作成
更新
キーワード
, ,

チャットボットで業務効率化!選び方・APIの種類・iPaaS連携による活用法を解説

近年、各社がチャットボットの導入に積極的なのはなぜでしょうか。ここではそもそもチャットボットとは何か、どんな種類、APIがあるのかをご紹介。さらに、チャットボットを導入することによって期待できるメリットから、チャットボット導入の先行企業が注目するiPaaSとの連携、活用法をご解説します。

LINEで送る
Pocket

そもそもチャットボット(Chatbot)とは?

ここ最近、チャットボットを利用するWebサービスが増えています。この背景には技術の発展と、少ない人的リソースを有効活用したい企業側の思惑が合致した結果とも言えます。

進展するチャットボットについて、まずは基本的な部分をおさらいしたいと思います。

チャットボットとは? その仕組みと種類

チャットボットとは文字通り、チャット(会話)をボット(ロボット)が代行して自動的に会話を行うシステムです。近年では人工知能と自然言語処理技術の発展に加え、労働人口の減少とテレワークの浸透により、チャットボットを導入する企業が増えています。

もっとも身近なもので言えば、LINEやFacebookメッセンジャーが挙げられるでしょう。さらにFAQ各種などに付帯する「何か質問はありませんか?」と問いかけてくるコンシェルジュサービスなどにも用いられ、一気に生活に身近なサービスとして認知されるようになりました。

また、チャットボットと聞くと、文字で会話するものをイメージされる方が多くいますが、AmazonのAlexaやGoogle アシスタントのような音声で会話する「AIスピーカー」を指す場合もあります。

さらに最近では、新型コロナワクチン接種用のお問い合わせチャットボットの開発もおこなわれており、東京都の目黒区で実際の運用が開始されています。こちらはチャットボット内で個人情報の分類や、予約手順や会場など独自の情報が整備されており、目黒区住民からの問い合わせにも24時間で対応しています。

このように、チャットボットは様々な場所で利用が加速化しており、矢野総合研究所が2018年に発表した「対話型AIシステム市場に関する調査」という調査では、2022年には130億円を超える市場規模になることが見込まれています。

AIとチャットボットの違いとは

混同されがちな「AI」 と「チャットボット」ですが、このふたつは別物です。そこでまずはAIとチャットボットの違いについておさえましょう。

▼AI(Artificial Intelligence)

まずAIですが、Artificial Intelligence(アーティフィシャル インテリジェンス)の略で、言葉の理解や学習、推論、判断といった人間がおこなうような知的行動をおこなうテクノロジーやソフトウェアのことを言います。

そのため、人工知能の場合、与えられた質問について「自ら考え」適切な回答を返すことができます。さらに、近年では技術の発展により、学習や推論の部分もできるようになってきています。

この学習や推論部分が果たす役割は大きく、具体的に言えば「表現揺れ」を吸収してくれます。

たとえば、同じ意味を成す

・13時からののRPAに関するMTGが行われる会議室はどこですか?
・PRA会議に行きたいのですが
・13時から会議する場所が見つかりません

という異なる質問に対しても、文章に含まれた人間の意図を理解し、それに応じて最適な答え(共通する答え)を返答することができます。

▼チャットボット

チャットボットは、専門的な言葉で説明すると情報検索のUI(ユーザーインターフェース)の一種で、会話調の短文のやりとりをおこなうものです。

UIという言葉にピンとこない人でも、意識していないだけで実は普段からさまざまなUIに触れています。

たとえば、検索エンジンやInstagramのハッシュタグ検索、スマートスピーカーなどが挙げられます。

検索エンジン:任意のキーワードや短文を入力して結果がテキストで10~20件程度表示されるUI
■ instagramのハッシュタグ検索:短文を入力すると関連するハッシュタグが表示され、それをクリックすると画像がエンドレスに表示されるUI
■ スマートピーカー:音声で短文を入力し、音声で1つの結果が返ってくるUI

チャットボットも上記紹介したUIのひとつで、短文もしくは与えられた選択肢を入力すると、1件もしくは数件の結果をチャットの吹き出しに出力する仕組みです。

これはつまり「こういうときは、こう行動する」というルールをあらかじめ人間が定めているということ。チャットボットはルールに則った反応をするのみで、多くのチャットボットは、ユーザーの入力した短文などから、任意のキーワードを抜き出し、そのキーワードに対応する回答を、データベースから探す仕組みとなっています。

ここで重要なのが、チャットボットにはAIのように、言葉を理解したり学習、推論、判断するなど組み立てる能力がないこと。言い換えれば、人間に近い返答をおこない、コミュニケーションを円滑に図るためにはデータベースの充実化が必須となります。

チャットボットを活用した各種サービスの分類

次に、チャットボットを活用した各種サービスをご紹介します。たとえばGoogleやYahoo!の検索窓で「チャットボット」と入力すると、さまざまなWebサービスが登場します。とはいえ、実はチャットボットを利用しているものの、それらは異なるサービスである場合もあります。以下で、それぞれがどのようなサービスなのかを確認しておきましょう。

1.チャットボットAPI

先に紹介したとおり、言葉や回答データをデータベースに登録することで、あたかも会話しているようにするチャットボットの本体です。

▼ IBM Watson Assistant

米国のクイズ番組でクイズ王に勝利したとして、一躍有名になったIBM「Watson」の頭脳を活用したチャットボットAPIです。 自然言語処理に強いと言われ、音声変換などチャットボット以外のAIツールも充実しているのが特徴です。

▼ Google Dialogflow

旧「API.AI」をGoogleが買収し、現在有料サービスとしてリリースしたばかりの、新しいチャットボットAPIです。日本語の言い回しにまだ弱い部分もあるものの、「誰でも簡単にチャットボットが作れる」ことをテーマに作られたものです。

▼ Microsoft Azure bot service

「LUIS」と呼ばれる言語解析プログラムを使ったチャットボットAPIです。SDKと呼ばれるソフトウエア開発キッドやサンプルのテンプレートなどを使って、迅速にチャットボットを開発できることを特徴にうたっています。

▼ Amazon Lex

先に説明したAmazonのAlexaと同じ会話エンジンを使用しているチャットボットAPIです。現時点での対応言語としてはまだ英語のみです。

▼ Apple SiriKit

クラウドを使用せず、iPhone上で動く「Siri」をカスタマイズしたもの。そのため用途は限られますし、別途で開発が必要となりますがオフラインでも動作します。iPhoneユーザーにとって使いやすいのが利点でしょう。

2.メッセージングAPI

FacebookやLINEなどのSNSが提供しているチャットボットとSNSを繋げることのできるAPIです。例えば「LINE ビジネスコネクト」「Facebookメッセンジャーbot」などがあります。

▼ Facebook

すでに10万アカウントものチャットボットが存在している、メッセージングAPIの先駆的な存在。 商品の一覧を表示したり、領収書を表示する機能があることから、Eコマースチャンネルとしての活用も想定されているようです。

▼ Twitter

2017年から、「ダイレクトメッセージ(DM)」に対応したAPIを公開、ユーザーと1対1でのチャットボットが使えるようになりました。 こちらは他サービスとの連携も可能です。

▼ LINE

日本ほかアジア圏での利用が多いLINEのチャットボットは動画画像の共有、スタンプの送信にも対応しており、一般ユーザーと対等なコミュニケーションが可能です。ダイレクトチャットだけでなくグループチャットに対応している点が非常に便利です。特に、広告プラットフォームでの活用に重点を置いているようです。

▼ slack

近年、国内でも利用ユーザーを増やしているビジネス系チャットツールslackのチャットボットは、slackbotといいます。アンケート調査用など便利なslackbotが無料で公開されていますので、ビジネス展開、業務効率化を考えている方はぜひ、一度目を通しておきたいメッセージングAPIのひとつです。

3.言語処理システム

文章を分析、分類するシステムで、AIを持つチャットボットの頭脳を指します。代表的なものとしては「LUIS」が挙げられます。こちらに関しては通常「チャットボットAPI」とセットになっているケースが多いです。

4.Webチャット

Webサイトに設置できるチャットの入力・出力ツールで、チャットボットの手足にあたります。通常、すでにチャットボットAPIとつないだ形で提供されていますが、必ずしもチャットボットが対応するのではなく、人間のオペレーターが対応する場合もあります。

チャットボット導入までの流れとは?

ご説明したように、チャットボットにはさまざまな種類があります。続いて、自社サービスやSNSに利用、導入するまでの流れを見ていきましょう。

もちろんチャットボットAPIの種類によって、それぞれ細かい使い方や中身のアルゴリズムは異なりますが、おおまかには次のような手順で導入できます。

1.サービスを選定/登録する

チャットボット作成ツールのほとんどがクラウド上で動作するサービスですので、まずはユーザー登録です。なかには利用領域などに応じて有料プランを用意しているものがあります。

2.チャットボットを活用したいサービスの会話やFAQなどを登録する

ユーザーが入力した質問に対して、チャットボットがどのように回答するかを入力します。先述したIBMのWatsonやGoogleのDialogflowなどのサービスの場合、あらかじめWeb上に用意された管理画面から、商品の用語や会話データを登録します。

3.APIを使って他のサービスとつなぐ

APIを使用し、下記のような他のサービスとつなぎ、利用できるようになる。

<SNSの場合>
GoogleのDialogflowの場合、管理画面からFacebookやLINEのアカウントを登録すれば利用できます。IBMのWatsonの場合は、中継サービスである「Node-RED」などを使用する必要があるのでご注意ください。

Node-REDとは・・・
IoTの一部として「ハードウェアデバイス」「API」「オンラインサービス」などを相互接続するために開発されたオープンソースのビジュアルプログラミング用フローベース開発ツールです。

<自社サービスの場合>
開発者にチャットボットAPIの仕様書を渡し、実装を依頼します。あわせてユーザーが会話を入力するUIも必要です。チャットボットベンダーに相談してみるのも手です。

チャットボットの導入による効果

お問い合わせ対応ほか、今まで有人化していた業務をチャットボットに代行してもらうことで、大幅な業務効率化が期待できます。ここではチャットボットの導入により業務効率化においてどんな効果があるのか。また、チャットボットの選び方についてご紹介します。

チャットボットによって期待できる効果「業務効率化」

チャットボットの導入によって期待できる主な業務効率化として下記が挙げられます。

①スタッフへの体力的、精神的な負担の軽減
②人件費の削減と人的リソースの有効活用
③対応品質を向上

①スタッフへの体力的、精神的な負担の軽減

チャットボットの導入で業務を一部自動化するものの例として、FAQページに掲載されているようなパターン化した問い合わせの対応があります。

この問い合わせですが、概ね全体の問い合わせの半数以上をパターン化した質問が占めているため、ここに対応する企業のスタッフは、毎日繰り返し同じ回答をする必要があり、大きなストレスを感じていることが多いです。ここにチャットボットを導入することで、スタッフの体力的負担に加えて、精神的負担も軽減することができるといえます。

②人件費の削減と人的リソースの有効活用

チャットボットの利点のひとつが、人間とは異なり、24時間365日、時間を問わず、そして疲れることなく稼働してくれることにあります。人間の場合、1日の労働時間が決まっており、そして労働時間内も体力が消耗します。さらに深夜対応をしようとすれば企業は高い人件費を払って雇用する必要があります。また、昨今は人手不足や働き方改革による残業削減の動きによって、少ない人数でいかに効率的に業務を回していくか工夫することが企業には求められています。

そこでチャットボットに問い合わせ業務などの仕事を代行、分担してもらえれば、カスタマーサポートに割く人員を削減したり、スタッフの残業代を削減したりといった効果が期待できます。さらに、新しくスタッフを採用する場合でも、チャットボットが業務の一部を担ってくれていれば覚えることも少なくなり、教育に割く時間を減らすことができるでしょう。そのぶん、余った人的リソースは社内の別業務にあてるなど有効活用できるようになります。

③対応品質の向上

チャットボットを導入することで、簡単な問い合わせにはチャットボットで対応できるようになります。これまで問い合わせの対応をしていたスタッフは、チャットボットでは回答が難しい複雑な質問や、臨機応変な対応が求められる問い合わせに専念できるようになるため、一つひとつの対応に時間をかけられるようになります。結果的に、自然と対応品質も向上が期待できます。

また、ユーザー視点で考えてみても、カスタマーサポートセンターの電話がつながらないというのはストレスとなり、場合によって企業への不信感、不満につながります。簡単な質問をチャットボットで対応することで、カスタマーサポートへの問い合わせを減らすことができれば、現状の人員のまま電話が繋がりやすくなり、緊急で対応してもらいたい顧客の問い合わせに対応しやすくなります。

スタッフにとっても、顧客の待ち時間が発生しないことで長時間待たされてイライラした顧客から怒りをぶつけられるリスクを回避することができるため、精神的な負担を軽減させられます。

待ち時間が発生しないことは顧客満足度の向上にもつながるため、顧客とより良い関係を構築するという点でも、チャットボットは活躍してくれるでしょう。

業務効率化に役立つチャットボットとその選び方

チャットボット選定の際に重要なことが、チャットボットに代行してもらう業務の棚卸し、見える化です。導入前に、どのような場面でチャットボットを利用していくか、どんなチャットボットベンダーが適切なのかを確認しましょう。

1.問い合わせ件数を減らしたい場合

たとえば、「ログインのパスワードを忘れた」などの問い合わせです。カスタマーサポートに寄せられる問い合わせの中でもよくある質問かつ別ページのFAQを一読すれば解決するような「簡単な問い合わせ」を効率化したい場合、FAQと組み合わせてチャットボットを導入するのが効果的です。

2.Webサイトの離脱・直帰を防ぎたい場合(リード獲得)

自社Webサイトやサービス・商品に関するWebサイトに訪問したターゲットユーザーを必要情報まで上手くナビゲーションしていくれるチャットボットを選びましょう。

3.CVRの最大化を図りたい場合

リード獲得にとどまらず、オンライン上で契約・決済まで行いたい場合、一度ではなく複数回の訪問を視野に入れて、データの収集・分析・活用ができる「マーケティングツール」として利用できるチャットボットを導入しましょう。

4.社内の業務改善をしたい場合

社内ルールやマニュアルについて「どこにあるのか」「どこで何を聞けば良いのか分からない」といったケースはありませんか?その都度、担当者へ問い合わせをしていては、業務改善化は図れません。この場合に有効なのが、社内で利用するビジネスチャットなどにチャットボットを設置できるタイプのものです。

5.問い合わせ対応を多言語化したい場合

近年、多くの訪日外国人観光客があり、これに対応したサービスも増えています。こういったケースで役に立つのが多言語かつリアルタイム対応したチャットボットの活用です。

【中級】チャットボットとiPaaSを組み合わせよう

最後に、チャットボットを導入する企業が注目しているiPaaS連携についてご紹介します。iPaaSとは、複数のシステムのデータを統合・管理するいわば「橋渡し役」なサービス。

主な目的として目的として「データ統合」「アプリケーション統合」「API統合」「プロセス統合」などの役割を担います。

前述したようなチャットボットの活用で異なるサービスとの連携で業務効率化を図りたい場合、さらに社内を一気通貫するチャットボットを組み込んだシステム開発に有効なサービスです。

iPaaSとは? RPAとの違い

iPaaSと対になって紹介されるRPA。RPAとは、ユーザーインターフェイスを利用して、人間と同様にデータを取得し、アプリケーションを操作する仕組みで、これがあればiPaaSを使わなくても、異なるアプリケーション内の連携も事足りるのでは?と考えがちです。

しかし、iPaaSとRPAとの違いを端的に説明するとRPAは「画面操作の模倣」から入っているのに対し、iPaaSは「クラウド上でのデータ/アプリケーション/APIの連携/統合」から入っていること。つまり切り口から異なります。

iPaaSは各システムが提供しているAPIを利用し、システムと内部的にデータ連携をおこなうため、大量のデータであっても高速に処理を完了することができる一方で、RPAが苦手な「システム画面のデザイン変更」の影響も受けません。また、APIによりシステムの機能を呼び出すことで、システムの内部的なイベントをトリガーに業務フローを自動実行することも可能です。

一方でRPAは、APIがなくても連携ができるというお手軽な点は大きな違いと言えますが、社内を一気通過するシステムなどを構築しようと考えている場合は、先に上げた特徴の違いからもiPaaSが効果的なのです。

チャットボットとiPaaSを組み合わせるメリット

そもそもiPaaSを導入・連携することで、オンプレミスやクラウドに関わらず、さまざまなシステムと連携可能なります。

たとえば、カスタマーサポートでチャットボットでの導入をした場合です。運用後、「カスタマーサポートに届いた問い合わせ履歴をSFAへ登録したい」「カスタマーサポートでの対応履歴をFAQに反映させたい」などの新たなニーズが発生した場合でも、チャットボットとSFAをiPaaSで連携させておけば、新たに人的リソースの確保することなく、対応が可能となります。つまり、iPaaSでシステム間を連携すれば、理論上、チャットボットを最大限に活用できるわけです。

ただし、iPaaSを選定する際は、どんなシステムと連携できるのか、連携できるものの数が多ければ多いほど良いですが、少なくとも将来像を描きつつ、自社で利用しているサービス、利用しようとしているサービスと連携できるかは事前に確認しておきたいところです。

業務効率化のお悩みはBizteXにご相談ください【相談無料】

労働人口の減少、少ない人的リソースの有効活用が国内外で叫ばれる中、チャットボットの活用はかなり有効的な手段と言えます。ただし、闇雲にチャットボットを導入するのではなく、自社のどの部分が課題で、そこにチャットボットを活用すべきかの青写真はあらかじめ描いておきましょう。

また将来の拡張などを考え、iPaaSの導入を強くおすすめします。BizteXが展開するiPaaS「Biztex Connect」のご紹介、iPaaSについて知りたいという方はぜひ、お気軽にご相談ください。

LINEで送る
Pocket