプロセスマイニングを実施すべきかについて解説します。

プロセスマイニングとヒアリングは組み合わせること

業務の課題やボトルネックを洗い出す際、データに基づいた定量的なデータが効果的であることをお伝えしてきました。プロセスマイニングにより属人性を排した実態がわかるとともに、マンパワーを要するヒアリングなどよりも工数を削減できるからです。

ただし、プロセスマイニングも決して万能ではありません。先にオフラインの行動もほとんどがデータ取得できるようになったと解説しましたが、データに含まれないことは当然、見えてきません。例えば、内容が多岐にわたり、ストレスのはけ口となっているコールセンターで発生しているストレス、モチベーションの低下などは、システムのイベントログや操作履歴からはなかなか発見することができません。 また、データ、数値上は単調な作業に見えても、実際にはスキルや経験などを問われる細かな判断を下している場合も数値として現れづらいでしょう。つまるところ、人間の判断を多く必要とする業務は、プロセスマイニングでは十分とは言えないのです。

そのため、業務の課題を洗い出す際は、「データ・数値化できるもの」「データ・数値化できないもの」も同時に区分けして、「データ・数値化できないもの」にはヒアリングや報告書をもって情報を収集する必要はあるでしょう。なお、ヒアリングの際、周辺の情報をデータを用いることで、より具体的な意見などを聞きだせる可能性も高まります。

RPA導入後にも必要なプロセスマイニング

ここまで業務の課題の洗い出しにプロセスマイニングが効果的であることをお伝えしてまいりましたが、有効なのは決してRPA導入前のみではありません。RPA導入後にプロセスマイニングを実施することで導入前後の効果を測定できますし、そもそも対象業務をRPA化すべきことなのか、どうかの判断もできます。

導入を前向きに考えている担当者であれば、仮にテスト的に一部業務を自動化し、業務負担が軽減されたこと、さらに効率化されたことが数字で表されれば、事業部や担当者レベルでRPAの導入に好意的になるでしょう。それによってプロセスマイニングと同時に実施するヒアリングの精度の向上も見込めるかもしれません。

まとめ

プロセスマイニングはRPAなど業務の自動化が望ましいかどうかを数値による客観的な根拠をもって実施できるという点で効果的です。しかし、文中にも記載した通り、数値化できない業務などを含めて、プロセスマイニングだけではRPA導入前の情報収集は完璧とは言えません。

今後、国内でもRPAは広まっていき、各社が導入を進めていくとは間違いなさそうですが、導入前の課題の洗い出しはその後の方向性を決めるとても重要な施策です。プロセスマイニングやヒアリングで徹底的に洗い出すことにもし自信がない、不明点があるという方についてはBizteXでRPAに関する無料の相談会、体験セミナーなどを開催していますので、そこであわせてご相談ください。

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