【不動産業界のDX】業務自動化で残業時間削減・生産性向上を実現する方法!

不動産における契約業務では、物件情報確認・登録のほか、申込書、賃貸借契約書、契約添付書類など、一つの契約で作成する書類は4~5種類に及びます。DX化が進む他業界からみれば非効率的ですが、発行書類は添付書類と合わせて管理しなければなりません。本記事ではRPAを使って不動産業界における業務を自動化する方法を解説します。  

LINEで送る
Pocket

目次

不動産業界は人材不足問題が深刻化

慢性的な人材不足が業界全体の課題となっている不動産業。エン・ジャパン株式会社が2019年1月に発表した「『企業の人材不足』実態調査」によると、「現在、人材が不足している部門はあるか」という質問に対し、「ある」と回答した業種は、IT・情報処理・インターネット関連、不動産・建設関連、メーカーの3業種がともに91%。不動産業は全業種においてトップとなりました。

さらに、厚生労働省が2021年2月に発表した「令和2年上半期雇用動向調査」によれば、 不動産業・物品賃貸業の入職者数は76万6,000人にであることに対して、離職者数は62万7,000人ということがわかっています。
入職者数が離職者数を上回ってはいますが、業種別に見てみると、不動産業・物品賃貸業の離職率は8.1%。これは全16業種のうち、6番目に多い結果です。

人材不足が課題でありながら他業種と比較しても離職率が高い不動産業。今後も不動産業は人材確保の困難さは解消されにくいとされています。

では、この状況をつくる引き金はいったい何でしょうか。その理由の一つとして、膨大な業務量からくる残業時間の多さが挙げられます。

日本国内の不動産業における月の平均残業時間はおよそ65時間。これは、全業種のなかでもトップ5に入る長さで、全業種平均48時間を大きく上回ります。

結果として、営業職を中心に多忙になる傾向が見られ、入職者数が若干増えたとしても、人材不足の解消とまではいきにくい現状があると考えられるでしょう。

\RPAは不動産業界でも活用できる/

なぜ不動産業界は残業時間が長いのか?

では、なぜ不動産業では残業時間が長い傾向にあるのでしょうか。

不動産業種は、成果主義の業界です。顧客への物件提案をするさいにかかる時間は一件につきおよそ30分前後。この対応が多くなればなるほど労働時間は増えていきます。そのほかにも外回り業務やテレアポ業務、ノルマの厳しさなども挙げられます。

そして売上に直結しやすい顧客対応や外回りといった業務に優先的に取り組んだ結果、書類作成などのデスクワークに割く時間が後ろ倒しになってしまい、結果、長時間の残業が発生してしまうケースが多いようです。

また、不動産という商品の特性上、IT化が遅れているのもその理由のひとつといえるでしょう。

不動産業者がDXに踏み切る必要性

いま日本の人口は減少の一途をたどっているのは周知の事実ですが、これに歯止めをかけるのは厳しといとされています。2050年には人口が1億人を下回ると予想されるほどです。

つまりこれは、不動産業界においては人材不足問題はもとより、物件の在庫を多く抱えるようになるということ。

世の中のIT化の波に乗りDXによる業務効率化を図ることで、従業員一人ひとりが高いパフォーマンスを発揮できる業務フローを構築する必要があります。

あわせて読みたい
【基本】DXとは?意味やITとの違い、ツールを成功事例とあわせてわかりやすく解説 【DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?】 DXとは、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって提唱された概念です。 その概念と...

不動産業界の業務自動化は可能か

本記事後半で詳しく説明しますが、不動産業種においても業務効率化は可能です。

たとえば、不動産業種の業務効率化はITツールの活用で以下のように自動化できます。

不動産業種における業務の自動化

①物件の新着情報や価格の変更などを自動入力、最新の物件情報に更新
②ホームページの問い合わせに対する自動回答
③問い合わせ内容を顧客情報システム等に自動入力
④請求対象者のリストを作成しメール送信、もしくは代行会社毎に用意したフォーマットへのデータ転記

など。

これら以外にもITツールの活用で自動化できる業務はあるでしょう。とはいえ、業務フローによって自動化できる業務内容もさまざま。BizteXでは、御社にあった業務自動化の方法やメリットデメリット、導入事例などをご紹介します。
ITツールに関する知識・導入経験豊富な専任のコンシェルジュが、御社にあったツールの導入までしっかりサポートたします。お気軽にお問い合せください。

\RPAは不動産業界でも活用できる/

では、実際に業務自動化に向けて、導入すべきツールは何でしょうか。以下では業務効率化に大きく寄与する2つのツールをご紹介します。

【不動産業界向け業務効率化ツール】定型業務を自動化『RPA』

RPA(Robotic Process Automation/ロボティックプロセスオートメーション)とは、簡単にいうと人の代わりに業務をこなしてくれる自動化ツールのことです。

決まった手順の定型業務や毎日のように繰り返しおこなうルーティンワークの自動化が得意で、主にPC上で展開するデスクワークの分野で導入が進みます。

▼不動産業界でのRPAの活用例

・請求書データの入力、問い合わせ内容の転記
・新着物件リスト作成、SFA入力、広告レポート作成
・物件空室状況の確認、HP掲載情報の更新
・支払対応の実行、入金確認、反社チェック など

業務をこなすソフトウェアは通称「ロボット」と呼び、業界や業務に関わらず、さまざまなパターンのロボットを作成可能です。

これによって作業時間を短縮するほかヒューマンエラーを削減するなど生産性向上が期待できます。

BizteXがすすめるクラウドRPA『BizteX cobit』とデスクトップRPA「robop」

DX hackerを運営するBizteXでは2種類のRPAをおすすめしています。それが、クラウドRPA「BizteX cobit」とデスクトップRPA「robop」です。どちらもプログラミング知識を必要としないRPAで、操作の簡単さに定評があります。

RPAといえば、一般的に費用が高い印象がありスモールスタートには不向きな印象がありますが、BizteXでは月額2万円から利用できるRPAをご用意しております。ぜひお気軽にお問合せください。

▶デスクトップRPA『robop』とは?

デスクトップRPAの対応範囲

製品ページはこちら>>デスクトップRPA「robop」

robopは、デスクトップ領域における業務を自動化することができます。インストール型のソフトはもちろん「自社開発ツール」や「独自の管理画面」といったレガシーシステムにも対応し、プライベート環境への構築など高いセキュリティを維持した自動化が可能です。

デスクトップ上のすべてのソフトやシステムを自動するため、「自社開発ツール」や「独自の管理画面」などレガシーシステムにも対応可能。導入時はもちろん、導入後も専任のCSによるレクチャーやトレーニングなども充実しています。

\RPAは不動産業界でも活用できる/

【関連記事】>>パソコン業務を自動化するデスクトップRPA「robop」とは

▶クラウドRPA『BizteX cobit』とは?

クラウドRPA導入事例

【クラウドRPA『BizteX cobit』特長①】システム構築不要・ロボット簡単作成

BizteX cobitはほかのRPAと比較しても、ロボット作成や修正が簡単におこなえるRPAです。この「作成や修正が簡単」というのは、RPAを導入するさいには非常に重要なポイントになります。

プログラミング知識が不要とされるRPAですが、ある程度のITリテラシーを備えていなければ使いこなせない高度なものも多く存在します。RPAも開発・提供するベンダーによってさまざまなので、使いやすいものを選ぶのが大切です。そして、使いやすさの面で業界トップクラスの自信があるのが、BizteXが提供するシンプルなUIが魅力のクラウドRPA『BizteX cobit』です。

クラウドRPA『BizteX cobit』特長① 】幅広い対応が可能

Webサイトやシステムなど、ツールをまたがった業務にも対応可能です。

たとえば、WebブラウザとExcelやGoogleスプレッドシートの連携が可能なため、
①SFAに入力されたデータをロボットが取得
②ExcelやGoogleスプレッドシートに最新のデータを記載

といった動きが可能になります。

これらを手作業でやる場合は、
①SFAにログインし、
②必要なデータをコピーし、
③Excel(Googleスプレッドシート)を開き、
④出力したい特定セルをクリック&ペースト
する
という操作が必要でした。

クラウドRPA『BizteX cobit』ならこれらの作業をまるっとロボットが覚えて、次から自動で実行することができます。

クラウドRPA『BizteX cobit』特長① 】24時間365日稼働

クラウドRPA『BizteX cobit』は人間とは違い、24時間365日稼働します。

これにより、
・毎日決まった時間にデータを集めにいく
・夜遅い時間や休日であっても正確に決められたタスクを実行する

といった対応が可能です。

また、発注の処理であったり広告レポートの数値の取得など、定期的におこなうには大変な業務を時間や曜日にとらわれずに遂行します。

>>クラウドRPA『BizteX cobit』の資料を請求する<<

【関連記事】>>BizteX cobitの導入効果とは【業界別】

【不動産業界向け業務効率化ツール】サービスとサービスを連携する『iPaaS』

iPaaSでできることは、大きく3つあります。

1. サービスとサービスをつなぐ

APIを利用して、複数のサービスやシステムを確実かつ安全に連携し、業務自動化を実現します

2. データをつなぐ

リアルタイムでデータを同期し、高速処理します

3. フローをつなぐ

サービスの連携により、異なるサービス間をまたぐビジネスフローを設計し運用します

ちなみにAPI(Application Programming Interface)とは、公式から用意されたソフトウェアの一部機能を利用できる仕組みのことです。iPaaSはこのAPIを使ってデータの読み込み・書き込みをおこないます。そのため、サービスの仕様変更に強く、異なるサービス・システム同士であっても、安全に連携することができます

国産iPaaS『BizteX Connect』とは?

iPaaSはさまざまなサービスをWeb上で簡単に連携し、業務の自動化・効率化を実現します。

国産iPaaS『BizteX Connect』特長① 各種書類をデータ化し、自動保存する

業務自動化ケース

メールで送付された各種書類をAI-OCRなどのシステムに連携し、自動で文字データ化。さらに原本を指定のフォルダに保存します。

さらに、AI-OCRで読み取った文字データを指定のGoogleスプレッドシートなどに転記し、SFAやCRMといった顧客管理システムに連携することも可能です。これにより日々の処理時間を大幅に削減します。

国産iPaaS『BizteX Connect』特長 ② 】商談情報・顧客情報の一括修正も可能

業務自動化ケース2

ExcelやGoogleスプレッドシートで一括修正したデータを、SFA・CRMといった顧客管理システムへ連携することで、情報変更や運用変更にわせた既存データのメンテナンスを実現します。

これまではExcelやGoogleスプレッドシートに入力した後、SFAやCRMにも入力するなど繰り返しおこなっていた業務は、iPaaSによるシステム連携で自動化可能。業務効率化を実現します。

【関連記事】>>【初心者向け】iPaaSとは?メリットや事例、RPAとの違いをやさしく解説

\DX推進のカギとなるiPaaSを紹介/

【図説】不動産業界における業務自動化イメージ

不動産業界における業務自動化イメージを一部ご紹介します。

以下でご紹介するのは、つぎの3つの業務内容です。
①新規空き室物件の登録業務
②更新された物件情報のメンテナンス業務
③入居者決定物件のクローズ処理業務

図解を用いながら、一つひとつ見ていきましょう。

【不動産業務自動化例①】新規空き室物件の登録業務

業務自動化不動産編

賃貸物件から入居者の退去が決定した場合、速やかに物件情報を更新する必要があります。

iPaaSとRPAを活用すれば、これらの業務を次のように自動化。各システムを連携させることで、スピーディーな情報更新を可能にします。

①入居者が退去したさいに、営業がExcelやGoogleフォームなどで必要情報を入力
②RPAが「社内の賃貸管理一括システム」や「物件掲載サイトの管理画面」にログインし、最新情報を登録
③登録が完了したら、iPaaSで各種チャットツールやメールで営業チームに更新完了を通知

さらに更新した物件掲載サイトから「賃貸物件の新着情報」の問い合わせがあった場合にも、営業チームに問い合わせ内容を社内で利用しているチャットやメールで即座に通知することが可能です。

【不動産業務自動化例②】 更新された物件情報のメンテナンス業務

更新された物件情報のメンテナンスの業務自動化

たとえば賃貸物件のオーナーと営業とで話し合った結果、家賃が8万円から7万円に下がったとします。家賃や賃貸条件などの物件情報は常に最新に保つ必要がありますから、掲載内容の修正をただちにおこなわなければなりません。

該当物件のことを気に入ってはいるものの、家賃が予算より高い、あるいは条件が合わないために、問い合わせには至らなかった――というような機会損失を回避することができるからです。

営業チームは日々の営業活動に時間がとられ、重要度は高いが緊急度が低い入力・転記業務はどうしても後回しになりがち。ここでRPAを一定時間ごとに稼働するようセットしておけば、最新情報をより早くユーザーに届けることが可能になります。

また、更新が完了した情報や問い合わせ情報をiPaaSで連携することで、営業チームに即座に通知することもできます。

【不動産業務自動化例③】入居者決定物件のクローズ処理業務

入居者決定物件のクローズ処理業務の業務自動化

物件の契約が決まったら、速やかに物件を掲載サイトから取り下げる業務が発生します。このときに迅速に作業をおこなわなければ、
・営業からクローズの旨を伝える手間が発生する
・会社としての信頼感が低下する

といったデメリットが生じてしまうでしょう。

RPAを導入すれば、契約が決定した物件をGoogleフォームなどに入力するだけで、「社内の賃貸管理一括システム」や「物件掲載サイトの管理画面」から最新情報に更新することができます。

これによって、実際の保有物件と物件掲載サイト上の情報を常に同じ状態に保つことが可能です。

また最新情報に更新後、

①iPaaSで各種チャットツールやメールで営業チームや該当チームに通知
②即座に社内にも最新の管理物件情報の周知

という動きも可能になります。これにより誤った提案をしてしまうリスクを回避できます。

\RPAは不動産業界でも活用できる/

【お問い合せ】業務効率化・自動化のご相談はこちらから

不動産業種は業界全体としてDX化のおくれが見られる業界ですが、本記事でご紹介したように、ITツールの導入で業務を自動化し、業務効率を向上させることが可能です。業務を効率化させることで生産性向上を叶えるだけでなく、働きやすい環境の構築が実現され、従業員の定着率も高まります。

とはいえ、会社によって業務フローはさまざま。BizteXでは、御社にあった業務自動化の方法やメリットデメリット、導入事例などをご紹介しています。

ITツールに関する知識・導入経験豊富な専任のコンシェルジュが、御社にあったツールの導入までしっかりサポートいたしますので、お気軽にお問い合せください。

セミナーのご案内

LINEで送る
Pocket

この記事の執筆者

DX hacker編集部のアバター
DX hacker編集部

DX hacker編集メンバーが不定期で更新します。
DX推進や業務自動化に役立つ最新情報やすぐに使えるノウハウまで、わかりやすくご紹介します。

  • URLをコピーしました!
目次